長野県警諏訪署の巡査、ノンアル飲料を酒と誤認識して威圧的な職質行う、無実判明後も謝罪せず

長野県警諏訪署に勤務する男性巡査が、諏訪市在住の男性(37)が運転する車の座席にあったノンアルコール飲料を酒類と誤認識して「いま、あなた(=男性)は飲酒運転をしていた」と威圧的かつ断定的な職務質問を行い、その後に男性の無実が判明したにも関わらず、何ら謝罪せず現場を立ち去っていたことが20日、信州デイリーニュースの取材で明らかになった。男性は「アルコールなんて一滴も飲んでない。市民に濡れ衣を着せておいて、自らの非を認めない長野県警の態度は行政機関としておかしい」と訴えている。

20日11時ごろ、男性は長野県諏訪市中洲の新六斗橋付近で警察官に呼び止められた。ワンボックスカーを運転していた男性は停車して窓を開けたところ、男性巡査から「そこ(運転席横のドリンクホルダーのこと)にあるのはアルコール飲料だ。降りなさい」と強く迫られた。男性が「これはノンアルコールのチューハイなんです」と弁解しても、「いや、アルコールだ」と激しい剣幕で迫られたという。

数分間の押し問答の末、男性が飲んでいた飲料がキリンのノンアルコールチューハイ「氷零」ということがわかると、男性巡査はばつの悪そうな表情を浮かべ、態度をトーンダウンさせたという。

男性が「こちらの疑いは晴れましたよね」と謝罪を求めたところ、男性巡査は「少し待ってくれ」と態度を留保しつつ、上司を呼ぶなどしたが、結局男性が納得できる謝罪は行われないまま、男性巡査ら対応にあたった警察官3人は現場を立ち去ったという。

一連のやり取りを目撃した諏訪市民の女性は「男性の主張はもっともだと思った。うやむやにして立ち去る警察はいかがなものか」と信州デイリーニュースの取材に証言する。長野県内在住の弁護士も「自分たちのメンツばかりにこだわる警察の姿勢があらわれている。警察は言い逃れができぬミスをしたわけだから、男性が納得できるよう、誠意を持って謝罪すべきだ」と話している。

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トラブルを起こした諏訪署の百瀬就巡査(左)。右の上長は氏名不明(関係者提供)

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百瀬巡査から誠意ある謝罪は聞かれず、自身が撮影されることばかりを気にしていたという(関係者提供)

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