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FX 価格の標準偏差

FXのチャート分析に用いる標準偏差とは,測定値(価格)のバラツキの度合いを表すものです。

その概念は、有名なインジケータである「ボリンジャーバンド」に活用されています。あの拡大したり縮小したりする曲線、いわゆるバンド幅の事です。

標準偏差(バンド幅)が小さいということは全体のバラツキが小さいということを意味します。

つまり、測定値の分布が平均値の周りに集まっているということです。

また、逆に標準偏差が大きいということは、平均値から遠く離れ ている測定値が多くあることを意味します。

しかしこれはあくまで数学的な話で、データのバラツキが正規分布である事が前提です。

FXでの価格推移は必ずしもランダムではありません。国内外のトレーダー達が凌ぎを削る魑魅魍魎とした世界では既存のポジションを損切りさせ合う戦いが繰り返されています。

その為どちらか一方に価格が走っていくのは宿命的で、自分が立てたポジションに含み益を持たせるには他のトレーダー達の応援エントリーが不可欠なのです。

そういった背景において相場が展開されていますので、ボリンジャーバンド幅での仕切値、1σ(シグマ).2σなどは数学的に収まる確率とはかなり乖離します。

大量なデータを用いて検証すると正規分布と比べ実際には1.3倍ぐらいバラツキ度合いが大きい事が確認できます。

そして、σの仕切値が大きくなるほど、そのラインを超えた価格はその後、データの中央値(インジケータでは中央の移動平均線)から遠ざかってしまう事も確認できます。

ですからボリンジャーバンドを相場に対する逆張りエントリーの道具として用いると危険です。

一般的には逆張りツールとして認識されているようですので注意喚起します。

実際には全く正反対で、トレンド順張りエントリーに有効なインジケータであると認識して下さい。


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