冬になると部屋に小さい虫が出るのでその傾向と対策

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※この記事内に虫の画像は出てきません。私が虫の画像が嫌いだからです。ご理解ください。

気が向いたときに何か書こうと思っていたら前回の投稿から1年半くらい経っていた。そういう人間だよ私は。

タイトルどおりの話なのだけど、ネットで検索しても同じような状況の人が見つからなかったため、もしかしたら誰かの役に立つかも、というのと、個人的な備忘録として記事を書く。

私は関西の田舎の方で築25年ほどの庭付き戸建て住宅に住んでいるのだが、ここ3年ほど冬になると、自室として使っている6畳の和室に小さな虫が湧くようになった。これはその虫との戦いの記録である。

1年目

初めてその存在に気づいたのは2017年11月下旬、冬コミの原稿にそろそろ取り掛からねば、という時期だった。机の上にしばらく放置していた左手デバイスに小さな白い点々があり、ホコリが溜まっているのかと思った。違った。よく見ると一つ一つの点が動いているのである。そう、虫である。身の毛がよだち奇声を上げた。よく見ると左手デバイスだけでなく、ペンタブやスマホスタンドの上でも白い粒がわさわさ蠢いている。慌ててそれらをティッシュ越しにつぶしたが、この白い粒の正体がなんなのかもわからず、いつからいたのか、どういう経緯で発生したのかもわからない。布団の上にもいるかも…と思い、その日はほとんど眠れなかった。

翌朝、寝不足のままスマホでひたすら似たような虫を調べ、おそらくチャタテムシではないか?という結論に達した。なにせ私はオタクなので、常人に比べて部屋の中に本が多い。チャタテムシは本に湧くらしいし、出てくる画像も小さいし白っぽいし部屋にいる虫に似ている気がする。多分これだ。そうとわかれば対策である。幸いこの日は休みだったので、朝から近所のホームセンターに行き、チャタテムシを駆除したという人のブログに書いてあった対策グッズを買った。

この日に買ったのは、コロコロ(粘着力は普通のやつ)、長いコロコロ(立ったまま床を掃除するやつ)、防ダニスプレー(衣類などにスプレーするやつ)、防ダニスプレー(畳の中に噴射するやつ)、ドライペット。湿気対策が必要らしいのと、ダニ対策グッズが効くらしいことが書いてあったので、それを鵜呑みにして購入。アースレッドみたいな燻煙式のやつは、部屋の中にパソコンやらプリンターやらがあるので除外。地道にコツコツ駆除する作戦に出た。

まずは虫を発見した机周り、そして布団を鬼のようにコロコロして防ダニスプレーをかける。そして出窓や押入れなど湿気のたまりやすいところにドライペットを置いた。また、部屋の中に紙が多いので、読まない雑誌やいらないフライヤーなどは思い切って捨てた。自分の身長くらい積んでいた本の山を2つほど消した。少しキレイになったところで、畳の中に噴射するタイプのスプレーを入念に噴射した。

紙を捨てながら観察していると、ある傾向に気づく。本の山の上のほうには虫がいるが、下の方にはあまりいない。上から降り積もってきているかのような分布だった。また、机の周りには多いがそこから離れたところにはあまりいない。机周りの天井から発生している…?と思い天井を確認したが見当たらなかった。

そんなこんなで1週間ほどかけて入念にコロコロしていると、虫をほとんど見かけなくなった。これに安心せず、この冬は狂ったようにコロコロをかけ、防ダニスプレーを2本使い切るほど噴射し、ドライペットをマメに交換して布団乾燥機で湿気対策をし、湿度計を買ってどういう条件で発生するのかを観察し続けていた。

どうやらこの虫は室温18度以下、湿度70%以上くらいの条件で発生するらしい。最初ほどではないものの、ときどき群れになって発生することがあり、そのたびに奇声を上げながらコロコロする生活を送った。

結果、3月ごろの暖かくなる時期には虫がいなくなった。勝った。人類の勝利である。安心して夜も眠れるようになった。虫のことで精神をすり減らした結果、冬コミの新刊は1週間で描くハメになり、こっちはこっちで死ぬかと思った。新刊は出た。

2年目

そのまま穏やかに夏コミで新刊を出すなどして過ごしていたが、2018年11月初旬、冬コミ原稿に入る頃にまたもあの小さい虫を発見した。

今回は発見が早く、また前年に対策グッズを購入していたので、焦らず対策することができた。虫の名前がわかっているとある程度心構えが違う。コロコロと防ダニスプレーとドライペット、また、新しい対策グッズとしてタンスにゴンゴン(引き出し用)、押入れ用ダニ防止シートなども追加した。結果、この年は前年のような大量発生に遭遇することもなく、たまに見つけた虫をコロコロで地道に潰していくことで対策できた。

この年、もしかしてこの虫はチャタテムシじゃないのでは?と思い至る。前年も、チャタテムシにしてはフォルムが丸っこい気がしていたが、確信には至らなかった。だが、この年スマホを買い替えてカメラ性能が抜群に上がったこともあり、虫を思いっきり拡大して撮影することができた。もちろんマクロレンズほどきれいに拡大できるわけではないが、デジタルズームでもかなりはっきり撮影することに成功した。

やっぱりチャタテムシじゃなかった。チャタテムシは蟻のようにすこし細長い体をしているのだが、この部屋にいる虫はほぼ丸い体で、細く毛が生えている。そう、ケナガコナダニである。ダニ対策グッズが効くわけだ。

ケナガコナダニは、それ自体は人間を噛むとかそういうことはないのだが、これを餌とするツメダニは人間を噛むことがあるらしい。噛まれるのはまあいいとして、大量発生するのはやめていただきたいので入念にコロコロと防ダニスプレーを続けることにした。また、湿気対策も有効らしいので、ドライペットと布団乾燥機も継続した。

アース製薬のサイトには25度~27度で発生と書いてあるが、私の部屋ではその室温では見たことはない。なにかほかの発生条件が重なっているのかもしれない。

結果、この年も春先の暖かくなる時期には虫は姿を消した。

3年目(今年)

今年も11月初旬ごろ、スパーク3日目の原稿をやっている頃に室温18度湿度70%くらいでケナガコナダニを初観測。11月中旬にはなぜか枕元に積んでいる本の山の一つに大量発生し、それ以外にはいないという謎の分布の仕方をしていた。また、机の上のペンタブの裏や出窓のドライペットの底に数匹群がっている。日陰が好きらしい。鬼の形相でコロコロした。

今年は部屋中にまんべんなくいるというわけではなく、いるところに数匹固まっているという感じで発生している。コロコロするには楽なのだが、なにか条件があるのだろうか。とりあえず今年も例年通り、鬼のようにコロコロとスプレーを噴射し、春を待ちたいと思う。

まとめ

・部屋に発生するのは11月~3月ごろ、室温18度以下、湿度70%以上くらいで多く見かける
・ケナガコナダニという虫が多いが時々チャタテムシやツメダニもいる
・コロコロ、防ダニスプレー、布団乾燥機は有効
・なぜか金属や合皮、革には虫がついていることがほとんどない

参考までに、私の部屋は和室で、北側かつ風呂の真上という湿気のたまりやすい位置にある。また、本が大量にあり床積みしている本も多い。

小さな虫が発生するようになってから、細かい部品のあるフィギュアや家電を買わなくなった。また、家電を買うときは基本的に黒くて細かい部品や装飾の少ない掃除のしやすそうな家電ばかり選んでいる。虫が見つけやすいからである。もともとあったフィギュアは念入りに拭き、ガラスケースに入れて鑑賞している。オタク好みの細かい装飾(レースとかのモチーフ)の小物は掃除のしにくさを考慮して買えなくなった。

この部屋に住む限り今後もこの虫と付き合っていかなければならないのだろうが、できるだけ遭遇しないように対策していきたい。もし完全に駆除したという人がいたら、ぜひ詳しく話をきかせていただけると嬉しい。


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