「21世紀の資本」を語る。大まとめメモ

①〜④でまとめた21世紀の資本の読書メモ。の大まとめメモ。

第一話の冒頭に「これから、我々人類の文明は、どこに向かうのか?」という非常に大きな問いがある。これに対する答えについて、著者は多くの示唆を与えてくれている。

大きなくくりでいうと、
①今現在がどうなっているのか?どういった方向に向かっているのか?を文明から経済まで説明する。
②大きなパラダイムの転換点に我々はいる、という答え。(テクノロジーの影響が大きい)
③その大きな転換点ではどのような価値観に変わるのか?という問い。今までの価値観を再定義する必要がある。
④新たな価値観において、日本という国の役割は大きい。(新たな価値観が古くからある日本の価値観と近い)
⑤だから日本にいる我々は、このパラダイム転換期は大きなチャンスでもあるし、世界を引っ張るぐらいのリーダーとしての意識が重要。
となる。

一文でまとめるなら「我々の文明は価値観の大きな転換点を迎えており、今後の世界で特に求められるのは謙虚さと寛容さである」かなあ、、、

なんか僕がまとめるとチープな感じの言葉に見えるのは、、、

もう少し分解して書いてみる。

①今現在がどうなっているのか?どういった方向に向かっているのか?を文明から経済まで説明する。

歴史を振り返り、未来を予想するにあたりヘーゲルの弁証法を使っている

①事物の螺旋的発展の法則
②対立物の相互浸透の法則

歴史を見ると、東洋から重心が西洋文明に移り、また東洋文明に戻るタイミングであり。最先端の科学の先に、東洋の価値観「生命論的世界観」がある。
テクノロジー、ネットの発展で、より複雑になり、「複雑なものには生命が宿る」との示唆がある。
その生命論的世界観の中では、分析、管理、法則、予測といった今までの機械論的世界観で役立ったものが役立たなくなり、直感、自然(じねん)、今を生きるといった、東洋の世界観が重要になってくる。

②大きなパラダイムの転換点に我々はいる、という答え。(テクノロジーの影響が大きい)

経済においても、ボランタリー経済(自発経済)からマネタリー経済(貨幣経済)になり、またボランタリー経済になってきた(螺旋的発展)
狭い範囲で目に見えなかったボランタリー経済がネットによって広い世界で目に見えるようになった。

そして、ボランタリー経済とマネタリー経済の融合が起きている(相互浸透)両者が融合した新しい資本主義とは?

複雑さが増した「生命論的経済」であり、管理できるものではなく、大事なものは自律や倫理といったもの。

③その大きな転換点ではどのような価値観に変わるのか?という問い。今までの価値観を再定義する必要がある。

生命論的世界観、生命論的経済にシフトしてきていて、西洋から東洋へと重心が変わりつつある転換点において重要な価値観とは?

生命論的経済、共感経済、参加型経済、地球環境が有限である上での経済、など価値観の転換が起きつつある。

「無限」から「有限」へ
「不変」から「無常」へ
「征服」から「自然(じねん)」へ
「対立」から「包摂」へ
「効率」から「意味」へ

こういった中で改めて考える必要がある。
「経済」とは何か? 「成長」とは何か? 「資本」とは何か?
「豊かさ」とは何か? 「幸せ」とは何か?

④新たな価値観において、日本という国の役割は大きい。(新たな価値観が古くからある日本の価値観と近い)

この新たな価値観は日本の古くからある価値観と近い。
江戸という都市が世界に誇る環境都市であったこと、「一隅を照らす」「諸港無常」といった言葉、「三方よし」「右手に算盤、左手に論語」といった価値観など、すべて馴染みやすい文化だった。

そのため、日本にいる我々は、このパラダイム転換期は大きなチャンスでもあるし、世界を引っ張るぐらいのリーダーとしての意識が重要。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?