公文の推薦図書2A全部読んでみた⑤

41三びきのこぶた 山田三郎・絵 瀬田貞二・訳
ガチな方の三びきのこぶたである。豚はちゃんと食われる。オオカミはしっかり焼き殺して食う。「親が貧しかった」という理由で豚たちが自立させられるところから始まる。末っ子豚以外皆死ぬが「幸せに暮らしました」で終わる。この世の厳しさと真の幸せとを子どもに教え込みたい人に。


42ふんふんなんだかいいにおい にしまきかやこ
昔家にあった本。かつて友だちの家に入り浸るクソガキだった自分には妙な角度で刺さる。果たして、オオカミはこれで救われたのだろうか。つい主人公母子に付き纏ってしまい、「Yahoo!知恵袋」で相談されたり、追い出されたりしないだろうか。


43ねずみのすもう おざわとしお・再話 ふじもとしろう・絵 
昔話子どもにはありがたさが分からないものランキング一位「もち」。そして、おざわとしおは親族にしたい人ランキング一位である。



44からすのパンやさん かこさとし 
偏執的なまでにいろんな種類のパンが並ぶページがある。「パン」はじめ、言葉の解像度が上がる気がする。



45おふろだいすき 松岡享子 林明子・絵 
「おふろやだいすき!」って叫んだら怒られた。


46ぼく、だんごむし 得田之久 たかはしきよし・絵 
「ダンゴムシは泳ぐ」「コンクリートがないと死ぬ」という知識がついた。「ダンゴムシ飼いたい」と言い出す危険性がある。

おそらく、50冊の中で一番気に入った本。


47くまのコールテンくん フリーマン まつおかきょうこ・訳 
シリーズになっているが、シリーズ内で微妙に整合性がとれない。誰とどこで出会うのか、ボタンはいつとれたのか、気になると一生気になるのでこれ一冊にしよう。



48オオカミクン ソロタレフ ほりうちもみこ・訳
怖い。
群れの中で他の群への差別意識に甘えるのも地獄であるが、群れを飛び出して恐怖と戦い、自己責任の道を行くのも修羅の道である。



49もりのおべんとうやさん 舟崎靖子 舟崎克彦・絵 
ただただストレスが溜まる店である。それはともかく、絵本として読みづらい。



50ステラのえほんさがし エルンスト 藤原宏之・訳 
なんだろう、任天堂のゲームにこんなのなかったっけ。仲間に話しかけるとゾロゾロついてきて、場面が変わっていくあたり。「次の人のために」とかではなく、「怒られたくない」「先生怖い」みたいな動機で必死こいて探すのが共感できてよい。


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