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直球。

(前の記事"カービィ師匠。"の続きとなります)

御徒町にある”2K540”は凄かった。

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これは完全に"職人ギルド街"である。こじんまりとしたお店がビッシリと並ぶ。子供たちも周りをキョロキョロと見回し、Instagram用にばえる写真を撮っている。ええねん。ばえるとかどうでもええねん。

革職人、木工職人、金属加工職人、布製品職人などのお店に入ってみる。ドラクエなどRPGゲームの武器屋や道具屋に入る感覚におちいる。

木製のPCキーボードを見つけた。使っていると指先に感じる柔らかさとぬくもり。カタカタコトコトと鳴るそのタッチ音は未体験ゾーン。「そもそもなんでこんなに作るの大変なモノを作ったの?」と感動を抑えながら素朴に質問してみた。

「元々は、プラスチックアレルギーの方に何とか作れないかと相談されてオーダーを受けた」とのこと。

「これは?」と聞くと予想の10倍くらいエピソードをたくさん話してくれる。一つ一つに確実にドラマがある。応援したくなる。欲しすぎる。しかしその木製キーボードはプラスチックアレルギーに困ってる方々に使って貰おう自分は大丈夫と納得させて事なきを得た。我慢。

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代わりに黒檀で作られたiPhoneカバーを購入。大満足。

また、あるお店では真鍮製のピルケースを見つけた。言い方は悪いが"無駄に超絶かっこいい仕事"である。「そもそもなんで真鍮?」と質問すると

「真鍮製のピルケースがあったらかっこいいなぁと思ったので作った」

と、清々しく笑う。HAHAHAめちゃくちゃかっこええやん買うやろこんなんHAHAHA。リスペクト。

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ヘパリーゼ入れて持ち歩こ。

どこの店のどの人も表情に"客への媚び"を感じない気持ちの良い人達だった。言葉に飾りがない。直球。

連れ回した子供たちもスタッフの言葉をふんふんと聞いて楽しそうだ。どれ、小物でも買ってやろう。見さらせ。いろんなお仕事がありいろんな大人がいるんだぞ?インプットされておるか?その小物を見る度に今回の旅行を思い出すんだぞ?


最終日、飛行機を待つ間、今回の上京で一番印象に残った事を聞いてみた。



👦🏻「サイゼリアのドリア美味かったァ!!!!!持ち帰りたい!!!!!」

👧🏻「アニメイトで鬼滅の刃グッズ買えたァ!!!!!最高か!!!!!」




"親の心子知らず"である。昔の人はよく言ったものだ。(倒置法)


次に、壊れやすい何かをそっと吐き出すように「お前はどうだった?」と小さな声で妻に問う。祈りにも似た感情。頼む。オレを気持ちよくする言葉を聞かせてくれ。頼む。



👩🏻「TDL」(断言)


どこかで深い吐息が聞こえる。それは自分の吐息であった。妻の心オレ知らず。人として自分はまだまだ未熟である。

令和二年も強く生きねばならぬと誓った。

皆様今年も何卒よろしくお願い致します(唐突の新年挨拶)


終          

制作・著作         

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