【番外編】ちょっと哀しい気持ちになった
先日のヨネックスレディースはプレーオフの末、川岸史果の涙の優勝で幕を閉じた。そのプレーオフで敗れた佐久間朱莉の“お化粧直し”と“携帯いじり”に苦言を呈している人が見かけられたので、それについてちょっと書く。「お色直し、そこでやるか?」「負けは必然」や、「POに向けてパット練習に集中すべき時に携帯?」などディスる書き込みが散見されたわけだが、書いている彼らは概ね「だから負けた」とこれらの佐久間の行動を敗因として結論づけているようだった。それって因果関係あるのかねえ。化粧直ししなかったら池ポチャはなかったとでも?また、携帯など見ずに一心不乱にパターを振って、それでも負けたらジャンボに叱られずに済むとでも?川岸と佐久間のプレーオフはそのような心ない言葉が飛び交うような安い勝負ではなかったはずだ。
まずしなければならないのは、あの池ポチャ後の佐久間の完璧なリカバリーショットと川岸のウイニングパットへの賞賛じゃないのか。あの佐久間の4打目は本当に素晴らしかった。まだ諦めていない気持ちが乗り移ったかのようなバックスピンが、ボールをカップ50cmまで運び、このホールのパーを確定させた。一方ラフから3打目の川岸、佐久間の池(+1)で安心していたら、パーオンしないと負けるという状況にあっという間に陥る。しかしそのプレッシャーを跳ね除け、3オン1パットでバーディをゲット。約6年ぶりの優勝を勝ち取ったのだ。ただ願わくば佐久間にパーパットを打たせてあげたかった。
ここまで試合を振り返っても尚、そのように佐久間の敗因を書くメンタルを持てる人が居るとするなら、それはたいへん哀しいことだ。「佐久間に優勝して欲しい気持ちが強すぎて、つい心にもないことを書いてしまった」のだと思いたい。
今週は宮里藍サントリーレディス。4日間競技が無事行われることを祈りつつ、好勝負を期待したい。(台風3号が少し気がかり)