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「清宮質文-限りなく深い澄んだ空気」

「清宮質文-限りなく深い澄んだ空気」を
見てきました。


開催されている
アサヒビール大山崎山荘美術館は
天王山のふもとにあります。
JR京都線 山崎駅からは徒歩で約5分。
 たった5分ですが、
急こう配なので息が切れます。

もともとは個人所有の山荘で、
夏目漱石も訪れたそう。 


山荘の名前も、
夏目漱石が候補を14個あげたとか。
(でも全部却下して「大山崎山荘」に
したらしい。夏目漱石の気持ちはいかに)

良い香りがする、ときょろきょろすると、
庭園の沈丁花がほころんでいるのを
見つけました。

清宮質文(せいみや なおぶみ)という作家を
初めて知りました。 


木版画を中心に、
水彩、油彩、ガラス絵など。


ガラス絵というのも
初めて知りました。

見に行こうと思ったきっかけは、
街で見かけたポスター。


透明感のある絵画(木版画でしたが)と、
そこに添えられた、画集からの言葉。


「私は、
私の限りなく深い
澄んだ空気を

自分の絵の中に
求めているのですが ―

ただそれだけを
求めているのですが ―」


清宮さん、わたしもだよ~という気分。
内的世界、自分内の幻想や空想に生きたい。


画風は、パーッと明るいものではなく
夕暮れ時や夜の静けさに耳をすませる、
といった印象です。
おしゃべりや物音は聞こえてこない。
わたしが連想したのは、
谷内六郎の、絵本のようなタッチなのに
どこか不思議な感じと
映画「バグダッドカフェ」の静けさ。

ガラス瓶、夕暮れ、蝶、ネコ、といった
モチーフが多く、木版画のかすれ具合や
色の選び方、色の重ね具合がたまりません。

「清宮質文-限りなく深い澄んだ空気」
アサヒビール大山崎山荘美術館
2020年3月8日(日)まで。
山荘の建物も雰囲気がいいですよ。


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