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アサルトリリィ(本扉)レシピ・解説

どうも、MilkTeaです。

前回記事でお伝えしていた通り、今回は本扉アサルトリリィを紹介します。

アサルトリリィ発売後すぐにベースとなる形を組み、大規模CSや地区大会に備え、調整仲間内でのみ共有し温めておいたデッキです。

実際に、地区大会での使用デッキは扉電源かぐや、本扉アサルトリリィで前日まで悩んでいました。

それくらい自信のあったデッキですので、アサルトリリィ追加前に是非試してみてください。

・デッキレシピ

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デッキレシピ(ブシナビ)
デッキコード:GDES

まずはデッキレシピから。

後述する"このデッキのゴール"を安定して目指す構築がこれでした。

発売後、本扉が一番強いと感じてベースを作成し、調整していた仲間とともに様々なカードについて議論し微調整した結果、この構築になりました。

しかし、共有した仲間内以外では誰も使用者がいない中での調整で、強さに自信はありましたが中々試せる機会(大会)がなく、誰も本CXを見向きもしない現状に不安に感じる時期も少しありました。

そんな中、このデッキを使用したふれめ君(@flamme_100)が、初陣となる関東のトリオCSで初見殺しもあって7-0と結果を出し、地区大会でも見事優勝を果たし全国大会への出場も決めるなど、結果としても現れたことでより一層自信のあるデッキとなりました。

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ただ、デッキレシピを見ただけでは強さが伝わりづらいといった方も多いと思うので、具体的な強みや回し方、このような構築に至った経緯を解説していきます。


・デッキの強み

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このデッキの強みはただ1つ、圧倒的なリーサルレンジ(※)の長さにあります。
※リーサルレンジ:相手を倒すことのできる射程圏

「凛々しく咲く 梨璃」のCXシナジーを2面決め、「戦場に舞う 夢結」で連パンを行うことで、4パンしつつボトム3枚落下(みちるバーン)を6回行えます。

3-0からはもちろん、相手がレベル2の中盤、状況次第ではレベル2の前半から一気に倒し切ることができます。

私自身がこのデッキを回している時、"いつでも詰めに行ける範囲だな"と感じフィニッシュに向かう目安にしてるのが、相手が2-3~2-5のタイミングです

調整の中で、2-0から一気に倒し切ってしまうゲームを何度も経験しており、このリーサルレンジの長さは偶然ではないなと確信させました。

他のデッキが"レベル3まで上げることが出来れば一気に7点入れて詰め切れる"と3-0を目標としている中、このデッキだけは"レベル2の中盤(2-3~2-5)まで行けば詰め切れる"と他デッキよりもゴール地点を手前に設定できるため、このデッキだけ別のカードゲームをしているような感覚です。

詰めテキストの都合上、若干の上ブレ下ブレは発生してしまいますが、相手からすると防ぐ手段を取りづらく理不尽な倒し方が出来るので強力です。


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少し余談(老害トーク)ですが、このアサルトリリィを使っていると、過去に"相手を轢き殺す"ことから"マリカー"なんて言われ方もしていた最凶カード「乙女心 万里花」を思い出していました。

ニセコイ全盛期の当時、2面連パンが決まる状況であればレベル2の序盤〜中盤からでも一気に倒すことのできる強力なフィニッシャーでした。

詰め性能の安定性に大きな差がありますので比較対象にするには微妙ですが、"こんなカードを思い出させるくらいの詰め性能"と言われれば、当時を知っている人であれば何となくイメージを掴めるのではないでしょうか。

・なぜ本なのか?

発売当初からアサルトリリィの流れてくるレシピに目を通していましたが、門か宝がほとんどでした。

少し試してはみましたが、門/宝CXシナジーに魅力や安定性を感じられず、本のまま構築検討を進めました。

まずは、それぞれのCXシナジーのメリット・デメリットを整理します。

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■ 本 「百合ヶ丘のリリィ 結梨」

【メリット】
サーチのため的確に欲しいカードを手に入れられる。(安定感が高い)
 
後列でも島風テキスト付与の効果は使用できる。

この後列でも使用できるメリットが非常に優秀で、相手のレベル0アタッカーに対しCXシナジーを決めたい場面でも、後列にこのカードを温存しつつCXシナジーを使用でき、次ターンのアタッカー確保やCXシナジーの連打などに繋げられます。

【デメリット】
リバース要求が必要なため、移動テキストや朧互換に非常に弱い。

高いパワーを並べられると、リバースが取れず厳しい場合がある。

移動や朧互換についてはケアが難しいですが、高いパワーに関してはパンプカードを入れるなどで対策が可能。


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■ 門 「凛々しく咲く 夢結」

【メリット】
門トリガーなのでCXの調達がしやすい。
※デメリットになる可能性もあります。

リバースなどの要求が無いため、相手を選ばず確実にアドバンテージを得られる。

【デメリット】
何を手札に加えられるか不確定。(安定感がない)

アサルトリリィはレベル0のアタッカー枠は非常に優秀な反面、システムカードは全体的にイマイチな性能です。

そのため、手札に加えられる最低保証のレベル0に魅力的なカードが少なく、続けてレベル0を加えなければいけない状況になると後続アタッカーも確保しづらく安定性に欠けます。

カード処理に時間がかかる。

これはカード自体の弱みではありませんが、このカードを2〜3面決めると効果処理に時間がかかります。

① 手札からカードを切る
② 山札を1枚落としその落ちたカードを見て控えから何を回収するか考える。
③ ②をもう一度
④ トリガーチェック

と、それぞれの処理に手間がかかり、これらの処理ごとに"考えます"といった具合で悩まれると、大会のような制限時間があるゲームでは意識して早く処理をしないと時間切れのリスクも発生します。

これは対戦相手が門シナジーを使用している場合でもリスクになるので、積極的に声掛けをして時間切れを防ぐよう意識しましょう。

時間切れの両者敗北が一番しょうもないので。

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■ 宝 「凛々しく咲く 雨嘉」

【メリット】
宝トリガーなので調達しやすい。
※デメリットになる可能性もあります。

相手の後列を除去出来る。
※相手のデッキ・プレイスキル次第で、このメリットはほぼ無くなります。

せめて返しのパワーが高いとかだと、後列を除去しつつボードを形成し、相手に応援キャラがないと倒せないように強要させ、その後列キャラをまた除去するといった動きも考えられますが、残念ながらパワー4000では応援キャラ無しでも簡単に倒されてしまいます。

【デメリット】
アドバンテージを得られるかが不確定。
また、アドバンテージを得られたとしても何が手札に来るか不確定。

使用している方には申し訳ないですが、机上論の時点でとんでもないデメリットだと思っています。

アドバンテージも確約出来ていない、手札に何が来るかも分からないでは、使用する前のターン、使用した次のターンのゲームプランを自分で組み立てられず、常に綱渡りのような動きになり安定性に欠けます。


このように、全体的に使用者の多い"門"と"宝"の安定性が非常に悪く、消去法で"本"になりました。

ヴァイスシュヴァルツの構築を行う上で最も重要なのは、安定性と再現性の高さだと考えています。


・構築の変化(調整過程)

このデッキは様々な微調整を行い最終構築になりました。その調整過程を解説します。

皆さんのデッキ構築を行う際の参考になれば幸いです。

●第1弾

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一番最初に組んだ構築です。

前述した強力なフィニッシュムーブを決めることに重点を置いています。

「凛々しく咲く 梨璃」のCXシナジーを2面決め、「戦場に舞う 夢結」で連パンを行うことで、4パンしつつボトム3枚落下(みちるバーン)を6回行えます。

この初期構築で、やりたい事がイメージ通りできるかどうか、できた場合にそれが強いのかどうか、この2点を確認しました。

結果、事故をケアするカードが入っていないため安定感こそ悪いものの、高い確率で強力なフィニッシュの動きへつなげることに成功し、フィニッシュ力についても、数戦やった段階でレベル2の中盤から何度も倒し切ることができ非常に強力だったため、デッキとして練る価値があるなと判断しました。

この第1弾構築で、

やりたい事ができるか:○
理想通りの動きは可能。

やりたい事が決まった場合:◎
非常に強力で他デッキとの差別化を図ることが可能。

安定感:△
手札・山札の事故ケアのカードが少なすぎるため、細部の変更が必要。

また、レベル1の時点で3色要求であることもストレスであり、最低でも中盤までは2色でゲームが進められるよう改善が必要でした。

●第2弾

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結論から言うと、微妙でした。

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CX連動と合わせて使うパンプ枠を、「戦場に舞う 梨璃」から、色発生を必要とせず不足していた青色を補える「騒々しい日 ミリアム」へと変更。

「戦場に舞う 梨璃」の使いやすさを考えると見劣りしますが、オマケテキストの1ディス1ドローも使用感が良く、パンプ枠として悪くないカードでした。

山札の事故ケア枠として、雑に立ち集中を試してみましたが、山札ケアのために無駄にストックを使用する余裕は無く、こちらは微妙な結果でした。

●第3弾

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詳しくは回し方の解説で説明しますが、このデッキの最終ゴールには8ストックが必要です。

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その8ストックから余ったストックは、早出しヒール「凛々しく咲く 梅」と2000応援のセットに回し、中盤もある程度戦えるようにするといったプランを最初は考えていました。

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しかし、課題となった序盤の安定性(手札の質の上げにくさ)や噛んだCXの掃きにくさを改善するため、2コスト控え回収を持つ「あなたを待つ間 楓」を採用し、それに合わせ対応した早出し「元気いっぱい!梨璃」のセットを新たに採用して試しました。

このセットが非常に使い勝手がよく、2コスト回収で課題だった手札の質の上げにくさがやや改善され、噛んだCXが掃けない問題も解決できました。

また、早出しテキストもこちらがレベル2で停滞したときのソウル不足解消、1~5枚までの山札削り、ルックテキストで欲しいカード(特にCX)を探しに行けるなど、まさに"痒いところに手が届く"といった具合の、地味ながら大きな活躍をしてくれるカードでした。

●最終構築

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ここから更に微調整を加えたのが、最終構築になります。

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レベル0のアタッカーが過剰だったため、一刀両断互換「孤高のリリィ 夢結」を全て抜き、山札・手札どちらのケアにも役立つ控え暁「戦場に舞う 梅」を採用。

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常駐できていた「戦場に舞う 梨璃」から登場時パンプの「騒々しい日 ミリアム」に変わったことで、必要な場面で手札に持っておかなければならずパンプ枠としての役割がやや不安定でした。

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そこで、8電源などの高パワー相手にも中盤以降 本CXシナジーを決めやすくするよう、自ターン中は最大10000までパワーが上がりアンコールも持っている「食いしん坊な鶴沙」を採用し、相手の強固な盤面に対しても安定してリバースが取れるよう改善しました。

※CXや全体500応援、「百合ヶ丘のリリィ 結梨」の島風改テキストと合わせると、パワーは13000~15500まで出ます。


調整過程については以上です。

IN-OUTの度に細かい説明をするのが難しかったのでここでまとめますが、このデッキの調整で最も苦労したのは色配分です。

このデッキは3色デッキです。
レベル1から青緑の2色、最後は赤も含めて全ての色を必ず発生させる必要があります。

そのため、

パンプ枠が欲しい、でも配分的に青じゃないとダメ。

事故ケアの枠が欲しい、でも青じゃないとダメ。

のように、課題が見つかり不要なカードを見つけ抜いた場合、それと同じ色の中で解決札を見つけ検討する必要がありました。

それでも色発生が少しシビアな構築とはなりましたが、プレイでやりくりできる範囲内でキレイにまとめられたのは良かったです。 

・デッキの回し方

大前提として、このデッキで一番大切なゴールラインについて説明します。

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「凛々しく咲く 梨璃」2枚
「戦場に舞う 夢結」1枚
扉CX「再開はよろこび」1枚
連パン時のコスト用に手札1枚
ストック8枚

これらを確実に揃えられるよう、手札・ストック管理を行ってください。

最後のフィニッシュに関しては様々な応用パターンはありますが、まず最初はこのデッキの強み(リーサルレンジ)を理解する意味でも、毎ゲームこれらを決められるよう立ち回ることが重要です。

ゴールラインを理解することがこのデッキを回す上で最も重要であり、それ以外は特別変わった動きはありません。


■マリガン

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レベル0アタッカー
レベル1のCX連動
本CX

これらを優先的に探すようマリガンしています。


■レベル0

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システム面では微妙なレベル0ですが、アタッカーは非常に優秀で、先攻後攻どちらでも積極的に攻めることが出来るタイトルです。

「凛々しく咲く 神琳」で得られるアドバンテージを武器に、手札がある程度整っているのなら積極的にアタック数を稼ぎましょう。

■レベル1

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「百合ヶ丘のリリィ 結梨」と「強い正義感 神琳」を合わせて使用することで、パンプしてリバースを取り、サーチをしながらストックブーストまで出来るという、非常に強力な動きが可能です。

これらを活用し、手札を揃えつつストックも溜めて前述したゴールに向けてゲームを進めます。

■レベル2

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レベル3の準備を行うレベル帯です。
好きな言葉ではないですが、"流し"と言われるタイミングです。

早出しヒールで少しプレッシャーをかけることがあるくらいで、基本的にはレベル1の延長くらいな感覚で特別やることはありません。

相手のボードを倒す等は強く意識せず、ストックを溜める、手札の質を整えるといった行動を続け、ゴールに向けて準備してください。

例外として、相手とのダメージレースがかなり有利で、こちらが耐えさえすれば勝てるような状況であれば、早出しヒールを活用した耐久プランに切り替えるのもアリです。 

■レベル3

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前述した、

「凛々しく咲く 梨璃」2枚
「戦場に舞う 夢結」1枚
扉CX「再開はよろこび」1枚
連パン時のコスト用に手札1枚
ストック8枚

がしっかり準備できているなら、あとは相手のダメージを見て射程圏内だと判断したら一気に詰め切りましょう。

相手が並みの山札〜強い山札レベルであれば2-3~2-5が目安です。

相手の現状ダメージから、落下テキストだけで18枚山札を削り、更にダメージで山札が削れるので、リフレッシュダメージを何回見込めるのかも考慮してください。

仮に相手がリフレッシュ前のタイミングで、リフレッシュダメージを2回見込めるとすれば、今は2-5であっても実質3-0です。

また、相手が弱い山札であれば、「凛々しく咲く 梨璃」を1面減らす又は使用せずに、連パン「戦場に舞う 夢結」を2枚に増やして5パンすることで、連パンだけで詰めることも可能です。

フィニッシュの射程に関しては、上ブレ下ブレがどうしても発生してしまいます。

騙されたと思って、一気に詰め切るロングシュートを何度かトライしてみてください。


・最後に

無料範囲の本扉アサルトリリィの解説は以上です。
 
皆さんの参考・モチベーションの向上になれば幸いです。

なかなか大会が出来ない状況ではありますが、アサルトリリィは既に追加が確定しているタイトルなので、追加までの間、楽しんで頂けたらなと思います。

前回の制限改定からこれまでに発売したタイトルで、かぐや、イリヤ、アサルトリリィの3タイトルが、リストを見て"これは強い!"と構築のインスピレーションが湧いたタイトルで、それぞれ自信のあるデッキを組むことができました。

しかし、その他のタイトルはインスピレーションが湧かず、調整程度で終わってしまいました。

また紹介できるようなデッキを組むことが出来れば記事にしようと思いますので、気長に待っていてください。

それでは、また!

以降、有料範囲となります。

無料範囲でほとんど書いたので、内容メッチャ薄いです…。

いつも書いてる気がしますが、投げ銭感覚でご検討ください。


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