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ショクダイオオコンニャクを見タッツー話なんですケド

先日 (2023年12月8日)、上野にある小石川植物園 (厳密には上野じゃないけど、君たちのような田舎者のために便宜上上野とする) にて世界最大の花のうちのひとつであるショクダイオオコンニャクが開花したとのことで見に行ってきた。

この花は毎年開花するというワケではないうえ、開花期間も短く、さらに栽培しているところも少ないので何年かに一度しかお目にかかれないそれなりにレアな花となんだそうだ。
とくに、今回私が見に行った小石川植物園では実に13年ぶりの開花となるらしく、前日から大いに話題となっていた。

私は開花した日偶然植物園の近くに用事があったため、その日の午後にはお目にかかることができて大変ラッキーだった。
東京に住んでいると、こういう役得が時々ある。


もう見える

ショクダイオオコンニャがなにかっつーと、名前の通りコンニャクの仲間だ。
じゃあコンニャクは何の仲間かというと、サトイモの仲間にあたるのだ。
そのため、ショクダイオオコンニャクは花が咲かない間は大きなイモから一枚の葉っぱだけを出してイモに栄養をためて、そのエネルギーをもって数年に一度花を咲かすのだ。

茎とたくさんの葉っぱに見えるが、実際は一枚の葉っぱなんだそうな。
おっと、落ち着きたまえ。 コンニャクの花が見たいんだろう?
今見せてあげるから。


写真下手か?

ごらん。これがショクダイオオコンニャクだよ。
この日の時点で花の高さ実に213㎝。 チェ・ホンマンくらいデカい花なのだ。

大きさとしては文句なしに世界一なのだが、実のところいわゆる「花」は真ん中の白いチンポロウソクのような部分に密生した小さな花の集合体であり、花弁のように見えるのは仏炎苞という特殊化した葉っぱなのである。

なので「花単体」としてはラフレシアの方が大きい。そういうこと。

「仏炎苞」という名前の通り、なるほど遠くからみると観音様のような雰囲気を感じる。
大きさもちょうど観音像くらいの大きさなので、なんとなく拝みたいような気持ちになってくる。

南無南無…くっさ♡


こいつは花粉をハチではなくハエなどに媒介してもらうため白いとこ(花序)の先端から腐った肉のようなにおいを発して虫を呼び寄せるのだ。

私が見た時は、それなりに換気の良い場所だったがやはり便所のようなにおいがうっすらした。 
もしかしたら横にいた君の臭いだったかもしれないがね。

ショクダイオオコンニャクの一生


ショクダイオオコンニャクは「コンニャク」なんだから食えんじゃないのと思って調べたが、どうも食べられないらしい。
というのも、コンニャクの元となるマンナンがあまり含まれてないうえ、毒であるシュウ酸カルシウムが普通のコンニャクよりも多いから加工が難しいとのこと。
何より、貴重だから例がないってさ。

私がやりましょうか?


小石川植物園は時々散歩で行くが、コンニャクがない時でも非常にいい施設だ。
なんかでけえ森があったり、モミジの並木があったり、サボテンが見られたり。日本式庭園やちょっとした薬草園もあって、見るものには困らない。
しかも、園内に売店がありコーヒーなども飲める(うな丼も食える!) ので一日いられる。

何といってもたまに受付に猫がいる。


コンニャクに限らず、おすすめです。

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