"PROJECT IM@S 2nd VISION"を振り返る⑥ ミリオンライブ!登場

今回は2023年に10周年を迎えたミリオンライブ!について触れていきたい。
ミリオンライブ!は、アイマス3つ目のブランドで、グリーより提供されたソーシャルゲームである。
765プロの後輩ユニットではなく、50名の新人アイドル横並びというゲームだったのだが、2014年の劇場版や乙女ストーム!の存在で早い段階で765ASの後輩的立ち位置として認知されるようになった。

リリース直後の状況

2013年2月27日のサービス開始に先立ち、アイドル37名のビジュアルとボイスが公開された。

またソシャゲか…という評価が多かったと思うし、765ASからの世代交代という声も少なからずあった。ただ、それ以上に世間はスクールアイドルに注目されていた時期でもある…。
それが独立した1ブランドとして確立したのは、AS、ミリオン双方にとっても良い結果となったのではなかろうか。
何より作画はアニマスを手掛けたA-1が担当しており、アニメも見据えたコンテンツのように思えたが、2014年のムビマス以降は2023年まで待つことになった。アニメの作画で生まれたコンテンツが、5ブランドで一番アニメ化まで待たされた、というのも皮肉な運命である。

ミリオンの初動

シンデレラガールズは、当初ボイスが付いておらず、ミリオンライブ!始動当初は15名しかボイスが付いていなかった。一方のミリオンライブ!は、なんとリリース時点で37名全員にボイスが付いているではないか。当時のアイマス声優がミリオンの誕生で一気に倍増したのだから、何ともすごい話である。

怒涛の新曲ラッシュ

ミリオンライブ!のとんでもない所は、新曲のリリースの速さである。毎月ソロを含む5~6曲の新曲提供は圧巻だった。LTPシリーズが完結するまでの1年間で64曲、ここまでの密度は中々お目にかかれない。
誰もが手探りのこの時期で、「dear…」「Blue Symphony」など、今でも屈指の人気を誇る名曲も多数生まれた。LTP03も大変良い。

それだけではなく、LTP発売に合わせてリリースイベントも開催された。今では考えられないが、キャパは200人にも満たない会場だという。10年への一歩は、ここからスタートした。

ライブへの参戦

リアルイベントは、リリース年から充実していた。先述のリリイベに留まらず、765ASの8thライブにゲスト出演、そしていきなりのアニサマ出演である。
ミリオンのメンバーは非常に若く、信号機の田所さんをはじめ10代のキャストが多かった。それだけに10年経ってまだ25歳の木戸さんは脳がバグる。8thの円盤を買うと(シンデレラも含めて)初々しいキャスト陣のパフォーマンスと、既に強すぎる田所さんの「Precious Grain」を拝むことができる。
ミリオンはライブが素晴らしいという意見を聞くことが多かったが、この8thの内容を見るだけでも納得する所だろう。

1stライブ開催

年が明け、2014年もミリオンライブ!にとって充実の1年となった。劇場版上映を皮切りに、MOIW2014への参加、そして1stライブからのLTHシリーズ始動である。
"劇場"の名の通り、ブザーで始まるライブは何とも「ミリオンらしい」と思える演出だった。最近のJUNGOのおもちゃと言わんばかりのライブも時には良いのだが、昔のライブの良さも思い出したくなる。
MOIW2014の衝撃も冷めやらぬ中、Day1の「流星群」などこれまでのアイマスでは無かったパフォーマンスも新時代の始まりを予感させた。

他にも、ミリオンといえば765AS楽曲のカバーも楽しみの一つだろう。1stではカバーして欲しい楽曲を公募し、「キラメキラリ」など様々な楽曲が披露された。一方、ミリオンにとっても大切な曲「M@STERPIECE」。バックダンサー組は全員歌唱済と思いきや、大関さんはMOIW2023で初披露だったとのこと。ライブに良く出る組なので凄い意外だが、ある意味2nd VISIONの忘れ物を最後の最後で回収した、というのも乙なのかもしれない。

おわりに

今回はミリオンライブ!について触れた。初動から怒涛の1年間は他ブランドでも見られない展開だった。ライブ展開については、実際には3rdで初出演というメンバーもいたが、10年経った現在ではほぼ全員がライブに出演されている。
色々言われることが多いコンテンツであるが、37名よーいドンで始まったコンテンツが、10年経っても一人も代わることなくここまで来たのは奇跡としか言いようがない。
ミリシタ1周年の楽曲「UNION!!」の歌詞はまさにミリオンを表しており、3.0 VISIONでも変わらぬ持ち味として羽ばたいてくれることだろう。

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