〈4thヨントン〉推しとの30秒は覚悟と悟り【戦記】

今回のヨントンのテーマは前回のヨントンを終えた時からすでに決めていた。

今までなんだか気恥ずかしくて避けていたリアコ台詞を言ってもらう!!

良きファンでありたいという信念のもと、推しに楽しんでほしい、推しの自己肯定感を上げたい、推しに喜んでほしいなどのテーマに沿ったヨントンを貫いてきた私だったが、次こそはただただ己の欲望のままに胸キュンときめきリアコ台詞を言ってもらおうじゃないか。

4thの詳細が出る以前から、当たる前提の楽観的な脳みそでそう考えていた。

正直他推しから見た推しの姿はよくわからない。
私たち木全JAMにとってヨントンとは推しとの戦いだし、「木全翔也と過ごす30秒」という時間ほど測れないものはない。

だが、JAMの日には名前入りのメールをくれたり、JUNONの耳こしょ動画では「好き」という言葉を使ったり、今までの彼のアイドル活動上で全くリアコ台詞がないわけではなかった。

そう、普段目の前の推しを摂取することで精一杯になっていたが故に、そのリアコ台詞の異様なまでの少なさに気づいていなかった。

ふと冷静に周りを見渡すと、他推しのレポのなんときゅんきゅんがつまっていることか!
こちら別冊マーガレットのプロットかなにかですか?

冷静に冷静に考えて、推しはどうやら一般のアイドルとは一線を画しているぽい。リアコ台詞を言ってもらう!と決めたところで、素直に言ってくれるかどうかなんてまさに神のみぞ知る問題だ。


まずもって雑誌のインタビューでこう答える男である。

こんなのデートプランなどではなくただ木全翔也が行きたいところを述べただけだ。

日プファンブックにて「ファンサが苦手」と言い、JO1HOUSEローランド回にて「好きとか言うのが苦手」と言っていた我が推し。

「告白してください!」
お寿司食べに行こう
「付き合ってください!」
じゃあ今度お寿司食べに行こうか
「好きにさせる一言!」
お寿司食べよう


が冗談じゃなく想定される。

正直下の名前一言呼んでくれるだけで嬉しいし「大好きだよ」の一言だけでいいのだが、推しがそうシンプルな返答をするわけがない。

「〇〇大好きだよって言って」のカンペを書くか本気で迷ったが、セリフをこちらから指定することは嫌でなかなか踏ん切りがつかない。

果たしてうまくいくのか…?

なんだか先行き不安になってきた私のリアコ台詞計画は結局定まらないままヨントン日を迎える。

前日

10月16日の10時を迎え、タイムラインがざわつき始める。
今までヨントンは全て最終日だった。
今回も同様最終日。
その経験から言うと、"前日が一番緊張する"。

初っ端から各メンバーの衣装まとめレポが回ってくるが、推しのみ「かぼちゃで腹話術」と書いてあったのはツイ主様のボケなのか何なのか。

どうやら推しのヨントンはカボチャとのユニットヨントンらしいし、メッセージ入りキットカットを常備しているらしいし、なんだかハロウィンに命をかけている様子の推し。

「木全くんの〇〇なところが好きです!」と言ったJAMに対して、想定される解「俺も〇〇のことが好きだよ」ではなく「ハッピーハロウィーン!(キットカット)」だったのは、我が推しながら「それでええんか」案件である。


これはやばい。


まずはなんとか推しをハロウィンから遠ざけねば、何をどう頑張っても返ってくるのは「ハッピーハロウィーン」だ。

私は昔から人に相談するのが苦手な性分である。相談に乗るのは好きだが、いざ自分のこととなると結局誰にも相談できず、一人悶々としてしまう。ヨントンなに話す?といったJAMとの定番話題ですら、積極的に切り出せないまま時間だけが過ぎた。

なにも考えられていないまま、この日は予約していたネイルサロンと美容室へ向かった。
ネイルをしながらJO1とヨントンの存在について語り、美容室ではひたすらTwitterでレポを漁り、気づけばすっかり日が暮れていた。

家に帰って内容を練り直しカンペを作ろうと計画していたが、前日にしてさっぱりやる気が起こらない。ただただ「白黒衣装天才じゃん…明日も白黒衣装でどう…?」とスマホに話しかける私。

最高のコンディションに必要なのは十分な睡眠。
現実逃避という布団をかぶって早々に寝ることにした。

だが、ここである一つの変化が起こる。1日目のレポを読んでいるうちに、木全翔也の全ての受け答えが尊く感じていることに気づいた。
木全JAMのレポのクオリティが高いが故に、語尾や間の取り方、使った小道具とそれを出すときの表情がありありと伝わってきて、そのどれもが愛おしいと感じていた。


なんか私、今ならどれだけうまく喋れなかったとしても、幸せに感じられるな…


さらにJO1全員に想いを馳せ始める。
何だかわからないがここ2、3ヶ月、JO1への純粋な愛情が爆発していた。具体的には、S2のファイナルも終わり、拓実のお誕生日動画のアプジマヨ初公開で、なんて素敵な家族なんだろうと思ったことがきっかけだと思う。

それまでも彼らのことは十二分に大好きだったし、2月のオンラインコンサートは人生史上最大の「幸」「楽」「感動」「元気」「希望」と言った前向きの感情に包まれていたから、積み重なった幸せがたくさんあったことも確かだ。

とにかく、ただひたすらにJO1たちが健康で幸せでいてくれればいいし、それを応援できていることが生きがいである。


え、なんかもう推しと話せるだけでなんでも幸せじゃね???


スタゲから通して4回目のお話会にして原点回帰。
気づけば幸せ感度がバグっていた。

リアコ台詞がなんだ。
もちろんできる限りの努力はしよう。
だが例えうまくいかなかったとしても、何も落ち込むことはない。推しから発せられる言葉は、そのどれもが欠けることなく私だけのために向けられた言葉であり、世界でたった一度きりの推しの人生の一部である。

当日

ついにその日の朝が来た。
もう怖いものなしのあけぼのである。
なんてったって推しと30秒話せることが確約されているだけで世界で一番幸せなオタクなのだ。

そこから先はあっという間だった。
考えていたカンペを印刷し、これと決めていた洋服に着替え、意気揚々とメイクを始める。

Twitterを開いて回ってくるレポにいいねを押しまくり、「今日も木全は絶好調だなあ!」と盛大に呟く。

25分前に入室。ただひたすらに順番を更新しながら、たまにTwitterを覗きヨントンを終えた強者たちのツイートにいいねを押す。

本人確認を終え、そわそわと待機。

だんだんと小さくなっていく数字を見て息をすることを忘れそうになる。

まもなくトークがスタートします!という表示が出てから先の記憶はおぼろげだ。

画面に映るは紫衣装の推し。
頭上にキットカットの袋が見える…
だがそこに反応しては負け。
一旦飲み込んで、自分のカンペを推しに向けて声に出して読み始める。
なんだか眠たげなもにょもにょした表情のかわいいかわいい推しは、天才的なことにこちらがカンペを読み終える前に口を開いた。

🐰「〇〇〜」


み、みみ、苗字呼び!?!?


数あるレポでたまに見かけたことがある、木全翔也伝家の宝刀苗字呼び!!!??

正直下の名前で呼んでほしいと思っていたが、今回人生初めて推しからの苗字呼びを頂戴してしまった。


う、嬉しい……


想定していた通り、やはりなにを言われても嬉しい。幸せ。好き。

我ながら激チョロオタク。

そのあともらった言葉も、推しがこの一介のオタクに向けて脳みそをちょいと動かし考えてくれたかけがえのないメッセージである。

🐰「ばいばぁい☺️👋🏻


木全翔也のあのいつものかわいいちょっと間延びした言い方と、これがあの子のすごいところなのだが毎回最後は微笑んでくれる、その優しい笑みが残像に残ったまま画面が切れる。


っだああああああ!!!!!!


抑えきれない感情をどうにもできず、リングライトを消す間もなく、布団にくるまってじたばたする私。

いやほんとヨントン初心者の方?

内容も特に、今までで一番特別だとか、奇跡に奇跡がぶつかったようなものではない。
だけど抑えきれん、なにかアツい感情が湧き上がってくる。

脳みそがまさに蒸気を出しているかのような状態で、ふと机に目をやると、ヨントン前に買ってクリームがでろでろに溶けた抹茶ソイフラペの姿があった。


あ、私の4th、終わった……


用意してくれたスタバ店員さんもびっくりの見た目になってしまった、木全御用達の抹茶ソイを目の前に、急にスッと冷静になった。

5thが発表されていたとはいえ、ヨントンまでは4th期間だという私の中での認識に基づき、全JAMが分割と紫衣装に悩まされた"STRANGER"の幕が閉じた。

まとめ

最近の私、推しに対して無条件に全肯定すぎて怖い。

なんかもうなにしててもかわいいしかっこいいし推しが同じ時間を生きてることがわかるだけで幸せになれる低燃費オタク。

ヨントン脳内再生で仕事も乗り切れたし、この後ライブも控え、なんなら5thのリリースも決定している。つまり、それまでJO1の活動が確約されているわけで、心の支えが存在しているわけで、生きている意味があるわけだ。

オタクってなんて幸せな生き物なんだろう。
推しがいるだけで自分の人生への活力が違う。JO1以外の部分がしんどいからこそJO1の存在に毎日救われている。

木全翔也、いつもありがとう!!(大声)

今はライブが本当に楽しみです。
幕張で会おう!

あけぼの