流石のレイコさん

#週刊少年マガジン原作大賞
#企画書部門

  • キャッチコピー
    墓石を無くした幽霊のレイコさんとタケルの奇妙で怖い(?)日常コメディ

  • あらすじ
    肝試しに付き合うことになった高校生タケルは浮幽霊に襲われ、更に古い霊から助けてもらう。霊は山崩れで流された墓石の行方が分からなくなり成仏できずにいた。生きていた頃の記憶も忘れてしまった『レイコ』は、墓石を発見するまでの間タケルに憑き現代の街や学校の生活に溶け込んでいく。日常に慣れてきたある日、探していた石は違法な手口で呪物を収集している収集家の元にあることを突き止めるが、墓石だと思っていた石は実は土地を荒らす神と人柱を鎮めるためのものだった。

  • 第1話のストーリー
    夏休みのある日、主人公のタケルはオカルト部のサハラに付き合わされ山間部の廃墟ホテルへ行くことに。そこはオカルト関連の動画配信者の間でも「出る」場所として有名な元ホテルで、そこで動画配信者のように肝試しをすることになった。案の定、噂通り奇妙な音や気配、異常を感じる一行。とうとう、生きた人間の気配に吸い寄せられてきた浮遊霊たちにあの世へ引きずり込まれそうになるが、そこへ一人の幽霊が現れタケルたちは救われる。その幽霊が死んだのははるか昔で名前も覚えていないが、大切にしていた自分の墓石が大雨による山崩れで流されてしまい成仏できずにいた。助けてもらった礼として彼女の墓石を探し成仏する手助けをすることになったタケル。霊は「レイコ」と名付けられ、タケルに憑いて山を降り現代の街で墓石を探すことになるのだった。

  • 第2話以降のストーリー
     自分が知っている時代と違う現代に驚くレイコ。しかし元々明るい性格であるのと、霊感が強い人間には凄い美人に見えるのでオカルト部だけではなく学校や商店街の人気者になる。レイコは霊感が無い人間には全く見えず、中途半端に霊感がある人間には恐ろしい影のようなものに見えるらしい。そういう人間が大騒ぎを起こしたり、レイコの強い霊力に吸い寄せられた霊が起こすトラブルに巻き込まれながらも墓石の情報を集め続けるタケルたち。

     だがある日、山崩れがあった現場を調査している際に「墓石は流された後に誰かに持ち去られたのではないか」という疑惑が持ち上がる。そして山崩れがあった現場は古来より川が蛇行し何度も災害が起きていたのだった。郷土史研究家から「災害を防ぐための人柱の習慣があった」ということを知るタケル。レイコはただ死んだのではなく、水神に捧げられた人柱で、墓石だと思っていたのは神とレイコを鎮めるためのものだったのだ。
     一方でオカルト部はある呪物収集家に目をつけていた。動画配信で有名な収集家なのだが、購入や寄贈による収集ではなく盗難品を扱っていることを発見するタケルたち。そして鎮め石を無くした山は年月をかけて少しずつ異常を起こし始め、とうとう台風による大雨の激流に乗り石とレイコを取り返しに来るのだった。違法な呪物収集家から石を取り戻したタケルたちは石を元の場所に戻すことに成功するが、代わりにレイコは自分の役割を果たすことを望み災害からタケルたちを救うことになる。

     数年後、地元の市役所に市職員として勤務するタケルとサハラ。レイコが戻った山にはダム建設が決まり石ごとダムの水の中に沈んでいくのを見守るが、生まれ変わったレイコがどこかにいるのではという期待を持ち続けるのだった。

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