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AIができる仕事はたった5%: MITの経済学者が崩壊を懸念

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これは過去24時間でブルームバーグで最も読まれた記事の1つやったんです。それも驚くことやありまへん。ブルームバーグ・テクノロジーの視聴者を引き付ける要素が全部詰まっとるんですわ。具体的に見ていきましょか。なんで仕事の5%だけなんや、どの分野や業界のことを言うとんのか。
ありがとうございます、エド。番組に呼んでいただいて光栄です。現在、AIに関してはかなりの可能性があって、興奮やら、もしかしたらちょっと誇大宣伝やらがあるんですけどね。でも、今の能力を見てみると、生成AIやほかのタイプのAIが、物理的な世界との高度な相互作用を必要とするような仕事、例えば建設作業や製造業、大工仕事なんかをこなすには、まだまだ遠い道のりがあるんです。
もしかしたら、いつかはそういうことも十分可能になるかもしれまへん。例えば、AIがもっと高度になって、もっと信頼性が高くなって、もっと優れたロボットと統合できるようになればね。でも、それは今後5年や10年で起こることやないんです。
AIの将来的な可能性として、社会的な話題をこなすこともあるかもしれまへんが、今のところはそれも無理です。例えば、AIの精神科医に行くようなことは、しばらくはありまへんわ。こういった分野を除外したら、経済の5%以上は残らへんのです。
教授、ちょっと割り込んで反論させてもらってもええですか?あなたが出演すると言うたときに、視聴者から指摘があったんですが、テクノロジーは指数関数的に進化するもんやと。例えば、電気の発明が時間とともにいろんな革新をもたらしたように。今は仕事の5%やと言うてますけど、2年後か5年後には、その考えを見直したり、計算し直す必要があるんちゃいますか?
そうですね、AIに関する予測には大きな不確実性があるということを前置きすべきでした。申し訳ありません。いつもそうするようにしとるんですが、ちょっと興奮しすぎて、すぐに本題に入ってしもうたんです。
確かに、大きな不確実性があって、その一つの要因が、今後数年間でAIがどうなるかということなんです。業界で最も楽観的な見方、よく「スケーリング則」と呼ばれるものがありますが、それが今後5年か10年で実現するとは思えません。
つまり、データ量や計算能力を単に倍増させれば、能力も倍になるっていう考え方です。でも、そうするには実際にはもっと質の高いデータが必要なんです。例えば、大工の仕事をAIにさせようと思うたら、全く違う種類のデータが必要になるんです。
そういうことは、違うアーキテクチャのAIやったら可能かもしれまへん。でも今のところ、お金は全部、信頼性や高度な推論能力に限界のある基本的な支配的アーキテクチャに流れとるんです。
もちろん、生成AIやほかのタイプのAIは改善されていくでしょう。でも、今後5年から10年で質的な飛躍は見られへんと思うとるんです。
教授の考えはわかりました。でも、それは一体どんなデータや過去の基準に基づいとるんですか?この5%という数字を出すのに、どんな歴史的な規範を参考にしとるんですか?
そうですね、だからこそ不確実性が高いんです。過去に生成AIと同じようなものはありませんでした。だからこそ、人によって全然違う意見を持つことができるんです。
でも、私が根拠にしとるのは、まず第一に、これまでのデジタル技術の波です。大規模な自動化や生産性の向上、オフィスの組織方法の変化なんかを約束してきましたが、結局のところ、そういった変化はみんな徐々に起こってきたんです。
それに、過去2年半ほどの間に見てきたことも根拠になっとります。確かに進歩はありましたが、質的な進歩とは言えません。基本的にはGPT-3.5や3.4の能力を大きく超えるものではなかったんです。
進歩はあるでしょうが、それによって経済におけるさまざまな仕事のやり方がすぐに変わるとは思えません。例えば、5年後に労働市場を見たとき、完全に消えてしまった職業があるとは思えません。
でも、多くの人が仕事が強化されると言うでしょうね。楽観的な見方をすれば、労働力から多くの人が失われるんやなくて、生産性が向上するということですね。
そうですね、はい。それはとても面白くて重要な指摘です。私はAIを否定したり悲観的に見とるわけやありません。実際、AIには大きな可能性があると思うとります。そして、キャロラインさんが言うたように、本当の可能性はまさにAIが労働者の生産性を向上させるツールになることなんです。
実際、それが起こり始めとるのを見とります。マイクロソフトにはたくさんのコパイロットがあって、中には機能して生産性を向上させとるものもあります。本当に素晴らしい改善が見られる分野もあります。例えば、一般的なプログラミング言語で簡単なサブルーチンを書きたい場合、GPT-4oは素晴らしいですし、GitHub Copilotもかなり優秀でした。
意思決定者を支援するようなことは可能な分野もあります。でも、経済全体を見ると、大工さんや電気工事士さん、配管工さん、ブルーカラーの労働者、建設作業員、輸送業の人、教師、ジャーナリストなんかを支援することになるんです。そういうことはいつかは実現できるかもしれません。
でも、モデルの信頼性や推論能力がまだそこまで達してないんです。
AIによって特定の業界で具体的な雇用が生まれると思いますか?
確かに、AIによって大きな後押しを受けとる仕事の分類が一つあります。それはAIに精通した人々、つまりAIプログラマーやAIインテグレーター、その他のAI関連サービス活動に携わる人々です。
でも、私の研究では、以前のAIの波、2010年代後半のAIでは、他の職種で雇用が増えたというのは見られませんでした。むしろ、縮小する職種もあると思います。例えば、IT
セキュリティの仕事で、ルーティンワークをしとる人なんかは、求人が減るでしょう。これらのAIツールがその仕事をかなりうまくこなせるからです。
OpenAIの価値が1570億ドルになったとか、NVIDIAの価値が今や3兆ドル近くになったとか、そういった見出しを見たときに、資本市場がここでの成長をどう分析しとるか、どう思いますか?
NVIDIAとOpenAIには違いがあると思います。NVIDIAは、生成AIやその他のタイプのAIが今後も急成長するという信念に基づいた波に乗っとるんです。でも、彼らは実際に収益を上げとります。
一方、OpenAIは今見られるような評価を正当化できるような収益モデルを見つけてないと思います。将来的には、突然彼らのAPIがとても価値あるものになって、他の企業がそれを基に構築し始めるかもしれません。
でも、労働者の生産性や企業の自動化に大きな影響を与えるような応用が、今後5年や10年の間に売れるとは思えません。だから、ちょっと懐疑的なんです。
その一方で、OpenAIは現在のエコシステムでマーケットリーダーとして台頭しつつあります。デジタルの世界では、市場を支配して、あらゆるデータを使い、消費者やプログラマーと直接やり取りできる企業が、ベンチャーキャピタルや他の資金力のある投資家のおかげで非常に価値のあるものになっとるんです。

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