見出し画像

今日という日に

何故だろう?
今日は目覚めた時から、最愛の人を思い出す。

目が覚めたとき、外は寒く澄みきった空気が漂い太陽が燦々と陽を注いでいた。正確には布団の外の気温だが、昨日より冷え込んでいるようだった。

夢に出てきた訳でもない。いや、覚えていないだけで夢を見たのかもしれない。彼の夢を…。
寒さのあまり布団の外には出ることができず、仕事が休みのことを良いことに二度寝をしたのだ。

最近、睡眠薬を飲まないと眠れなくなってしまったのも、二度寝の原因だ。
今日が休みだったので敢えて薬は飲まなかった。そのため、なかなか寝付けず3時頃迄の時計を確認した記憶がある。

浅い眠りの中、夢を見るのはよくある事だ。

何度も書いているかもしれないが、私には最愛の人がいる。外国籍である私を彼の親が許さなかったために結婚は叶わなかった。

彼とは中学校で出逢った。私も彼も中学生だった。彼は2学年上の先輩だった。

私の最初の印象は『最悪』だったらしい。周りを付きまとうハエのようだったかも知れない。
私も若くてキャピキャピしていたので煩かった。

なんだかんだと私が彼を追いかけ、彼は逃げる。

ある日は私の祖父が亡くなり、葬儀のため煩いハエは1日休んだ。そこから、彼は私を気にするようになった。

その頃には、私は『この人と結婚したい』という思いを抱いていた。
勿論、口には出さなかったが…。

それから、私達は付き合っては別れ、付き合っては別れ…を何度も繰り返した。10年近くの間に数え切れない。

その間には、大分期間が空き、お互い他の人と付き合った事もある。そんな時は、本当にもう縁は切れた、終わりだと思っていた、
ところが、なぜだか偶然道でバッタリ遭ったりして、またヨリを戻した。

結婚を意識する年になった頃、彼は『結婚できないから別れる』と言い、それからも何度となく別れたりヨリを戻したりした。

どちらかが『別れる』と言い、数日または1週位で堪えられず逢いに行きヨリを戻す。

その繰り返し。

終いには『結婚しなくて良いなら付き合い続けられる』と彼は言い出す始末。

先がない付き合いに意味があるのか?彼を愛しているから離れたくなかった。でも、いつか彼も結婚する時が来るだろう。その時、私はどうなるのか?どうしたらよいのか?愛人として生きるのか?

私は疲弊した。
最後に別れを告げたのは私だった。アパートの合鍵も車の合鍵も返して欲しいと言った。

彼はズルかった。自分から別れを告げるが、自分から合鍵を、返して来ることはなかったのだ。

私が別れを告げた事は、流石に覚悟を分かってくれたようだった。

今だからこそ、
『愛人』の道も有ったのかな?などと考える。
私は手に職を持っているため、子供ができたり、関係性に嫌気が差したら一人で生きていけば良いのだ。
あの時は若くて一人になることが怖かった。

私は寂しさを誤魔化す様に飲み歩き、出会った男性と付き合い、直ぐに同棲し、また直ぐ子供ができて結婚した。

3人の子供に恵まれた。
が、申し訳ないが夫の事を愛する事は出来なかった。3年程はなんとかやり過ごした。その後価値観の違い・スレ違い、お金のいざこざも多く段々冷めていった。夫婦はそんなものだと自分を言い聞かせたが、やはり上手くいかなかった。

去年離婚に至った。
夫婦として生活していた時は、心に想い人がいる事に罪悪感をいつも付き纏った。

今は、解放されただけで、心が楽になった。
その反面、縛られるものがなくなったからか、寂しくも感じたりする。

私は曲がっている。私は間違っている。
まるで、彼と結ばれなかったのは元夫のせいのように考えしまうのかも知れない。全く別問題なのに…自分で決めたことなのに…。

『自由になった今、何故私の隣に彼が居ないのか』と虚しくなる。今更考えても、今更後悔しても仕方ないのに…。
人間とは勝手なものだ。

私は妄想する。
いつか、彼と再会できますように…彼と茶飲み友達になれますように…と。

そんなことを考えながら1日が過ぎてしまった。
今日はハーブティーを飲んで早くベッドに入ろう。
インナーチャイルドを癒やしてあげる為に…。
自分の中にいる幼い自分、
我儘な自分、
駄々を捏ねてる自分を癒そう…🌃


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?