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やりたいことはやりたいときにやっておけ

今から10年前の僕は、その後の10年でこんな変化があるなんて予想もしていなかった。

10年前、それまで住んでいた大阪の地を離れ、屋久島に引っ越した。転勤だった。明らかに僕の生き方・考え方はこの転勤をきっかけに変わった。

屋久島ではいろいろな体験をして、いろいろな学びも得ることができた。教育観や人生観にたくさんの刺激を受けたし、圧倒的な自然の中で健やかに過ごすことができた。

何よりも、結婚をもうあきらめていた僕が愛する奥さんと出会い、屋久島で婚姻届を提出することができた。今でも本籍は屋久島だ。

僕の人生に大きな影響を与えた屋久島での暮らしも3年で終わり、また転勤で愛知県、さらに関東に移り、今に至る。そして、結果的に関東にいて良かったことがいくつかあった。

まず、良くも悪くも東京に集中しているさまざまな学びの場に参加できる機会が増えた。おかげで職場以外で、今の僕に影響を与えてくれる方々に出会うことができた。教育業界の方々が中心だが、それでも世界が拡がった。これはとても大きな財産だ。

次に、コロナがやってきた。僕の職場にも影響は非常に大きかった。だが、コロナのおかげで、オンライン授業やリモートワークなどを積極的に学ぶことができて、職場としても僕個人としても進化することができた。これは関東でなくてもどこでもできたことかもしれないが、関東にいたことで危機感とスピード感を持って学べたことは大きかった。これまた、とても大きな財産だ。

そして1番大きかったのは、病気が見つかったことだ。

コロナ禍の中での人間ドックで脳に腫瘍が見つかり、その半年後、今から2年ほど前だが、脳腫瘍の摘出手術をした。腫瘍そのものはまだひどい状況になる前だったが、場所が脳、しかも神経の近くということで、最新鋭の手術室を持った病院に転院となったのだが、その病院は東京都にある病院で、関東にいなければその病院には転院できなかったかもしれない。

おかげで手術は無事に成功したし、大きな後遺症もないが、できなくなったこと、することに恐怖を感じることが増えてしまった。

例えば、夜更かし、飲酒、飛行機に乗ることなどだ。

夜更かしと飲酒はもともとそんなに好きではなかったから問題ないが、飛行機に乗ること、特に海外に行くことにはとても大きな不安がある。術後に2回、痙攣を起こしたが、それが機内で起こったり、ましてや異国の地で起こることを考えると、二の足を踏んでしまう。

この経験で僕が感じたことは、「人間、いつ何が起こるかわからない」ということと、そうなると「やりたいことができなくなるかもしれない」ということだ。

幸いにも僕は、30歳くらいからは比較的やりたいことをやってきた人生だったが、まだまだやりたいことはたくさんあった。だが、コロナと手術の影響で、やりたいことがいつできなくなるかわからないということが身に染みた。

そして、48歳の今、仕事を退職し、自分のやりたいことに時間を使える新しい人生を歩み始めた。

だから10年前の自分、38歳の自分にはこう言いたい。

「やりたいことはやりたいときにやっておけ」

#十年前の自分にかける言葉

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