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「なんとなく」性

先日読んだ本

『ブックオフから考える』「なんとなく」から生まれた文化のインフラ
谷頭和希 著  青弓社  1800円+税

ここに書かれた「なんとなく」性が
とてもきんじょの本棚に近いけど何が違うんだろう
と考えていました。

今朝、いつものお散歩の途中で、お庭に呼び寄せていただきお話をしていると、
123番 msk藤の台店を見た方から、「これ見たことあるわ。本棚を見て、ご自由にどうぞなのか、勝手に本を置いて行っていいのか、貸してるのか、だれが何のためにやっているのかすごくもやもやしていたのよ。管理がずさん、説明不足、ずっと気になっていた」との事でした。

「何でやってるのか、何のためにやってるのか、QRを見ればいいのか、何か説明が書いてあるといいんじゃない」
とアドバイスをもらいました。

説明すると、「やっともやもやが晴れたわ」とおっしゃっていました。

またもう一人の男性は、絵を描くのが趣味でお散歩しながら絵を描いていらっしゃいました。

32番 のつだやくしどう店で、「行くたびに『宮本武蔵』を読んでいたが、あるときそれがなくなっていた。どうせ読んでもなくなるならと読むのをやめた」との事でした。

説明してといわれても、それこそ「なんとなく」なんですよ。なんでも管理されてる社会で生きてきて、よく言えば自由、その緩さを受け入れられない世代(年代は関係ないか)なのもわかります。

きんじょの本棚の特徴はそのゆるさと説明できない「なんとなく」性
放置でもない、その人の想いと意思と温度と好みと人柄と、
その人らしさが本棚ににじみ出ています。

だから、管理しない、無理しない、楽しくなければできないこと

だから、楽しい人が集まってくる、そしてつながっていく、そして巡っていっています

こんな意見があったよと伝えるけど、どうしたいかは店主さん次第
「どうやって連絡を取ったらいいの?」
連絡先が書いてあるわけでもないし、連絡ノートがあるわけでもない
だからこそ、想像力を使ってほしい。もやもやを持ち続けてほしい、もやもやを解消したいのは人の本能ですが、それだけ、その人の記憶にとどまっているということ、気になる存在ということ。全てがすっきり解決するわけではないけど、そうやって、声にならない声を持つ本棚をウォッチしているファン?で街の空気ができているんだなと思って小さく(グー)しました。

何でもすごいスピードで解決策を求める世界に、すぐに解決しないこと、想像力が必要なこと、誰かの心に何か引っかかりを作っている活動。
店主の皆さんの面白がりがこんな形でも起きていました。

あなたのきんじょの本棚はきっと誰かの心に引っかかっていますよ。


写真のブックカバーのキャラクターは「ヨコドリ」

51番 絲子店主さんが作ってくれました。

私が人の話を”横取り”するところからキャラクター化してくれました


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