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勘違いしていたカチカチ山

 昔話のカチカチ山で、タヌキが背負った薪に、ウサギが火をつける場面がありました。火打石の『カチカチ』という音を聞いて不思議がるタヌキに、ウサギは『ここはカチカチ山だよ』と言ってタヌキを懲らしめるというものでした。そして絵本の挿絵には、両手に石(?)を持ったウサギが描かれ、その石から火花が散っていたと記憶しています。
 それ以来、火打石を2つ互いに打ち付けると火花が出る、または火花が出る石を火打石と言う、と信じていましたが、先日それが間違いだという事を知りました。石どうしではなく、火打石と火打金を打ち付ける事、火打金は鉄や鋼などの金属で、石に打ち付けることにより金属の方が欠けて火花が出る事、火打石には鉄よりも硬い石を使う事等々、沢山の面白い発見がありました。また、それらは自作できる事を知り、挑戦してみました。

まず火打金ですが、二種類作ってみました。木片にノコギリで溝を切り、カッター刃を差し込んで接着、カッター刃の背の方が外に出るようにしました。もう一つは折れた金切り鋸刃の背を利用して、同様に木片に接着しました。

下にあるのが金切り鋸刃、上がカッター刃

次に火打石。調べてみると、チャートと呼ばれる放散虫が堆積した石や、石英などが用いられるようです。が、今まで石なんかみんな同じ、と思って生きてきたので、どの石がどれだかさっぱり分かりません。そこで、先日海に行った際に何となくガラスっぽい、透明感のあるものを拾ってきました。よく見ると、ガラス質っぽい石ってあるんですね、驚き。とにかく、鉄より硬ければ良いそうです。

石はハンマーで叩き割って、角を作ります

ここで、火花が出るか確認。様々な動画を参考に、火打金と火打石を垂直に打ち付けます。まさに『カチカチ、カチカチ、カチカチ山』。なかなか火花は、飛び出なかったのですが、突然、パッパッと出ました。いや〜、感動ですね。二種類の火打金どちらも試しましたが、打ち付ける角度の問題で、どっちが火花が飛びやすいは、無かったです。火打石の方は、火花が出やすいもの出にくいものがあり、また出やすいものでも角が無くなってくると、なかなか火花が出にくくなったりと、難しいです。
 一番ショックだったのが、海で拾ってきた石よりも、庭先に落ちていた石の方が、火花が出たことです。う~ん、石の世界は奥深い。


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