松本人志の性加害騒動について
昨年末、週刊文春はダウンタウンの松本人志が過去に女性へ性加害を行っていたとする記事が掲載された。その結果、スポンサーは次々に降りていき松本と行動を共にしていたスピードワゴンの小沢もテレビから干され、松本自身も裁判に注力するためとして活動休止となった。この騒動における争点は松本の行為が性加害であったのか、同意の上で行われたのかという点だ。
ジャニー喜多川と松本を同一視する向きもあるが、現状両者は事情が異なる。まず、ジャニー喜多川の性加害は20年前の判決で裁判所が既に認めており、それ故にジャニーズ事務所は言い逃れできず被害者救済をはじめ社会的制裁を受けることとなった。一方、今回の松本の事例は性加害があったかどうかの真偽が現時点で不明であるため、断罪することができない。
今後の裁判の動向について、結果はどうあれ物議を醸すことになるのは間違いない。松本の性加害が認められれば、行動を共にしていた芸人達が芋づる式に炙り出され芸能界から追放されるのは確実だろう。そして、お笑い界は大きな変革を迫られることになる。一方、認められなければ草津の件と同類の事案とみなされる。
草津の件というのは、群馬県草津町の新井元町議が黒岩町長からセクハラ行為を受けたとして刑事告訴したものの、後に新井氏の主張がでっち上げであることが判明し逆に名誉棄損で起訴されれた事件である。
いずれにしろ、現時点で言えることは松本の性加害があった証拠がないためこれを悪と決めつけることはできない。今後の裁判結果を待つほかない。
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