ダイレクト・レンディング用語
ダイレクト・レンディングとは
世界金融危機以降、自己資本規制の見直しにより、高リスクの中堅企業への貸出は銀行にとって難しくなりました。しかし中堅企業は大企業のように社債の発行やシンジケートローンによる資金調達ができません。資産運用会社はこのギャップを良い投資機会と捉え、中堅企業へ融資するファンドを組成するようになりました。これがダイレクト・レンディングです。
ダイレクト・レンディングの最終投資家は、保険会社、年金基金、エンダウメント、財団など機関投資家です。
私募形態のプライベートデットの一種であり、銀行を経由しないので、ダイレクトと呼ばれます。
融資するのは通常シニア部分ですが、ユニトランシェの場合もあります。
借入を行う中堅企業は、多くの場合、プライベート・エクイティ(PE)運用会社が保有する事業会社です。このようなPE運用会社は「sponsor」と称されます。ざっくり言えば、プライベートデット運用会社が投資家からお金を集めてPE運用会社に事業拡大資金を貸すというイメージです。
借り手は貸し手(nonbank lenderと称されます。)に短期金利指標+〇%の変動金利を支払い、貸し手側の運用会社は金利収入+実現損益に基いて最終投資家に分配金を支払います。
執筆者の紹介
木本 恵(きもと めぐみ)
金融・ビジネスの分野で20年以上の翻訳実績があります。現在はオルタナティブ投資に関する翻訳に特化し、国内外の資産運用会社様から翻訳依頼を受けております。認定オルタナティブ投資アナリスト(CAIA)協会の正会員及び日本翻訳者協会(JAT)の正会員です。詳しくは、こちら。
重要な用語 39選
Alpha
Alternative lender
Asset class
Asset fee
Beta
Credit
Credit loss
Credit loss rate
Current yield
Default rate
EBITDA addback
First lien
Flex risk
Gross asset
Incentive fee
Income return
Leverage
Maximum drawdown
Middle market
Original issue discount
Origination
Payment-in-kind (PIK)
Preferred return
Realized gains/losses
Recovery rate
Risk-off
Risk premium
Senior debt
Sleeve
Sponsor-backed company
Stretch senior
Takeout
Total return
Underwriting
Unitranche
Unrealized gains/losses
Workout
Write-down
Yield-to-three-year takeout
各用語について、おすすめの和訳と説明は以下です。
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