音響現場日記 20230923〜20231021

特筆性のある現場のメモがてら

屋外でアイドル現場。

屋内設備からの給電だけど、前回はかなり強めの雨や電圧降下で大苦戦したので、UPS持ち込み。すると「平常時は大丈夫だがサビの部分でだけミキサーやメインスピーカーが落ちる」という怪現象が発生する。
電源周りに詳しいイベントスタッフの人に見に行ってもらったところ、給電経路が70m近くあり、そして分電盤がかなり貧弱そうとのこと。おそらく、長距離で電圧降下→UPSで定電圧→そのぶん消費電流が上がる→サビで音量が上がって消費電流が増えるとUPSが作動しない程度の瞬停が発生 という仕組み…
低域を切ったり音量を下げたりして消費電流を下げるもどうしても落ちてしまう。万事休すかと思ったときに、たまたま屋台まわりへ発電機を供給していた電源屋さんが予備の18kVA発電機を貸してくれた。全系統そちらに切り替えてまったく問題なく動作。電源屋さんやっぱかっこいい。

ワイヤレスはB帯2本+2.4GHz帯6本をレンタル。2.4GHz帯がまあ途切れる途切れる…
最近悩まされている、観客が持ってくるタイプの技適なし違法無線局カメラ機器こそたぶん存在しなかったものの、札幌の市街地で無線LANと同じ周波数帯はやっぱり無理があるんだなあ。iPadでのPAミキサーリモート操作ですらも切断されまくりで途中から有線LANに。
アイドル現場はやっぱり難しい。音源再生はCDJセットを持ち込んでたおかげでだいぶ楽だったけど。


大学文化祭現場…という体の北海道インディーバンド祭り。

ウチからはCDJ+前音スピーカー提供、楽器やマイクやモニターまわりは学校機材。音楽系専攻だけあってしっかりした機材が揃っている。
車両の都合でサブウーファーを持っていけないとか、仕込み日にスピーカースタンドを忘れるとか、まあまあやらかす。油断しないようにしないと。

コンソールはあれひーのQuシリーズ。今年はやたらと遭遇機会が多い。比較的後発なデジタルミキサーとして質実剛健なデザインかつ遊べるエフェクトもあり。iOSアプリはちょっと微妙かな…

いつもおなじみDMPCのPAに入る。この人たちとのPAは「バトル」だなーと毎回思う。楽曲の緩急とフィジカル性と俺の感性の怪獣大決戦。道路が叩き割れビルが倒壊し謎の楽器が出てくる。ドラムのビートの正確性が増して前線3人が安心して大暴れできる感じに。
ハードオフ330円の謎マイクをボーカルエフェクト的に使い分けるの、発明だなあ。

タデクイは前音PAを託して俺がステージまわりサポートに入る。
この日のアクトがすごかった。深みというか洗練というか滋味というか。楽曲理解度の高いPAも相まって、ここ本当に大学の講堂か?というレベルの体験。
俺がモニターまわりやステージケアに入って、前音PAを楽曲理解度がより高い人に任せるシステム、とてもアリだな…

テレビ大陸音頭。大学の文化祭に高校生バンドという異色さが吹き飛ぶほどに、カルトロックスターが大学の講堂を支配する。DMPCとはまた別のバトルPA。いまの札幌、無限にすごい才能が出てくるな???



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