思い込んだら重い銀鱈

人間ってつくづく、思い込みの生き物ですよね!
例えば自分、「足の爪は夜、風呂上がりに切る」というマイルールがあったんですよ。
幼い頃、母親から「足の爪はお風呂上がりがふやけているから切りやすい」とか何とか言われたからだと思うのですが、ずっとそうしていました。頑なに。

昼間、「ああ、足の爪が長いな〜切りたいけどまだ早いか。夜、お風呂上がりに切ろう!」とか思って忘れちゃう。何しろ良いことも悪いこともすべからく全て忘れてしまう人間なので、足の爪なんてお風呂に入る頃にはすっかり忘れてしまうわけです。
そんな感じで何日も切り忘れている間に、もう足の爪はチュパカブラ状態ですよ。伸びて靴底を突き破った凶器のような爪。そのままビルの壁を駆け登れる程。それは嘘。

まあ、そんな感じで思い込んでいたのですが、最近、真っ昼間に足の爪を切って見たところが、まあ具合良い。陽光注ぐ窓に向かえば明るくて手元まで良く見える。夜はこんな風にはいきません。部屋の蛍光灯の明るさなんてたかが知れてますからね、太陽と比べれば月とスッポン。あ、「太陽と蛍光灯」って諺はどうでしょう?なんか中途半端かな。「太陽と懐中電灯」「太陽とスマホのライト」とか?まあどうでも良いですね。

しかもアレですよ、「ふやけた爪は切りやすい」と思い込んでましたが、何なら昼間の硬い爪の方が切りやすい気すらしました。コントロールしやすいって言うのかな、こう思った方向に切り飛ばせるというか。切った足の爪で悪代官を殺す必殺仕事人とかもいておかしくない感じ、といえば伝わりますかね?悪代官の眉間に狙いを定めて足の爪を「ピシッ!」と切り飛ばし成敗、的な。死して屍(しかばね)拾うものなし。切った深爪、拾うものなし。的な。ふやけた爪ではこうはいきません。せいぜい眉間にぺちょっと当たるくらい。人の切った爪がおでこにあたったら、それはそれでイヤだけれども。しかもその爪がふやけていたら、と思うとゾッとはするけれども。まあ、殺傷能力は皆無。その点、硬い爪、例えば足の親指の爪が眉間に刺さったら軽い脳震盪くらい起こしそうですよね?しかも「こいつの足の爪で?俺が脳震盪?」という心理的ダメージもバカにならないのでは?えーと、何の話でしたっけ?

あ、そーだ。だから思い込みはいけないな、という話です。なんかここでもう一つくらい思い込みから来るバチっとハマる例え話をして社会批評等ができれば良いのでしょうが、自分が持っている思い込み系話の引き出しときたらせいぜい「『虎舞竜』のことをずっと『こぶりゅう』と読むと思い込んでいた」くらいしかないのでどうにもならないです。「こぶりゅう」って、もうそれは林家一門ですよ。林家こぶりゅう。それじゃロードが真打ちへの道になっちゃうっつーの、と往年のたけし風に〆てみましたがいかがでしょうか。チャンチャン!

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