見出し画像

【TCG】正しいシャッフルで手札事故を減らそう【デジモンカード】

■ この記事で分かること
(1) 「偏ったシャッフル」が手札事故の原因になる
(2) 膨大なコンピュータシミュレーションに基づく正しいシャッフル
(3) 実際に人がシャッフルする際の気を付けるべき点

※ここでいう「正しい事故らないシャッフル」とは「仕込み・積み込み」といった不正行為ではなく、「無意識な偏りがない、本当にランダム・無作為化されたシャッフル」を意味します

■ 前置き


こんにちは!
kine(きね)と書いて「カイン」と申します!


みなさんTCGで遊んでいると、次のようなことはないでしょうか…?

・切り札がいつもデッキ下に固まってる…
・初手に同じカードが何枚もきて勝てない!!


もちろん確率的にときどきは仕方ないんですが、にしても

「なんかオレだけ他の人より事故ること多くね…?」
「なんかアイツだけいつも手札強くないか?」


と言った「明らかに確率を超えた現象」も多いですよね。

実際ワタシもデジモンカードゲームで遊んでいて、ちょっと前までいっつも初手がこんなことになってました。
(デジカ以外の方には分かりにくくてスミマセン)

画像1


私のデッキの場合、こんな感じ(成熟期・究極体だけでロクに進化できない手札)になる確率は0.73%です。

まぁたまに起きるのはしゃあなしですが、これが【15戦やって3回】も起きたんです。実に【17,000,000回に1回】で、宝くじで2億円を当てる以上の奇跡です。

もちろんこれは私が不幸な男だから、ではなく、他に何か原因があってのことです。

今回はその原因の中でも

① シャッフルが事故の原因になりうること

にフォーカスを当てて

② 正しいシャッフルのコンピュータシミュレーション
③ 現実のシャッフルにおける気を付けるべきこと

を解説していきます!


① シャッフルが悪いと事故の原因になる


みなさん、シャッフルはどのくらい意識しておられますか?
「オレはちゃんとカードがランダムになるようにシャッフルできてるよ!」
と自信をもって言えますか?

自分の中ではむしろ「偏り0はあり得ない」と思っています。
というのも

・人によってシャッフルの順番や回数にクセがある
・スリーブがくっついてカードが離れない
・レアカードとコモンカードの材質や固さが違うせいで、デッキを2つに分けたときの分かれ目が固いレアカードになりやすい

と言ったことが考えられるからです。

例えばデジカの場合、対戦が終わったときにこんな感じになってることがあります。

画像2


この状態からカードを重ねるとき、そのままの順番で

画像3


デッキの一番上に重ねてしまうと…

画像4


次に「8組のディールシャッフル」で始めた場合、

画像5


上の方に同じLvのカードが固まってしまいます…

画像6


このあとシャッフルをすればある程度混ざるでしょうが、最初のディールシャッフルが「前の対戦が終わったときの偏り」を強く引き継いでしまっています。

これは極端な例ですが、皆さんが何気なくやってるシャッフルも、実は偏りがあって、

・たくさんやっても実はあんまり混ざってない
・むしろ逆にシャッフルが偏りを生んでしまっている

という傾向は0ではないはずです。

この「無意識の偏り」が悪い方に出ちゃう人は「よく事故る人」になりますし、

「良い方に偏るシャッフルをしちゃう人」は「悪気がまったく無いズル・不正」をしてしまっていることになります(デジカであればいつもセキュリティからガイアフォースがでるような人)。

画像7


要するに

正しいシャッフルを知っていれば
・本来の確率以上に「事故」が頻発する事態を防げる
・相手の「意図しないズル」も防げるようになる
・相手に怪しまれず、信頼関係につながる

ということです。

② 正しいシャッフルのコンピュータシミュレーション


それでは「本当にランダム化できる正しいシャッフル」はどうすればできるのでしょうか?

シャッフルには色々ありますが、メジャーなのはこの4つでしょう。

画像8

参考:
https://ipsj.ixsq.nii.ac.jp/ej/index.php?active_action=repository_view_main_item_detail&page_id=13&block_id=8&item_id=73008&item_no=1


これらのシャッフルのうち、どれを何回くらい繰り返せば「完全にランダムで偏りがない」という状態になるでしょうか?

これは膨大な試行回数が必要になるため、コンピュータ・シミュレーションを用いて検証することになります。

今回はこちらの論文を参考にします。
※数学的にガッツリ踏み込まれていてムズかしいので、簡単に解説します


まずは各シャッフル単体で検証した場合です。

・ヒンズー(H):45回
・ファロー(F):8回
(これでランダムになるのを「カットオフ現象」と呼ぶ)

一応これでランダムになるらしいのですが、問題があって、

・時間がかかる
・1つのシャッフルだけだと、コンピュータシミュレーションとは違う、その人のクセが出てしまい、偏りが出る


そこで、複数のシャッフルを組み合わせて、より早く、より確実にランダム化されるパターンを検証したところ、

① ヒンズー(H)を最初に行う
② ディール(D)をする場合は途中で(最初or最後は×)
③ ディール(D)の後はヒンズー(H)にする

でランダム性が上がることが分かったそうです。

結論として、

以下2パターン(それぞれ5回のシャッフル)でランダムになる
・ランダム性を求めるなら「H/ F/ D/ H/ H」
・時間短縮を追い求めるなら「H/ H/ F/ F/ F」

画像9


ということが分かりました!

③ 現実のシャッフルにおける気を付けるべきこと


ただし、論文ではあくまで「コンピュータ・シミュレーションでクセがないきれいなシャッフルができた場合」を前提にしています。

実際に人がシャッフルする場合は

(1) スリーブがくっついてカードが離れない
(2) レアカードとコモンカードの材質や固さが違うせいで、デッキを2つに分けたときの分かれ目が固いレアカードになりやすい

と言った問題が残ります。

(1) については、スリーブが古くなるとだんだんヒドくなってきます。
ある程度使ったら新しいものに交換したいですね。

あとはスリーブの種類によっても差が出ます。私はこれ ↓ 使ってます。


他にもいろいろ良いスリーブがあると思いますが、ポイントは

・摩擦が小さく、カード同士がくっつきにくい
・カードより少し大きめで、シャッフルするときにカード材質の違いに影響されにくい

と、問題(2) もワリと緩和できるので good と思います。

■ まとめ


今回は

(1) 「偏ったシャッフル」が手札事故の原因になる

ことを考えて、その解決策として

(2) 膨大なコンピュータシミュレーションから、
・ランダム性を求めるなら「H/ F/ D/ H/ H」
・時間短縮を追い求めるなら「H/ H/ F/ F/ F」

画像10

が効果的であることが分かりました。
ただし実際に人がシャッフルする場合は

③ 現実のシャッフルにおける気を付けるべきこと

(1) スリーブがくっついてカードが離れない
(2) レアカードとコモンカードの材質や固さが違うせいで、デッキを2つに分けたときの分かれ目が固いレアカードになりやすい
   ↓
摩擦が小さく、少し大きめのスリーブを使う

と、よりランダム化・無作為化された正しいシャッフルになると考えられます。

この記事で紹介したシャッフルやスリーブを使ってみて、

・事故が減った!
・正しいシャッフルを知って相手との信頼を作りやすくなった!


と言った実感が皆さんにあれば、とても嬉しく思います!

最後までお読み下さり、ありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?