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目線

お手前の中で大事な物の中に「目線」があります
目線はその場を支配するほど重要な要素で礼法の中では挨拶する時に相手の目を見ないとされています
相手顔の鼻から口元あたりを見て挨拶をします
お手前の中でも「伏し目」または「半眼」と呼ばれ目線を上げません
一番高い目線の位置がボーフラの辺りです
正面からお手前を見ると目を閉じていように見えるのです
坐禅の時の目と同じです
お手前の中では「目で取って身体で取って手で取る」ですから先ずは道具を見るのですがあまり大きく目線を動かすと言うより上半身も腰が入り前傾しますのでそれに伴い目線が動く感じです
もちろん凝視するのでは無くボヤッと見ます
一番大切なのがお辞儀をする時ですボーフラ辺りにあった目線を一度正客の方へ向けます
この時も正客を凝視するのではなくお顔が見えましたら鼻から口元の辺りをボヤッと見てボーフラに目線を戻します
そしてお辞儀です
お辞儀をする時の目線は上半身が倒れる速さより少し早く下ろします
決して上目遣いになってはいけません
そして、お辞儀は上がってくる時にゆっくりと上がる事が大事で、ゆっくりと上がって目線をボーフラより上げない伏し目で終える事によってその場の氣がお手前に集まってくると思います
緊張感を維持するのならその目線はお手前中決してボーフラより高く上げてはいけません
緊張感を和らげるのなら何処かのタイミングであえて目線をボーフラより高く上げるのです
この時、集まっていた氣がパッと消えてしまいます
そうやってお手前が場の氣をコントロールして支配出来るのです

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