【感想】komaPAS『Komaba Contemporary Dance Festival〜冬の陣〜』
はじめましての方へ。【こちら】を読んで納得してから読んでくださいませ。
■公演情報
団体名:Komaba Performing Arts Studies
タイトル:Komaba Contemporary Dance Festival〜冬の陣〜
日時場所:2014年12月21日 東京大学駒場キャンパス学生会館第三音練
■全体を通して
公演全体を通して一番強く感じたことは「彼等は皆自分自身の存在を確かめているのではないか」ということだった。
ペンライトで他者を照らすことも
直接触れることで相手の輪郭をなぞることも
空の空間に向けられたペンライトも
鏡を通して見る自分も
誰かとの会話も
一瞬で過ぎていく『時間』の中で、自分自身の存在を示すための手段なのではないか。と考えたら繋がった気がした。
■細かいところ
おそらく1度だけあったペンライトを第三者が持ち、2箇所のダンサーを交互に照らすシーンが好きだった。
先ほど書いた、『自分自身の存在』という話について、それを立証する上で最も簡単な手段が「複数人に見られること」である。観客の視線は基本的に灯りのついているところを追うので、必然的に第三者としてペンライトを持つ人の視線は観客の視線と一致する。そして、観客の視線誘導を明示的にすることで、見られている演者の存在はより明確になる。
自分用メモを兼ねますが、この辺深めて考えていくととても面白そうだなと感じました。
■蛇足
・少人数かつ会館内の一室のためしょうがないといえばそれまでなのだけど、ペンライトと上前以外の照明についてもう少し考えられたのではないかと思った。ぼんやりとした薄明かりは嫌いじゃないけど主題もぼんやりしてしまうんじゃないかと感じた。
・一番最初のシーンでは、舞台上の灯りや空気が冷たかったからか、冷蔵庫をあけたときに漏れる光がとても暖かく感じた。そして、その光の発生源が冷蔵庫であるということが、とても面白かった。
※※※※
コーヒーごちそうさまでした。寒かったのでちょっと暖かくなりました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?