我が子のガラパゴスな一面
「お母さん、大事な話があります」
数年前に歯医者さんに言われた一言。
「上のお子さん、永久歯がない歯があります」
なんだってー
「先天性欠如歯といいます。永久歯に押されないので何もない限り乳歯のままとなります」
驚。そんな現象があるなんて、先天性といわれちゃどうしようもないではないかと。先天性だから胎児のころのなんらかの理由で作られなかったってこと?はたらく細胞よ、しっかりと働いてくれよ。
いや待てよ、胎盤からの栄養が足りなかったのか?細胞分裂時になにか、なんらかの衝撃を与えてしまったのか?妊娠中の数々のあの時を無意味に思いだし紐付けしたがるのは母としての宿命だが、どうしようも無いことも母は知っている。
「虫歯にならないように気をつけましょう。それとお母さん、欠如歯の方、結構いますよ」
慰めてくれた、笑
数年後
「お母さん、大事なお話があります。下のお子さん、永久歯がありません。」
またか
「しかも2本も」
...。娘たちよ、どーした。また細胞分裂時になにかあったのか?胎盤からの栄養がたりなかったのか?あなたたち、3600㌘や3700㌘で十分に育って産まれたではないか?歯をどこかにいや母のお腹のなかにお忘れか?あー数ある子宮筋腫はその歯が芯となり大きく育っているのか?
もはや支離滅裂である。
先天性とはいえ、どーしてもこれが原因というなにかが欲しい母。あの時のあれのせいとわかればそれは ごめん となるが、ちゃんと永久歯をお忘れなく育ててあげれなくて ごめん の域である。
「今の歯が虫歯になって抜けちゃったらもう生えてこないからしっかり歯磨きしてね」先生のアドバイスにビビる娘。
以来、心の奥底で、永久歯がない我が子たちにごめんの気持ちで生きてきて、笑 永久歯云々よりも胎内でちゃんと育ててあげれなくてごめん状態で。
でもある日、道が開けたんです!!
職場の同僚にそんな話をしたら、「私なんて、膝の裏に長い毛が1本だけ生えているし、下半身だけ汗をめっちゃかくし、知り合いなんて永久歯が全部なくて乳歯のまま大人になってるし、まつげが......。」
「そんなの人間の進化ですよ」
なんという腑に落ちるお言葉でしょう!
そーなんだ、進化なんだ。もはや個性
私の子宮内で育つと進化した子供が産まれるのね、最終的には自分の楽な解釈に着地。
そうなんです、私の子宮内、独自の進化を遂げるガラパゴス諸島なんです。
自虐ネタともいえる話をしてくれた、いつかのあなた、その節は慰めてくれてありがとう。
私も、個性とすり替えて、ガラパゴスな我が子と元気にジミンペンしているよ。
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