宿儺様の指(『呪術廻戦』最新話のネタバレあるよ)
渋谷を焼き、新宿を焼き、東京を焼いて焼いて焼きまくった両面宿儺様。最期はとうとうスポンジボブと化して消滅した。バイバイ。アニメを見ていないので声までスポンジボブで流れてくる。連載終了告知もでたし、これでこの物語は終わりなのだろう。
第一話から気になっていることがあるので、連載終了前に。ずっと物語のキーアイテムであった「宿儺の指」。あれをどうやって食べてんのか気になって仕方ない。「モグモグ」してんのやろか。本誌しか見てないんだけど、単行本買えばわかる?
宿儺の指は、人間の指よりやや太く長く描かれていて、大きさは男子高校生が思いっきり口を開けてギリ入るくらい。サイズ感は完全にアンパンマンのミニスナックだなってずっと思ってる。結構大きいよね。
描き方によっては普通のスティックパンのサイズ感に見えた時もある。せめてカルパスくらいの大きさ、そして味じゃないと飲み込めなくない?
どうしてもそこが気になって仕方ない。作中に説明や描写があったっけ。漫画内の擬音として「アーン、パクン」とか「ゴクン」だけじゃなかったか。アニメだとどうやって食べてんの?あんなもん一発で喉通らへんやろ。ちゃんとモグモグしてる?
消化吸収されているわけではないだろうし、舌の上に乗せた瞬間に、たとえばそう、揮発するとか、消えてなくなるとか、概念化するのかもしれないけれど、「ゴクン」があるので「ゴクン」しているのだろう。ということは、飲み込むまで実体がある。漫画では「ゴクン」とワンカットだけれど、あの質量はとても一口では「ゴクン」はできないので、多分「アーン→モグモグ…→ごくん→モグモグ…→ゴクン→ゴクン」という過程を踏んでいるはずだ。描いてないだけで。
「要らんもんをうっかり食べてしまう」というのは神話の時代から物語の始まりの定番だからそれはいい。あんなものをムシャムシャやるのは完全にサイコだし、そんな主人公は見たくはないので、「アーン」だけでいい。でも、となると、描き方としては省略が多すぎる。ラスボスの身体の一部を取り込むという物語の根幹になる大事な場面なのだから、それは好ましくない。
なら、指じゃなくてはならなかったのだろうか。もっとスムーズにゴクンできる部分やアイテムがあるのでは。よりコンパクトに、喉越しよく。たとえば爪とか、眼球とか?ダメか、これじゃ宿儺様拷問受けてる。
しょうもないんだけど、自分の場合、呪術廻戦を連載初期に読んでいなかった理由がこれだった。漫画を読むときに妙なとこのリアリティラインが気になってしまうタチで。
呪術はじめファンタジーのことは詳しくないのだけれど、「猿の腕」が「腕」でなくてはならないみたいに、宿儺は指じゃなくちゃダメだったのだろうか。絵面のインパクトはあるけれど、体に取り込むものとしてはちょっと無理がある気がする。
たとえばドラゴンボールは7つあるから、7つ集める過程での冒険譚が話になるわけだけど、宿儺の指20本を一本一本集めていくという道標を第一話で見せたのだろうか。20本もあれば長期連載にも耐えうる。指を取り込み強大化した呪霊をバッタバッタと倒していくのだ。『犬夜叉』の四魂のかけら方式である。でも、結局そういう話にはならなかった。ストーリー中、宿儺の指集めターンなんてほとんどなかったし、こんなに数はいらなかった。
指。指。なんで指。指をゴクン。いやほんと、自分の指を見てもわかるけれど、流石に一口じゃ食べられんよね。あの細長いフォルムといい、熟成されたような雰囲気といい、形として「おつまみ」感が強すぎる。緊張感がないよね。
どうせなら『ダンダダン』みたいに宿儺の、ダメだなあ、いやまあ、実際珍味だけどさあ、違う漫画になっちゃうよ。
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