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往年の名レース~ホープフルS編~


この記事を書くについて選ぶレースは一つしかありません。

それは2000年ラジオたんぱ杯3歳ステークスです。

2000年当時、前年にエルコンドルパサーが凱旋門賞挑戦で2着。
グラスワンダーが春秋グランプリ制覇。
スペシャルウィークが天皇賞春秋連覇とジャパンカップ制覇。
この95年生まれの三強が目覚ましい活躍を見せ最高に盛り上がっていました。
99年いっぱいでエルコンドルパサーとスペシャルウィークは引退種牡馬入りし、国内に敵が居なくなったグラスワンダーは海外に挑戦することになったのですが、国内初戦の日経賞で6着とまさかの結果となり海外遠征は白紙に。
宝塚記念を目標に調整していたのですが全く調子は戻らずそのまま引退して種牡馬入り。
国内ではテイエムオペラオーが天皇賞春、宝塚記念、天皇賞秋、JCとGI4連勝と完全なる1強状態で、GI5連勝をするべく迎えた有馬記念の前日に行われたのが「ラジオたんぱ杯3歳ステークス」
でした。

クラシックに直結する出世レースとして注目されているんですが、特にこの年はのちのスターホースを予感させる馬たちが集まり例年にも増して注目度は高かったです。

一番人気は新馬~エリカ賞と連勝してきた外国産馬クロフネです。
エリカ賞の前日の新馬戦でデビューしたアグネスタキオンが2番人気。
そして3番人気に札幌2歳Sの勝ち馬ジャングルポケットでした。
札幌2歳Sで負かしたのがタガノテイオーとテイエムオーシャンで、この2頭はそれぞれ朝日杯と阪神ジュベナイルで一番人気に支持されている馬でした。タガノはレース中に骨折してしまい2着でしたがテイエムはしっかり優勝しています。
しかし、そのジャングルポケットが3番人気になるところからクロフネ、アグネスタキオンのパフォーマンスがどれ程だったかうかがえると思います。

レースでは、先行馬を行かせて4~5番手あたりを内にジャングルポケット外にクロフネと並走するような形で、その後ろにアグネスタキオンが追走。
3コーナーからクロフネが早めに動き出し続いてアグネスタキオンも仕掛けます。ジャングルポケットもコーナーで外に出していくように動き出し直線を向かえます。
馬場の三分どころを3頭で追い比べとなり最後はアグネスタキオンが抜け出しジャングルポケットが2着。早目に動いたクロフネは3着となりました。
4着以下は五馬身離された圧倒的に三強の強さが目立ったレースで今でも語り継がれています。

https://youtu.be/wyDOsj_U1aY


翌年アグネスタキオンが皐月賞を勝ち(故障で引退)NHKマイルをクロフネ、ダービーはジャングルポケットが勝ち、秋にはJCジャングルポケット、JCダートをクロフネと三強で総ナメにしています。
クロフネも故障で3歳で引退してしまい、再戦は二度と見られなくなってしまったのは残念で仕方ありません。

産駒成績

クロフネ

ソダシ(桜花賞)
ホエールキャプチャ(ヴィクトリアマイル)
アエロリット(NHKマイルC)
カレンチャン(スプリンターズS)
スリープレスナイト(スプリンターズS)

アグネスタキオン

ダイワスカーレット(有馬記念)
ディープスカイ(ダービー)
キャプテントゥーレ(皐月賞)

ジャングルポケット

トーセンジョーダン(天皇賞)
オウケンブルースリ(菊花賞)
ジャガーメイル(天皇賞)

etc.

この3頭は産駒成績もとにかく優秀でした。残念なことに直系の種牡馬たちは途絶えつつありますが、優秀な牝馬も多数世に送り出していますので子孫から彼ら3頭を凌ぐ競走馬が出てくることに期待したいです。

今年のホープフルSは将来が期待できそうな18頭が集まりクラシックを占う上で注目のレースとなりました。

12月28日、今年最後のGIを楽しみましょう。

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