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徹子の部屋、年末恒例のタモリさん出演。年齢を重ねてもタモリさんの魂は尖っている。

2022年12月の年末、テレビ朝日「徹子の部屋」の恒例の仕事納め。年末最後の番組にタモリさんが毎年登場する。

毎年ではないが、奇数年位の割合で、偶然タモリさんの回を拝見している。

この5年位で、タモリさんは、外見がおじいちゃんぽくなってきて、見ているだけで癒されるような雰囲気になった。と同時に、体調が何かしら悪いのかな?と思わせるような声量の弱々しさが感じられる。急激に話し方のトーンがゆっくりになったし、全体的に痩せたみたいな。
とは言え、今も第一線を走り続ける大御所の芸能人の1人だ。

2022年の会話はいつになく、お金に余裕のあるお年寄りの雑談といった感じだった。徹子さんは緩やかにお年をめされているが、頭が相変わらずはっきりしているようだ。
徹子さんがタモリさんにどんどん疑問をぶつけていき、それにタモリさんが答えていくと言うスタイル。

徹子さんの疑問はこんな感じだ。

日常のルーティーンは?
朝起きて何を食べますか?
自分が芸能人になると思いましたか?
趣味はなんですか?
どうして博識なんですか?

といったごく普通の質問ばかりだった。

年末らしくのんびり過ごしたかったので、見ている。こちらも雑談に参加しているようなゆるゆるなムードだったのだが、全体の3分の2を過ぎたあたりで空気が一変した。

やっぱりタモリさんは尖っている

番組の全体を通して、徹子さんは、タモリさんの日常に対して、至極プライベートな質問を投げかけていた。
その流れで最後に、徹子さんはこのように質問した。
「来年はどんな年になりそうですか?」

最初から見ていて、私もこの質問は当然、タモリさんのプライベートに関する質問だと思った。
すると、タモリさんは、ひだまりのような温かい表情を浮かべながらうーんと、しばし考え込んで、衝撃の一言を放った。
「新しい戦前ですね」と。
加えて「誰にも予測できないんじゃないかなぁ」とおっしゃった。

空気が一変して、私もこの言葉を聞いて、背筋が凍った。ロシアとウクライナ間で、もう1年近く行われている戦争がある。そういう意味では、戦争はもう既に始まっていると思っていたのだが、タモリさんは戦前と言う事は使われた。
戦前ということは、まだ戦争が始まっていないと言うことだ。今、現在、日本における戦前とは、第二次世界大戦の前と言うことだ。
つまり、タモリさんは、これから日本も巻き込まれる可能性があると言う前提で、新しい全然という言葉をチョイスされた。

一瞬、タモリさんは体調が芳しくなくて、もしくは認知症の前兆が現れているから、徹子さんの話の流れを組まずに、突然、ご自身のプライベートな話から社会情勢の話飛んでしまったのか?と邪推してしまった。

もしくはあえて空気を読まずに、自分の考えていることを発信したかったのか?つまりタモリさんの尖っている魂がふいに出てしまったのだろうか?とも思った。

だけれど、昨年のテレビ朝日の特別報道番組「タモリステーション」が放送された時、タモリさんは、政治に関する自分の意見を一言も発しなかった。誇張ではなく、本当にしたこともはしなかった。うなずくことすら拒否していた。番組の名前であり、司会進行であるタモリさんは一応真ん中に座っているだけだった。
進行はテレビ朝日のアナウンサーの方がしており、深刻な社会情勢を報道されていた。
ちょうど放送の数日前にロシアのウクライナ侵攻が始まってしまったのだ。
おそらく、タモリさんは、芸人は、政治に口を挟まないと言う信念があるのだと思った。政治に意見を挟むと、視聴者は芸人として見ることができなくなるからだと思う。笑えなくなってしまうから、そこに参加しないようにされていると思ったのだ。

報道番組で無言を貫き通したタモさんが、突然、なごやかな番組の中で過激とも言える自分の社会情勢の考えをたった一言だけど、激震するような発言をした。

この一言を受けて、徹子さんは一瞬何が起きたのかと言う感じで、タモリさんの微笑につられて一緒に微笑みながら「戦前」とつぶやいた。
だけども、すかさず、徹子さんは新しい質問を投げかけた。
「今生きていて、1番楽しい事はなんですか?」と。
タモリさんは「朝からビールを飲むことですね」と笑いながらおっしゃった。

徹子さんの頭の回転の速さにも震えた。90歳近いご年齢でこんなに頭の冴えている人はなかなかいない。やっぱり超人だと思った。
すかさず、前向きな当たり障りのない、タモリさんのプライベートへの質問に切り替えたのだ。まさにテレビ界を走り続ける人の機転だ。

そして、お馴染みの番組エンディングの音楽が流れて終了した。

だけど、タモリさんがおっしゃってる事は彼自身の本音なんだろうと思った。

番組が放送された時は、国が軍事費用と復させるために増税したり、アメリカに迎撃ミサイルの援助を依頼などのニュースが流れている時だった。

NHK BS やNHKで定期的に放送される「映像の世紀100年」と言う番組があるが、確かに戦争に巻き込まれる前後には、政府の軍事的な政策が展開されることが多い。正直ぞっとする。
庶民にできる事は一体何なんだろうか?とりあえず目の前にあるやるべきことを1つずつ行うことや、あえてのんびりする時間を持つことで、心に余裕を持つ位だろうか。

富裕層は国外逃亡をしたり、行動の自由が確保できるほどの金銭力があるからいいなと思う。

私は戦争は絶対に反対です。第二次世界大戦を体験した親戚にいろいろきかされて、良いことなんて全くないと思った。巻き込まれてしまう。庶民は地獄でしかない。政治家や司令する人たちは無傷でいられるけど。

彼が言った一言が事実にならないように願うばかりだ。

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