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NTTドコモ・メドレーと一緒に走ることにしました

先日発表があったとおり、株式会社NTTドコモと株式会社メドレーの共同によるミナカラの株式取得に応じ、これからドコモ&メドレーと一緒に新しい挑戦をしていくことにしました。

今回はミナカラの喜納側からみた、ドコモ&メドレーと一緒に走りたいと思った目的や経緯などをnoteにしました。

ミナカラ・喜納からみた2つの目的

①患者ユーザーの課題を解決するために医師の力が必要と感じていた

私自身が薬剤師というバックグラウンドもあり、患者ユーザーに対して、医薬品を中心とした物販や、薬剤師によるサポートサービスなどを手掛けてきました。

そこでは一般用医薬品(市販薬・OTC薬)などは薬剤師・薬局で完結して提供できるため、市販薬にまつわる患者ユーザーの課題解決には対応しやすく、ワンストップなサービスを通して様々な課題解決を行えました。

一方で、医療用医薬品(処方薬)については医師の診断が必要で、自社だけでは全ての課題解決に対応しきれないほか、診断→服薬サポート→患者満足度向上といったワンストップなユーザー体験も構築できないという問題を抱えました。
そして、市販薬以上に、処方薬の方がユーザー体験上の課題を多く抱えていると考えており、この問題は必ず解決したいものでした。

当初はいっそ自分たちでクリニックを立ち上げようかなど考えてましたが、医師・医療機関との基盤の強いメドレー・ドコモと組んだほうが圧倒的に早いし、既存の医療機関との関係性も大切しながら次の挑戦ができるのではと判断しました。

②優秀な経営人材・大きな資金/リソースが必要だった

ミナカラを創業してからはずっと、毎年のようにファイナンスを行い、仲間を採用し続けるような日々でした。

資金面では実現したいことに対して必要な資金が全然足りないという課題を抱えてました。

また、何年か経営をしていくなかで、優秀な方を採用してどんどん任せることの大切さにようやく気づきました。
私は起業家なので一人で始まり、何でもやってきたし、割となんでもできてしまったという過去の体験が、自身を会社のボトルネックにしてしまったという反省があります。
自分自身より優秀な人材は世の中に沢山いるので、どんどん採用し、任せることでミナカラも優秀なメンバーが多くなり成果がでるようになってきました。

その流れがメドレー・ドコモと組むことで非連続的に高まると判断しました。

まず、メドレーの瀧口さんは私が知る限りの同世代の経営者の中でもっとも優秀な経営者の一人です。きっとそれは瀧口さん自身が今後証明してくれると思う。
メドレーの豊田さんとはよく講演で一緒に登壇したりすることも多かったんですが、本当に優秀だなと痛感してきたし(豊田さんが「瀧口さん、平山さん天才」とよく言ってました)、今回のプロセスでご一緒したメドレーの方々が本当に優秀で、人材やチームの強さを見る中で、ミナカラの経営を任せて一緒に走ったほうが断然成長できると思いました。

ドコモは社員に友人も多いですが、優秀なメンバーが多いのはもちろんのこと、人材の豊富さに加え、誰もが使っているサービスを抱えており、顧客基盤や事業基盤が非常に強く、一緒に走り、しっかりと協業できれば社会に大きなインパクトを残せる事業を作れると思いました。また、良い事例や成功体験をドコモに提供できたら、今後のドコモのオープンイノベーションや新規事業の取り組みに良い影響を提供できる可能性もあり、それもとても意義深いし賭けるだけの価値があるものだと思いました。

①の目的は事業面の目的ですが、個人的にはこちらの②の目的の方が重要だと思っています。
事業は初期仮設が外れることもありますが、優秀な人材・チームであれば何度でも大きな挑戦をすることはできると思うからです。

ミナカラ・喜納からみた経緯

実は当初はM&Aに舵切りするつもりはなく、M&Aのエの字も考えてませんでした。

元々5億円程度のファイナンスを走らせる予定で、3月くらいから動いており、検討いただいている投資家からの反応も悪くなかった。
また、3年以内をターゲットとしたIPOを目指し、昨年にはIPO準備担当の幹部と社員の採用も行い、監査法人の選定も済んだタイミングでもありました。

そういった中で、4月末に瀧口さんに1on1で会う機会があり、ポロッと「実はファイナンスしている」という話をしたところ、「メドレーでも検討はできるかも」といった反応がありました。
ただ、先程の目的のところで記載したとおり、メドレーと組むならお金以上に、事業での協業や経営体制の強化まで含めて支援して欲しいと思いました。

つまり、瀧口さん・メドレーが本気を出しやすいスキームにしたいと思ったんです。その中で、「瀧口さん、いま何に集中してるんですか?」と聞いたら「ドコモとの取り組みに本気で取り組んでいる」と言ってたので「そこにご一緒するとかいけますかね」といった流れで、今回の動きにつながって行きました。

メッセージ

今回の判断で進めるべきか、正直葛藤はありました。
瀧口さんに会って今回の選択肢が出てきたのがゴールデンウィーク直前だったので、GW中はひとりこの葛藤と向き合うことができ、GW後にはM&Aのディール成立に集中できる状態になれてたのはタイミングが良かったのかもしれない。

そのときの葛藤は、既存の関係者に対しての葛藤と、自分自身に対しての葛藤に整理できました。

既存の関係者への葛藤
社員に対して→IPO準備のために採用・入社した人、期待してた人への申し訳無さ
株主に対して→目先のリターンより事業や成長を優先させてもらった

自分自身の葛藤
創業者として→本当にオーナーシップを失っていいのか。
社長として→本当に経営を任せていいのか。
個人として→医療・薬局サービスに取り組むのはミナカラが最初で最後と決めて起業した中で、もっと長い目で取り組んでもいいんじゃないか。
経営者として→成長・戦略・経営判断としては正しい・最善と確信。

などなどが出てきました。
ただ、創業者の自分にも、社長としての自分にも、個人としての自分にも優先順位を問いたところ、「成長機会が最大なもの」や「意思決定として最善と思えるもの」を常に選択・実行できる自分でありたいという答えが一番しっくり降りてきました。

どんな困難な状況にあっても選択肢は無数に存在するなかで、
それまでの流れを断ち切ってでも、朝令暮改でも、新しい最善を追求するべき。​
​という自分の価値観を最優先することとした。​

また、決めた以上、あとで振り返ったときに、それが良い意思決定だったと言えるようにこれからの実行で最善を尽くそう。​意思決定だけでは運命は決まらず、実行で運命が決まる。​
​という自分の価値観もあるので、​引き続きこれからの日々と成果がめちゃくちゃ良くなるようにがんばります。​

僕ら自身がどんどん挑戦し、最善を追求し、どんどん変わっていくことが、結果的に日本の医療の変化や進化に貢献できたら嬉しい。

ということで、新しい仲間とによる、新しい挑戦をこれまで以上に応援していただけたら嬉しいです!

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