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レーベンスティール考察 ~幻のダービー馬~

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✅前書き

2023年5月28日に行われた今年の日本ダービータスティエーラの優勝で幕を閉じました。

皐月賞馬ソールオリエンスを筆頭とする同世代の有力馬を抑えての勝利であり、タスティエーラがこの世代の現状No.1であることに異論を唱える方は少ないでしょう。

そんな今年の日本ダービーの内容を時計面から振り返ったとき、私は多少の違和感を覚えました。

それは、巷でも言われている通り全体時計が遅いことが最大の要因なのですが、実は皐月賞を含む複数のダービー前哨戦を時計やラップから振り返ってみるとダービーと同じ傾向が見られました。

そんな違和感の積み重ねから私は、

「実はダービーに出ていない馬の中にさらに強い馬がいるのでは?」

という考えを抱くに至りました。

そして、その ”幻のダービー馬" とでもいうべき馬は

レーベンスティール

ではないかと考えています。

本記事では、そのように考える理由について、レーベンスティールが出走したレースを数字的に考察することで深堀していきます。

あくまで私の個人的な見解になるので、参考程度に見ていただけると幸いです(^^)


✅2歳新馬戦(東京芝1800m)

レーベンスティールの初陣は近年ダービー馬の登竜門となっている東京芝1800m 2歳新馬戦でした。このレースには後に日本ダービーで1番人気となるソールオリエンスが出走しており、私の中では伝説の新馬戦だったと考えています。(これから伝説になる、という方が正しいかもしれません)レースでは直線で2頭が抜け出し接戦となった末にソールオリエンスが首差でレーベンスティールを上回るという結果となりました。

全体時計は1:50.8と平凡なのですが、素晴らしかったのは後半5Fの数字です。このレースの後半5Fは58.2。この数字を同条件のレースと比較することでその価値が浮かび上がってきます。

以下は、2006年~2022年に2歳限定で行われた東京芝1800m戦について、後半5Fの数字が早い順番(※後半5F 58.9秒以下のみ)に並べたものです。

黄色のハイライトで示した馬は後にG1を勝った馬です。一目瞭然ですが、近代競馬の名馬たちがずらりと並んでいることがわかります。そして、ドゥラメンテコントレイルイクイノックスタスティエーラなど、ダービーで活躍した馬が多く該当するのも特徴です。

ソールオリエンスもこの条件に該当しており、その2着だったレーベンスティールもダービーを勝つだけの素質を持っているのではないかと考えるきっかけとなりました。

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