雑草流成長の方程式
エンタメ特化スキルシェアマッチングプラットフォーム「pato 」(パト)を運営している株式会社キネカの平塚です。
突然ですが、僕は地頭が悪い。
成功には、地頭×経験値が必要だと聞いたことがあります。
スタートアップ界隈ではおそらく、その両方を高水準で持ち合わせている経営者が無差別級で殴り合っていて、そんな中でも戦い勝利して行かないといけない。
では地頭が悪い人間はどう戦うのか。
これは、経験値を高水準で積み重ねていくことに他なりません。
とは言え、経験値をただ普通に積み重ねたとしても、成功する人たちも経験値を常に重ねているだけあって戦うことすらできない。
雑草には雑草流の経験値の高め方が必要となります。
ではどうやって経験値を高めていくのか。アップサイドを高めるのか。
インターネット知識・経験ゼロからプロダクトに携わらせてもらった経験から、方程式なるものを自戒も込めて健忘録として綴っていきたいと思います。
経験値の因数分解
経験値の構成要素は、
・経験
・吸収率
だと考えています。
つまり、
経験 × 吸収率 = 経験値
経験の構成要素は、
・環境(期待値)
・自責率
環境は外部要因的な意味合いではなく、コトを取り巻く全て。
そしてそのコトをどこまで自責とするかで自分の経験量が変わります。
吸収率の構成要素はマインドだと考えていて、
吸収率を引き上げる要素は、
・謙虚さ
・貪欲さ(満足しないこと)
・貢献思考
より多くあると思いますが、シンプルに。
つまり、
コトを定め、そのコトの達成について与えられた環境におけるステイクホルダーの期待値を把握し、
自責を以って自らの達成領域を広げ、
達成することで経験の幅を大きくし、
→経験の最大化
謙虚さを持って経験した内容を最大限受け入れ、
貪欲さによって経験に満足せず次に向かい、
貢献思考によってギブやアウトプットで複利の経験値を得ること。
→吸収率の最大化
これらによって、経験値が最大化されていくものと考えています。
キャリアについて
それぞれの最大化について綴る前に、一応簡単にまだまだ未熟な経営者である僕の経歴をお話しさせていただきます。
ファーストキャリアは東京のキャバクラで、まともにアルバイトもしたことがなかったので本当にポンコツでしたがなんとか雇ってもらっていました。
そこで出会った人たちと、そのお店に貢献したいと考えるようになり、ポンコツというレッテルを覆し期待値を上回るべくひたむきに貢献を積み重ねました。
いつしか店長になり、グループ店舗を抱えるようになり、経営するようになります。
この経験から、貢献と期待値を上回ること、そして職位を上がる過程で自分をクビにしていくことの快感に目覚めます。
そのうちに株式会社キネカ創業者である籔本に出会い、籔本の作りたいエンタメスキルシェアの未来に共感し、本当に自分をクビにして2017年の創業期の株式会社キネカにジョインします。
接客や飲食のプロフェッショナルとしての期待値を常に上回り事業に貢献していくことを考え、不快な領域を謙虚さと貪欲さで率先して乗り越える経験による学習とチームへの還元を最優先し、2019年11月株式会社キネカの代表取締役社長兼CEOに就任しました。
インターネットど素人からの現職なので、本記事もまだまだ甘い内容があることをご容赦ください。
経験の最大化
起業家でない限り、多くは与えられた環境の中で、期待値やレッテルを受けて、成果を出すことが仕事になると思います。
僕自身も起業家ではないので、与えられた環境や用意された環境の中で、期待値をいかに上回ることができるか、レッテルをいかに覆すことができるかを、貢献によって達成することを追求して仕事をしてきました。
なのでまず経験を得る上で大事なのは、取り組むコトにおいてその環境を正しく知ること。
向けられているもしくは向ける期待値を把握すること。
環境というのはあくまで外部要因という意味ではなくて、チームやプロダクトを知り、何をすることでどんな貢献があるのかを知るということです。
次に、自責。
ビジネスである以上、仕事はチーム・プロダクト・ユーザー等ステイクホルダーへの貢献であるべきです。そして、その貢献をもたらす結果についてどこまで自責を持つことができるか。
宣言や誓約によってリスクをとり、その結果に責任を持つことで、達成による経験を自分ゴト化でき、経験値を最大化することができます。
期待値を把握し、その達成に責任や覚悟を持って取り組むこと。
これが経験の最大化をもたらします。
吸収率の最大化
吸収は経験をどう受け止めるか。つまり自分との戦いに他なりません。
ちなみに吸収率にアップサイドは無く、10の経験から1000%の吸収率を持ってして、100の経験値を得ることもできます。
大事な要素の一つは、謙虚さ。
謙虚であることは全ての正しさを許容することで、つまりは正しさを崩壊させることで、吸収の対象を拡大します。
謙虚さは、自分のアップサイドを遠く高く設定することで得られます。
目標地点を高く遠く思い描き、その為に必要な経験や能力のブランクを把握していくことで、決して自分が満足に至るレベルではない、傲慢になるレベルではないと喚起することができます。
例えば僕は人生のKPIがいい男に囲まれて死ぬことで、陳腐に聞こえるかもしれませんが果てしなく遠く高い目標地点だと認識しています。
達成に必要な経験や能力のブランクの把握は見積もり力だと思います。
自分が100点だと思っていると、自分が100点以下だと認識する経験への吸収率は著しく落ちる。
90(経験)- 100(自分)= -10
差分をマイナスと認識してしまうことで吸収できない。
自分を謙虚に見積もると、
90(経験)- 50(自分)= 40
同じ経験であっても40の経験値を得ることができる。
わざわざ式にして見ることでもないのかもしれません(汗)
大事なのは必要以上に低く見積もることではなく、必要以上に今の自分を高く見積もって吸収する対象を狭めないこと。
高く見積もるのは遠い先の自分にしましょう。
次は貪欲さ。
貪欲さは、満足しない事とも考えています。
前後しますが、謙虚さを高める為の高い目標設定の為のマインドでもあり、その目標設定に向けて小さく満足しない為のマインドでもあります。
最後に貢献思考。
貢献思考は特に、組織での戦いにおいて最適化された思考だと思います。
貢献思考を持ってギバーとなることで、組織へのアウトプットとシェアを加速化し、複利の経験値を得ることができます。
貢献思考を失って仕事をすると、自分の成長に目線を向けてしまったり、自分の強みを守ってしまって、経験値のシェアが疎かになります。
自分の強みを守る動きは成長的な環境であればあるほど陥りがちなのではないでしょうか。
自分は〇〇が強い。〇〇がすごいと褒められる。だからチームを〇〇で圧倒して評価してもらう!
こうなってしまうと、自分にしか目がいかず、チームの成長を鈍化させ、いずれ浦島太郎となります。
大事なのは、強みをシェアすること。強みを得た経験をシェアすること。
100点の経験値は、一人で守ってしまうと、チームの経験値は100のまま。
100点の経験値を、10人のチームにシェアすれば、チームの経験値は1000。
そしてシェアの過程でアウトプットして形にすることで経験が再整理されて、自身の経験値も+αで引き上げることができます。
結果、この+αで自身のストロングポイントもより高める事となります。
ビジネスやサービスは、誰かのペインに対して貢献的であるからこそ対価や価値が生まれ、流通しうると思っています。
つまり事業者や提供者の仕事はユーザー体験への貢献であり、その質を高める事。
会社組織ではその貢献の為に各チームが動きます。
そして組織で仕事をすることは、一見ユーザー体験に紐づかない業務もあれば、結果的に紐づくけどメンバーとのコミュニケーションやメンバーへの役務提供が主となることもあります。
大事なのは、全てが結果的にユーザー体験の向上への貢献に紐付き、そのプロセス自体も貢献的であるべき、ということです。
仕事を貢献的にすることは、どこか「自分のやりたいこと」と相反するように感じるかもしれません。
ただし組織において大事なのは、その仕事が誰にどれだけ貢献をもたらすものかということ。
その貢献によって、環境や期待値の幅を更に最大化することができ、結果的に自分の経験値を最大化し、最終的な自分の目標地点への到達速度を早めます。
つまり自分のやりたいことをやりたいだけやれるその時を早めることができます。
おわりに
経験値の最大化は、
期待値を把握し自責領域を広げて達成し、
謙虚さと貪欲さで吸収率を最大化すること。
ギブを加速化しチーム全体への貢献とすること。
だと考えています。
株式会社キネカでは、経験値の最大化によってメンバーの未来を高め加速化する仕組みを、まだまだ実験的ではありますが多く実施しています。
ワークしているもので言うと、1プロジェクト毎にビジネス・デザイン・エンジニアそれぞれの担当責任者をつけて設計からリリースまで三位一体で取り組む「スリーマンセル」や、それぞれが部署を越境するような長期プロジェクトを自主的にオーナーシップを持って取り組む「グランドライン」、制約と誓約により全力を引き出す「エンペラータイム」など。グランドラインでは、マーケティングのユニットをリードするエンジニアがいるなど、越境を率先することでチームの可能性を最大化しています。
まだまだ大冒険の途中で困難なことや良質なストレスの連続ですが、一緒に旅路を楽しんでくれる仲間を募集しています。下記へのご連絡お待ちしております。
会社情報:
HP : https://kineca.jp/
株式会社キネカ
代表取締役 平塚 満
連絡先:
平塚満(ヒラツカミツル/キネカ @micii_pato)
https://twitter.com/micii_pato
patoを興味を持ってくださった方へ
https://pato.today/cast/
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?