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Product On Shelf Story l EP. 11

GamexPhait Food Japan and France 日本とフランスの食事
2021年3月22日公開

ポッドキャストで配信している、Gameplayとお料理の専門家による話です。音声のみ配信を、日本語にして文字起しをしました。
今回教えてくださるのは、Phaitさん(Mr. Kanat Naktanomsub นายฆนัท นาคถนอมทรัพย์ )

G:僕は日本が好きで、毎年12月に日本に遊びに行きます。
今年は行けなかったけどね。
日本に行って感じることは、年配の方がすごく多いということ。
社会問題も起きているんですよね。

P:勤労世代の人数が減っているので、年金問題とかね。(詳細省きます)
お年寄りは長寿ですね。80歳、90歳、100歳の方が普通におられる。

G:食べ物がとてもシンプルで清潔ですよね。
刺身も、切っただけで余計な調味料は使わないし、脂肪分は少ない。

P:そうですね。日本人がメインで食べるのはまず魚介類。
鍋料理も多いですね。
でも、日本料理は戦前と戦後で様子が変わります。
いわゆるヘルシーな日本料理は戦前の食事です。
野菜、豆腐中心のスーパーフードですね。納豆もあります。
それから、薄味の味付け。日本の食事は、魚介類と野菜、煮たり焼いたりの調理法中心の健康なものでした。
戦後はアメリカの影響で揚げ物、油もの、マヨネーズ味などが増えて、崩れました。てんぷら、マヨネーズをたくさんかけてお好み焼きなどね。

G:小麦粉を使いますね

P:戦前もこういうものは食べていましたが、頻繁には食べませんでした。
それが戦後、よく食べるようになり、健康状態は崩れてきてしまいました。
戦前の食事は伝統食と言われるようになっています。
タイ料理も基本は、運河でとれた魚に野菜入りのスープとごはんでしたから、日本とそんなに変わりないはずです。

G:日本人は味噌を使いますね。
味噌には体が必要とするアミノ酸がすべて含まれていますし、たんぱく質豊富です。

P:味噌汁ね。日本人は毎食食べてますよね。
タイ料理で味噌汁に例えれらるものってないですね。
わかめ、海苔などの海藻は今も日本人は毎日のように食べていますね。
海藻には旨み、海の栄養がたくさん含まれます。
これらを食べているので日本人は今も総じて健康だと思います。

G:緑茶もよく飲みますよね

P:ああ、そうですね。
緑茶にはポリフェノールと抗酸化物質が多く含まれます。

G:コレステロールを減らす働きもありますよね。
僕は、日本の食事は、やはり長寿で太らないものだと思います。
もうひとつ、不思議な国があります。
それはフランス。

G:クリーム、粉もの、脂肪の多い料理なのに、フランス人には肥満が少ない。アメリカと同じようなものを食べていると思うのに。これをフレンチパラドックスといいます。

P:それは何?

G:フレンチパラドックスとは、1980年ごろから起こった考え。
イタリアや日本、スカンジナビアの国々などが、自国の食生活が良い
と主張を始めました。そんななかでも不思議なのはフランス。
アメリカと同じく、粉もの、高脂肪のものを食べているのに、太った人が少ない。。
これは食べ方と、一回に食べる量が少ないことによります。
フランス料理を習っていたときに、フルコースの供し方も勉強しました。
一品ずつ、ゆくりと出していく、一度にたくさん食べない。
少量をゆっくり食べます。

P:僕も2度パリに行ったことがありますが、日常の食事は質素でした。
朝はパンとコーヒー、昼はサンドイッチ、サラダ、コーヒー。
夜は、肉か魚、サラダ、パン、赤ワイン1~2杯。
パンも一度にふた切れくらい。
これは太りません。1日に2,000kcalくらいじゃないですか。

G:フランスの食事は、アメリカより量自体が25%少なく、肉類は50%少ないという統計があります。一回の食事あたりです。
食べているものは同じようなものなのに、フランスのほうが健康なんです。
これをフレンチパラドックスと呼んでいます。

P:フランス料理は理論がきっちりしていますね。有名な料理学校も多くありますね。フランス料理の調理法の基礎が確立してきたのは、1890年頃。
イギリスより早かったんです。厨房での清潔さなどが教えられました。
エスコフィエが料理人は白い服を着ることを広めました。
調理の担当を決めたり、調理の順序を決めたり。

G:僕が勉強していた料理学校はル・コルドンブルーですが。

P:ル・コルドンブルーは、世界中に学校を持っていますね。
どこの学校でも同じ理論を教えています。

1920年ごろからミシュランの星が始まりました。
ミシュランは、タイヤの会社です。タイヤを多く売るためには車が売れなくてはならないので、車であちこち出かけるときに必要なレストランガイドをはじめたんですね。星三つで評価します。

1890年頃からフランス料理のシステム、規律が確立してきています。
日本も、明治時代に外国がはいってきて、日本的西洋料理が発展してくる。
フランス以外の国で、ミシュランの星を持っている店が多いのが、
実は日本。日本とフランス、違うようですが、料理で重要視されるのは両国とも素材です。

対するタイは、香辛料の多様さやペーストが重要とされます。
ミシュランの評価は、素材に重きを置くので、東南アジアの食事は
評価されにくいですね。
そして、素材に重きをおくフランスと日本は両国とも肥満が少なくて
長寿ですね。

G:フランス菓子と日本の現代のお菓子はよく似ています。
違うのは、日本のものは甘さ控えめ、ヘルシーで軽い。
僕は日本のお菓子を食べるととっても安心します。食べていいんだと思える。

P:ヘルシーだよね。

G:そうです!日本にはお菓子屋さんもいっぱいあります。

P:フランスのお菓子は、甘くこってりしているけど、とても小さい。

G:あーー、一口で食べられますね。

P:でしょう?日本のは大きめですね。
お菓子の発展の仕方が違うだけですね。興味深いですね。
二国で影響しあってるんだと思います。

日本の高級寿司店でも、フランスの食材が使われるようになってきました。
寿司は普通は魚と米ですが、フォアグラなどフランスの食材も使われています。

バンコクにあるレストランで、ミシュラン二つ星をとっている店に、
フランス料理のMezzalunaがあります。バンコクで最初に二つ星をとった店ですが。シェフは日本人の川崎竜喜さん。高級店で、飛行機に乗って食べに来る人もいます。

G:盛り付けやサービスもすばらしくて、チャオプラヤー河沿いの店の雰囲気もとても良いですね。
この店で使われている日本産の高級食材でとても印象深かったものといえば、竜喜シェフによる新潟村上和牛料理です。
舌に乗せると。。。

P,G:溶けます。

自分でフランスや日本の料理を作ってみたい人は、Topsスーパーマーケットで素材を探してみてね。


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