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VTuberフリークの語り三点

1.僕のVTuber遍歴について

 最初にVTuberことバーチャルユーチューバーのことを知って追い始めたのはキズナアイですね。今は4人に分裂してさらに各々で名前がついちゃってすっかりとっちらかった感があるんですが、当初のキズナアイは「バーチャルの世界に存在する、孤独で常に他人の繋がりを渇望しているキャラ」という設定がすごく魅力的でした。
 しかし、後に「バーチャルユーチューバー四天王」と呼ばれる面々が動画投稿を始めたあたりで動画を見る頻度が徐々に低くなってました。
 決定的だったのが、とある動画でお説教めいた発言をしたあたりだったかな。キズナアイの動画はものすごく多いのでどの動画だったか今更ディグるのがしんどいので引用するつもりはないのですが、それを聞いて嫌気を覚えて見なくなってしまいました。別にキズナアイのアンチになったわけでもないし、その業績は今でも多大に評価しているのですが、その動画を見て「違うんだよ、僕が求めているのは、あやしい情報商材を売ってそうな輩が偉そうにライフハックを語るようなキャラじゃないんだよ……っ」という感想を持ったわけです。以降は音楽を出した時に何度か見たくらいかな。でも音楽だけだったら動画でなくてもSpotifyでも聴けるし。

 キズナアイから離れて、次に頻繁に見るようになったのは輝夜月。そのデビューは衝撃的で、プロモーションもビジュアルも、当時出ていたどのVTuberの中でも最高でした。毎日投稿ではなかったけども、逆に投稿ペースがゆっくりな分、追いやすかったですね。多分今までの中で一番ハマったVTuberでした。ライブも行ったし、ファンクラブにも入ってましたね。
 ただ去年に入って、チャンネル登録人数が100万人達成して極端に投稿頻度が下がったあたりで見限りました。もとから気分屋なところがあった輝夜月だけど、ファンとして「期待して待ち続ける」ことができなくなってしまったんですよ。
 せめて何か事情があるなら話してくれれば我慢もできるのですが、本人からも運営からもそれがない。ネタ繰りに苦悩しているのかもしれないけども、それは他のVTuberも一緒だし。肝心のファンクラブも更新が止まっていたし、非公式のdiscordファン鯖では海外から「dead(死ん㌦)」なんて冷やかしも来る有様。つまらなくてもせめて動画や配信をコンスタントに発信してくれれば言い返しもできるけど、何の動静もない状態でそれもできない。
 そんな状態でファンを続けることがしんどくなってしまいました。ファンクラブも退会して、一旦距離をとることに。その後はもうすこしコンスタントに活動しているVTuberを見るようにしました。

 そこで目をつけたのが田中ヒメ。後に鈴木ヒナが加わってHIMEHINAになったわけですが、このコンビの魅力は普段の動画や配信での和気藹々とした雰囲気と、音楽MVでのガチな雰囲気のギャップですね。本人たちや運営ともども、リスナーを楽しませようと意気込んでるのが伝わってくるのがすごく安心感がありますね。(実はファンクラブに加入していたりします)
 MVでおすすめなのが、まだオリジナル楽曲を発表する前の「劣等上等」のカバーですかね。それまでほわほわでゆるゆるだなぁと感じていたところにこの動画。僕がHIMEHINAを見る目が変わったきっかけになったし、多分他の人もそうだったはず。

 そう評価はしつつ、今はちょっと「追わない」気味だったりします。不満はないんだけど、普段の動画と音楽のギャップからちょっと風邪気味になったのかもしれません。あるいはオリジナル音楽についてまわる「設定」につきあわされるのに疲れ気味になってるというか。
 でも音楽に関しては、僕の場合日をおいて聴き返してみれば「ええ曲やんけ……」と思うこともしばしばなので、輝夜月と違って見捨ててはいない、といった感じです。まだファンクラブも退会してないし、機会があればぜひライブも行きたいと考えています。

 いわゆる「企業系」のVTuberを追う一方で、「個人勢」のVTuberも見るようになりました。その中でイメージソング……当時はそういうのをどう言えばいいのかわからなかったので「ファンソング」と称していましたが、そういうのを作ってみようと思うようになって、数年ほど離れていたDTM活動を再開させました。
 しかし悩み悩みVTuberの音楽を作る中で、自分が求めているVTuber像やVTuberとの付き合い方についてあれこれと思い悩むようになりました。


 そんな中で、月ノ美兎樋口楓を知ってはいたけども運営の方針上配信中心の活動だったせいで敬遠していたにじさんじに傾倒していくことになり、今に至ります。配信側にしてみれば、動画より配信のほうが編集しない分めっちゃ楽なんですよ。しかし無編集が故に冗長になりがちで、リスナー側には結構負担を強いられるわけです。
 そこのところの「距離感」というか「手間」というか、それを縮めてくれたのが「切り抜き動画」だったわけです。それを見て「こいつこんな面白いやつだったのか!」と気付かされて、いつしか配信も見に行くようになったりしたわけです。おかげで時間の浪費もすさまじくなったわけですが……。

2.やっぱすげーよVTuberは……

 VTuberは好きなんだけど、僕自身がVTuberになりたいと思ったことはないですね。

 星の数ほど……は言いすぎだけど、かれこれ1万人は居るだろうVTuberの界隈に乗り込んだところで目立てる自信がないというか。ものすごい手間とお金をかけてVTuberになったところで一体何をしていけばいいのかわからないというのが実情ですね。今やってるDTM活動とかは別にVTuberにならなくたって出来るし。

 でもほんと、チャンネル登録者を万以上獲得できているVTuberは地力がすごいというか、とにかく「話す」ことと「伝える」ことにとにかく長けている気がします。とても自分には真似できない。「自分はコミュ障だから……」なんて言ってるVTuberでも、千や万を超えてるとただの謙遜にしか思えないです。逆に「お前、それでコミュ障じゃなかったらどうなってんだよ……自分で想像したことあるのか……?」「それでコミュ障とか言ってたら俺なんかどうなっちまうんだよ……? 障害手帳とかヘルプカードとか申請できるんじゃないか俺……」と戦慄しながら訊いてしまいそうなくらいです。

 なんかVTuberの中でも「VTuberになるには……」とか「VTuberで成功するには……」とか御高説垂れて金を稼ごうとかしている奴が居るけど、そういうの普通に嫌いなので、VTuberでもなんでもない自分がここで無料で言わせてもらうと、VTuberにとって必要なのって、やっぱり「話す」ことと「伝える」ことなんだと思います。その次に「何を伝えたいのか」という目的がくる感じ。あの人らはそんなシンプルな事柄をあーだこーだ細々したことを付け加えて論じているだけで、正直聞くに値しない。
 もろもろの小技なんて本当に些細ごと。ゲーマーを標榜するつもりがなかったらゲームなんて必須じゃないし、無理くりコラボなんてする必要だってない。リスナーと直接話なんてしなくていいし、なんならtwitterアカウントなんて作らなくていい。必要なのは太字のところだけ。後のことは自分のやりたいことを見据えて検討したらいいんですよ。
 VTuberやってない人間ですが、たかだかリスナーでもこれくらいのことは言えますよ。あとの試行錯誤は地道にやるしかありません。王道なんて、単に固定観念に縛られているだけで、実は存在しないんですよ。

3.僕がVTuberに求めてるものってなんだろう?

 これは今でも僕が考えることです。

 数々のVTuber遍歴のなかで、時折自分が過度にVTuberに対して多くを求めすぎなんじゃないか? やってることが実は迷惑になってるんじゃないか? などと日々悩んでいます。動画や配信を見なくなれば「それって『飽きが来た』ってことなんじゃないの?」と自問し、ひたすらレスをしている自分を顧みて「相手にしちゃソレ鬱陶しくない?」と諌めてみたりなんてしばしばです。

 結局の所今では「そんなの気にしすぎたってしょうがないだろ、向こうがどう思ってるかなんてわかんないし、いい加減でいいんだよいい加減で」に帰結するわけですが、そこでふと思うわけです。

「僕はVTuberに何を求めているんだろう?」

 「心の癒やし」とか「娯楽」とかそういう単純に即答できるようなものじゃなくて、もっとぐっと深入りした疑問です。

 一晩二晩考えて得られた現状での回答は、「リスナーへの視線と自由な解釈の余地」かなぁと。これがなかったらVTuberなんてたちまち息苦しい内輪の閉じコンになってしまいますよね。
 ナマモノとかそんな以前にお前らVTuberだろ、キャラという入れ物に入って活動してるんだろ、ならばリスナーに見てもらわなければ活動は成立しないし、そのリスナーだって数いるんだからどう解釈されたっていちいち矯正のしようなんてないだろう、と。これを否定し始めたらたちまち場は窮屈になるし、いままでそうでした。いちいち具体的には例示しないけど。

 まぁ……捉えようによってはすっごいワガママだよねこれ。だけどこれが、自分の正直なところです。
 「構ってくれ」じゃないところがポイント。そんなの宝くじ同然のラッキーだと思ってるし。そこは勘違いしないでね諸氏。

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