「衛生意識」について

私は基本、大雑把で楽観的な人間だ。
田舎育ちで小さい頃から外で体を動かすことが多く、よく近所の山で遊んでいた。家に帰ってきて手を洗うことは習慣ではあったが、バイ菌や汚れを取り除くという意識は皆無だった。

小学校から大学まで10年間サッカー部に所属していた。
灼熱の夏、極寒の冬関係なくみっちり鍛えられた。
だから少々のことでは動じないタフさには自信がある。
風邪や病気とは無縁だ。

大学から結婚するまで10年間一人暮らしをしていた。
家の掃除は適当だった。
恥ずかしいカミングアウトだが、布団のシーツを洗った記憶がなく、たまにベランダに干して満足していた。
洗濯物が雨に晒されても気にせず洗い直すことはせず、生乾きの臭い衣類も気にならなかった。
当然、お風呂場のカビも見てみぬふりだ。カビキラーや漂白剤なんて使い方も知らなかった。

社会人になり、仕事でタイにいくことが多くなり、清潔感とはかけ離れた生活をしている人間を目の当たりにして更に自分の価値観は固められた。「こんな汚くても生きていけられるんだ。」と。

しかし、いま自分の価値観を改めることを強いられている。
子どもができて、衛生面で嫁に怒られることが増えた。

・地面に落ちたおにぎりを食べようとする。
・オムツ替え後、キッチンで手を洗おうとする。
・ミルクは作って二時間経っても勿体なくて飲ませたい
・少しくらいの賞味期限切れは気にしない
・洗いものはスピード重視

すべてNGだ。
私からみると正直嫁の潔癖症は異常だと感じる。
嫁が日頃、ストレスを溜めている要因の多くは何にたいしても神経質な部分だ。もっと楽に生きればいいのに。

ただ最近思うことは、やっぱりおかしいのは自分の方だ。
自分のことだけで言えば、これまでの価値観で生きても大きな問題は起きないだろうし、たとえ起きてたとしても自分自身はきっと後悔はしないと思う。
だが、いまは守るべき家族がいる。
自分に何かあればみんな心配するだろう。
我が子に何かあれば、私は絶対後悔するだろう。

衛生面の意識を小さい頃から植え付けることは大事なことだと思う。神経質になってしまいそうなときは嫁と話し合い、合意してもらえたら注意しよう。タイにいかせるのもいいかもしれない笑
娘が家から帰ったとき、自主的に洗面台に向かい、石鹸をつけ、アルコールでしっかり除菌するのをみて反省した次第です。

最後に私の疑問をひとつ。
「潔癖な嫁はなぜ私のような不潔な人間と結婚したのだろう?」
いつか聞いてみたい。

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