【創作者たちの苦悩と開花】ミュージカル 刀剣乱舞 和泉守兼定 堀川国広 山姥切国広 参騎出陣 ~八百八町膝栗毛~ 現地鑑賞レポ【8月28日公演】

ご挨拶

どうもこんにちは、森野シアンと申します。
今回は、「ミュージカル 刀剣乱舞 和泉守兼定 堀川国広 山姥切国広 参騎出陣 ~八百八町膝栗毛~」の東京公演に行ってきましたので、その鑑賞レポとなっております。どこまでも楽しくて、そして力強い公演でした。

この記事には公演のネタバレがありますので、ご注意ください。

それでは始めます。よろしくお願いします。


事前準備

花影に続いて、今回も立川ステージガーデンでの鑑賞。今回の参騎出陣は、公演回数も多くないので、行けたらラッキーという気持ちで先行を申し込みました。

そして迎えた当落日。
メール「当たったからお金振り込んでね!」
私「えぇぇ!?当たった!?」

というわけで、お金を振り込み、後は当日を待つだけでした。

さて、当日が近づいてきて、いざ天気を調べてみたら、まさかの台風直撃コース。

うまい具合に日本から反れてくれと念じて(かなりの念押し)、当日を迎えました。

当日

事前にネットで見た事前情報として、
・江戸の人たちと交流する
・歌舞伎?のパートがガチすぎる
・お国ちゃん
がありました。

会場には花影と同じくらいの時間に着いて「さあ物販だ!」と思ったら、まさかの長蛇の列が。ここまで並ぶとは全く思わず、15分くらいは並んでたと思います。
今回は会場の中に入っての物販でしたので、暑さ対策にはとてもいいと思いました。今後もこれを継続してほしい。物販ですが、堀川のアクスタは全て完売で、堀川のスゴさをひしひしと感じました。すごいよ堀川。余談ですが、BGMが「漢道」が流れていて、花影のときのことを思い出してました。
会場の席に座ると、演芸の出囃子のような、三味線と尺八の曲が聞こえてきました。今回も上の方で鑑賞していていまして、空調はガンガンに効いていて、主に足元が寒かったです。


1部

めっっっちゃ面白かった!!!
今回は江戸に遠征ということで、江戸の文化を中心としたお話でした。全体的にコミカルで、でもどこかに芯の強さがある、そんな風に感じました。

まず驚いたのが、初手で堀川が修行から帰ってきたことです。こんなに早く帰還の場面が来ると思わなかったので、これには驚きました。
その後、江戸の人たちが今回のテーマソングを歌い、江戸遠征が始まりました。周りの方々がすぐさま慣れた手付きで手拍子をしていたので、それに驚きながらも一緒に手拍子をしました。これを聞くと、今回は楽しいなんだ!と直感でわかるようになってました。

着いて早々、だんご屋でだんごを食べる兼さんと堀川。兼さんがだんごを詰まらせるというハプニングがあり、堀川が渡したお茶を時間をかけて飲む姿、思わず笑い声が出てました。
一方、町ではトラブルが起きていたらしく、「まさか山姥切じゃないだろ~」「そうだよね~」というフラグを立て、「黄金の髪に翡翠の瞳の人がいる」と言われると、急いで町に向かいました。いざ、まんばちゃんが出てくると、「お前やないか!」と笑いが起きてました。私も声を出して笑ってました。

その後、なんやかんやで蔦谷重三郎に匿われ、お手伝いをすることに。兼さんは歌舞伎稽古の代役、堀川はお店のお手伝い、まんばちゃんは歌麿へのおつかいへ。
兼さんの歌舞伎のシーンの力の入れ具合が凄まじく、右端の方で手打ちさんが実際に付けを打っていて、「本格的すぎる・・・!」とびっくりしました。「とうかぶ始まった!?」と思うくらいでした。兼さんの見えもかっこよかったです。これはファンが増える。
堀川のお手伝いのシーンでは、その手際の良さが際立ってました。というか、こんな子がお店にいたら間違いなく通う。3振りで製本をするシーンでは、「ちゃんと端を揃えなきゃダメだよ!」と兼さんに言っていて、仕事が完全に沁みついてました。
まんばちゃんのおつかいでは、最近、重三郎と仲が良くないという喜多川歌麿のところへ。「人の中身を描く」という歌麿に、ドキッとしました。近くにあった三味線で「花の雨」を弾き語るシーンが印象的に残ってます。まんばちゃんって三味線弾けたの!?あれって、実際に弾いてましたよね・・・?

そして、いい物語が書けないと悩む瑣吉。一応、このような形で文字を書く、文字書きの端くれの端くれの端くれとして、グサグサと刺さるものがありました。私の場合は、いい表現が出てこない~!とか、また同じ言い回しになってる~!とか、よく悩んでます。
瑣吉の悩みは解決しないまま、時間だけが過ぎていきます。創作者の想像力は止まらないものの、満足の行くものができません。何を隠そう瑣吉は、後に曲亭馬琴として「南総里見八犬伝」を生み出す人物。江 おん すていじの演目にもなった作品です。本丸では大変好評だったらしく、兼さんも絶賛してました。

江戸の季節は夏ということで、鈴虫売りがいたり、打ち水を撒いたり、軽装を来て江戸を散策したりと、夏らしい場面がよくありました。夜になると花火が上がり、夏の涼を濃縮したようでした。また夏に見たい公演です。

時は流れ、瑣吉の筆の付喪神を何とかすべく、物語の中へ。歌麿と筆の付喪神の絵描き対決で、筆の付喪神の絵と歌麿の絵を出したとき、違いがあるのは一目瞭然で、「なるほどな~」と思いました。しかし、歌麿が絵を突き出したとき、後ろから舞台いっぱいの大きな絵の幕が出てきて、「すげー!」と圧巻ました。物理的な大きさで歌麿のすごさを肌で感じられました。生で見れて本当によかった。

無事に問題が解決し、瑣吉が曲亭馬琴として歩み出す一方で、筆の付喪神と思わしき人物は、その絵を重三郎に見込まれ、「写すを楽しむ」と書いて「写楽」と名乗ることにしました。ここで、「江戸の文化が開花し続けてる!」と感極まってたのですが、「写楽ってどっかで聞いたことあるような・・・?」と引っ掛かってました。家に帰ってから調べると、代表作が「三代目大谷鬼次の奴江戸兵衛」とのことで、「だから知ってたのか!」とピースとピースが合わさった感覚になりました。教科書や歴史系の番組で何度も目にした浮世絵。こうして文化が開花していくのだと実感しました。

「さあ、主の土産はどうしよう?」という話題になり、だんごにするかと悩む兼さんと堀川。そこに、いつの間にか日銭稼ぎをしていたまんばちゃんが筆を提案。「日銭稼ぎを~」と言い始めてたところで、周りでは笑いが起きてました。

最後に、テーマソングを全員で歌い、「おしまい!」の歌詞で締めるのが、この演目らしさを感じて、すごくいいなと思いました。まんばちゃんが舞台から捌けるとき、歌麿が破り捨てた紙を拾ってました。

2部

最高でした(感無量)。
まずは三人でのトリオ楽曲。会場の空気を一気に熱くしてくれました。三振りの個性をちょうどいい具合に混ぜ合わせて、ここから2部が始まるんだと高揚しました。ここだけじゃなくて、大型公演でもぜひやってほしい。

MC

まんばちゃんを「うちの兄弟かわいいでしょー!」と言う堀川の圧倒的強さを感じました。
堀川「もっとかわいい兄弟見たいよねー!」
まんばちゃん「見たくなーい!」
兼さんと堀川が主たちに呼びかけると、まんばちゃんにもなんか言えよという雰囲気に。なんやかんやで説得され、「好きに楽しめばいい」と早口&無理してる笑顔でいい、そのまま舞台袖に捌けるまんばちゃん。なんとか連れ戻して、本日の日替わりコーナーへ。

今回は「かっこよくて強い兼さんのことを一文字で表す」というテーマで毛筆対決。兼さんがテーマということで、舞い上がってテンションが高かった兼さん。江戸の人たちに「江戸のみなさん、こんにちは」と言う堀川。早速書いていたら、兼さんの半紙の真ん中の方が破けてしまい、「やっべ」みたいになってました。
まんばちゃんは「華」がある、堀川は「相」棒、兼さんは「最」先端を発表。破けちゃったところは「目潰し用だ!」と言ってました。
兼さん「後でお前らのにも(目潰し用の)穴開けとくからな」
対決の結果、兼さんが勝者ということで「兼さん」と声援をもらってました。声援をもらうときに、少し間が空いたんですけど、あれって「兼さん」でよかったんですよね・・・?

デュオ

まずは兼さんと堀川のデュオ。お互い相棒と一緒に歌えて、とても楽しそうで、いつもより増し増しでカッコよく見えました。掴みたいものには手を伸ばせ、というメッセージが聞こえたような気がしました。

次に堀川とまんばちゃんのデュオ。兄弟同士での曲で、終始、笑顔が弾けていました。大分、歌詞が空耳でキチンと聞き取れてなかったと思うんですけど、歌詞がえげつなかった気がします。気のせいですよね…?

最後にまんばちゃんと兼さんのデュオ。今までの雰囲気とは打って変わって、オラオラ系のラップ曲に。まるで、確実に獲物を捉える獣のようで、油断してるとパクっと食べられそうな雰囲気でした。

そのままMCに入り、審神者にコーレスをしてもらうことに。兼さんは「そーら!」「目潰しだー!」というコーレス。そこでさっきの毛筆対決の話に。半紙を破ったことに若干根に持っていたまんばちゃんに、「ごめんなさい」してました。
まんばちゃんのコーレスは「行くぞ」「参る」でした。提案したものの、反応が「お~」というものだったので、「あんまり良くないんじゃないか?」と疑念のまんばちゃん。兼さんが「あれは納得(した反応)だから!」となだめてました。

ソロ

まさかの堀川の弾き語りでのソロでした。これは聞いてないって!2部の曲で1番好きでな曲でした。陽だまりの中にいるような、そんな暖かい曲でした。後、相変わらず歌声がとってもよかったです。

続いて、堀川の伴奏で兼さんのソロ。何かを語るような曲で、兼さんってどんな曲とも相性がいいと思いました。やっぱ兼さんってすげぇ。時折、堀川が口を合わせて歌を口ずさんでいて、土方組の絆を感じました。

最後はまんばちゃんのソロ。さっきまでのアコースティックとはガラリと雰囲気を変え、アップテンポな曲に。「ララバイ」という歌詞が耳に残りました。内容的に、失恋も混ざったような歌詞で、歌詞に「花」が出てきてドキッとしました。

エンディング

最後は3振りで歌唱。ゲームのエンディングで流れてきそうな感じの曲でした。しんみりとしつつも、夜明けのような明るさも兼ね備えていて、いい曲だなぁと思いました。

そして、江戸の人たちが登場。今回のテーマソングを歌い、江戸の活気のある空気を感じさせてくれました。途中、重三郎と歌麿がピアノを弾いて連弾するところもあり、本当に楽しい曲でした。

最後に兼さん、堀川、まんばちゃんが登場し、「刀剣乱舞」を歌唱。
カーテンコールでは、まんばちゃんが「いよいよ終わりが近づいてきた」と話します。「あんたたちの笑顔のために走り続ける」と話し、兼さんにバトンタッチ。確か「またな」と言って公演は終了しました。

まとめ

ところどころで笑いが起きる、楽しいミュージカルでした。休憩で物販に行き、衝動買いでランダムブロマイドを買ってました。「1枚200円!?やっす!?」となって、めっちゃ買いました。金銭感覚が狂った瞬間である。
ライブパートでも、デュオとソロを全員分やるという新しいセットリストで、新鮮な気持ちになりました。ソロ曲は特に、他の刀剣男士のも見たくなりました。全員のソロ曲が切実にほしい。

兼さん
気前のいいお兄さん。ちゃっかりしているようで、実は人のことをよく見ているなと思いました。兼さんが引っ張ってくれる安心感もあり、トラブルがあっても、「まあ兼さんがいれば大丈夫か」という気持ちになりました。

堀川
間違いなく今回の功労者。お前がナンバーワンだ。
修行から返ってきて、より頼もしくなっていました。兼さんを支え、兄弟を支える。堀川にしかできない役割だったと思います。

まんばちゃん
江戸の遠征を通じて、最後にはどこかスッキリしたような表情になってました。喉につっかえたものが取れたような。後、筆を作って日銭稼ぎをしていたので、一振だけワーホリに来たみたいになってました。

あれよあれよと公演に行ってから1ヶ月が経ちました。例にも漏れずロスが発生してるので、一刻も早く円盤とアルバムがほしい。それとゲネプロの動画もほしいです。

さて、次は九周年の特別なライブである乱舞音曲祭が始まりますね。どんな内容になるのか、今から楽しみです。

それでは、今回はこの辺で。最後までありがとうございました!
楽しかった!

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