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JLPGAアワード

 凡な私をJLPGAとつないでくれる、まさに一縷の望みである某雑誌の敏腕デスク。伊藤園レディース日曜行きます?と声をかけてくれたのだが、日曜はNGだったので丁重にお断りした。関東圏最後なので行きたかったが、仕事の山が谷川岳になっちゃってるんだもん。諦めるしかない。


 「ところでアワードは取材しないんすか?」


 その言葉を聞いたデスクは周りを見渡した。誰が発した言葉なのかを探しているようだ。

 あ、すみません。目の前の私が言いました。

 「お、おぅ。。。」

 ネット用語かと思ったが、現実に目の前のデスクが「お、おぅ」という顔をしている。

 「アワード、アワードね。いやぁ、書く人がいないんで行かないッス」

 「あ、私が書きますよ」

 (こんなに目が大きい人だった?というくらい目を見開いて私をみている)

 「えっと、ギャラ無しでも良いすか?(笑)」

 「ええ、もちろん(真顔)」

 「……。したら企画書でも書きますわ(笑)」

 「ええ、よろしくお願いします(真顔)」

  今ココ↑


 デスクが企画書を書いてくれるかは正直分からないが(たぶん書かないと思うが)、少なくとも今季どの試合を指定されても800w以上の原稿を書く自信はある。ただ、ある選手の試合に限ってだ。デスクもそれを理解しているから、「お、おぅ」という顔になったのだ。


 実現の可能性は極めて低いが、何か他の企画がポシャって代わりに……となってくれる希望はわずかにある。

 根拠のない自信に包まれている時には、無敵な振る舞いをせよ、と祖父に教わった。しかし、じわじわと羞恥心が追いかけてきているのが分かる。今回はそれを絶対に追いつかせずにゴールしてやる。



前列左端。やばすぎるかわいさ



 


 


 

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