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銃刀法を学ぶ理由

シリーズ『西洋剣術と銃刀法』は『俳優向けの銃刀法の参考書』を想定したものとなっておりますが、そもそも俳優が銃刀法を学ぶ理由は何なのでしょうか?銃刀法を学ぶメリットがあるのでしょうか?

ぜひ、みなさんで考えてから、以下の記事を読んでください。


銃刀法を学ぶ理由 ~受講者の意見~

1. 社会生活上、法律を正しく理解しなければならないから

多かった答えがこちら。
俳優という特殊な仕事をしていても、社会人として法律は守らなければなりませんし、ましてや模造刀剣という業務上の特殊な道具を使いますから、なおさら法律を学ぶ必要も出てきます。

2. 警察に捕まらないため

最も多かった答えです。
”捕まらない”の解釈がいろいろあるのですが、この受講者は処罰されることを指していました。刀剣関連の違反で有罪判決が下されると、2年以下の懲役または30万円以下の罰金と、決して軽くはない罰を受けます。また、その情報がインターネットに出てしまえば、私生活に影響が出る恐れもあります。

3. 事故を予防する心構えとして

銃刀法を学ぶ理由というより学ぶきっかけといったほうが適切かもしれません。マナーやモラルとして銃刀法を学ぶのも良いですね。模造刀剣を購入したり、手に持ったりすると誰もが特別な意識を持つと思いますが、この受講者は、法律に触れることをやらなければ事故も防げるだろうという考えたようです。道路交通法の考え方に近いですね。


銃刀法を学ぶ理由 ~私の考え~

実は西洋剣術のインストラクターになる前は、上の3つと同じような考え方をしていました。しかし、今はどの考え方とも違う考えに至っています。誤解しないでいただきたいのは、上の3つの考え方が間違っていると言っているわけではないということです。

上の3つの考え方はどれも正しいと思います。しかし、プロの俳優が学ぶ理由としてはどれも”弱い”と思うのです。

私が銃刀法を学ぶ理由

西洋剣術のインストラクターになるためには、西洋剣術のアクターのライセンスを取得しなければなりません。ですから、私もアクターとして活動をしていたときがあり、これからお話することはアクターのときに私が考えていたことです。

アクターである私が銃刀法を学んだ理由は

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