似合う似合わないより大事なもの。

誰かが、似合うね、と
複数の人に褒められている服装を、
わたしはちっとも賛同できない
ということがしょっちゅうある。
そのたびに「似合うってなんだろう」
と考えこんでしまうんだけど、
「似合うってやっぱり好き嫌いよな」
という結論に毎回行き着く。

それがその人に似合っていると、
わたしは思えない。
でも、その人が満足してるならいいよね。
わざわざ「いやそれどうかと思う」とは
もちろん言わない。

似合う服を着る、っていうのも
その「似合う」は誰目線かによっても
違うから、なんとも漠とした話。
服を見立てる人が違えば、
その人に似合うとされる服も違うのに。

Aさんが見立てれば、
「この人はスタイリッシュで
マニッシュな雰囲気が似合う」

Bさんが見立てれば、
「逆にかわいらしさを
前面に出した方が似合う」

と、正反対の見立てをし、
それぞれに「似合う」と主張することも
フツーにありえる。

そのとき重要になるのは、
見立てられる人の気持ち。

今は少々違和感があっても、
これからスタイリッシュな自分に
なっていきたいから
Aさんの見立てに従うのか、
かわいい感じが好きだから
Bさんの見立てに従うのか。
どれを選んでも正解。

となると、
似合う似合わないより大事なのはやはり、
「自分がどうなりたいか」や
「自分はどちらが好きか」という
着る人本人の意志だなあと思うのです。