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往年の名レース~エリ女編~

今週は古馬牝馬のGIエリザベス女王杯が行われます。
以前は同じ時期に3歳限定戦として桜花賞オークスに続く三冠めのレースとして施行されており、初代牝馬三冠馬メジロラモーヌはここで三冠を達成しました。
1996年に中央競馬番組の大改革が為され、高松宮杯(現高松宮記念)がGIに昇格し距離も2000mから1200mに短縮、そして新たにNHKマイルCと秋華賞が新設されました。
この頃は、まだ日本の生産馬はまだまだ発展途上で外国産馬に軽く負けてしまう場面も多く見られており、NHKマイルCはマル外ダービーという感じでこの年も確か18頭中14頭が外国産馬だったと記憶しています。
秋華賞は新たに3歳牝馬限定の三冠目の位置づけとなり、それに伴ってエリザベス女王杯が古馬に解放されました。
まだ、牝馬が牡馬には圧倒的に敵わない時代であったので古馬の牝馬で中長距離を得意とする馬が集まり非常にワクワクしたのを覚えています。

昨年のオークス馬ダンスパートナーが1番人気でしょうか。

1995年オークス

鋭い末脚を武器にチューリップ賞、桜花賞と連続2着でなかなか勝てないレースが続き1勝馬の身で臨んだ府中の2400mで、樫の戴冠を手に入れました。
その後は海外遠征、牡馬相手の菊花賞と果敢に挑戦するも勝てず、古馬になってからもなかなか勝てないレースが続き迎えた京阪杯では武豊騎手が東京の京王杯にハートレイクで騎乗予定のため(次走安田記念も)、四位騎手が初めて手綱を取りました。
ここで約1年ぶりの勝利を飾り、その後は四位騎手で安田記念と宝塚記念と出走しました。
夏は休養を挟み京都大賞典(4着)を叩いてエリザベス女王杯へと出走してきました。

古馬では他に人気が予想されていたのがサクラキャンドル、ブライトサンディー、フェアダンスでした。
この年くらいからサクラの馬に小島太騎手ではなく、横山典弘騎手が乗るようになっていました。
サクラローレルやサクラスピードオーなんかもそうでした、確か翌年に小島太騎手は引退なさったはずです。

95年エリザベス女王杯


そのサクラキャンドルは府中牝馬Sを完勝して、私も相当期待していたのを覚えてます。しかし、中間故障を発生してしまい回避そのまま引退となったのは残念でした。
その府中牝馬Sで2着だったのがフェアダンス、函館記念でロイヤルタッチと好勝負していたのがブライトサンディーです。
3歳(当時は4歳表記)では秋華賞で2、3着のエリモシックとロゼカラーも参戦して人気を集めています。
そして、忘れてはいけないのはヒシアマゾンとホクトベガの存在です。

昨年一昨年なんかは、向かうところだったヒシアマゾンも年齢的な衰えには勝てず少し陰りが見えていた頃で前走の安田記念では入れ込み出遅れるなど気の悪い所が出てきてしまっていました。

95年京都大賞典


ホクトベガは、ご存知の通りダートに転戦して連戦連勝。久しぶりの芝コースへの参戦だったと記憶しています。

知名度ではこの2頭が圧倒的でしょう。そして、2年前3年前のエリザベス女王杯勝ち馬なんです。
そういった意味でもサクラキャンドルと三世代の対決が見れなかったのは残念でした。

そして、もう1つ注目だったのが今でこそトップジョッキーの1人である福永祐一騎手のGI初騎乗でありました。馬はローズS2着のシーズグレイスでした。

レースはスタートから波乱でした。ヒシアマゾンが全く落ち着けず外枠発送となってしまいゲートが開きました。
しかし、意外や意外ヒシアマゾンいつになく好スタートを切ったのです。
福永祐一シーズグレイスが果敢に逃げて団子のスローペースでレースは進みました。好スタートのヒシアマゾンも先行し、追い込み脚質のダンスパートナー、エリモシックも前目につける展開で道中ザワついてましたね。
3、4コーナー早めのスパートで一気に横に広がって手に汗握る直線の攻防へ。
まず、ヒシアマゾンが先頭に立つ勢いだったのが当時、東京競馬場で私は観戦していたんですが場外でもすごい歓声でした。
それに逃げて、まだ脚が残っている手応えの福永祐一騎手のシーズグレイス。やはり元祖天才福永洋一の息子、一年目から魅せてくれます。
結果は内から詰まりながらも、強烈な末脚で貫禄のダンスパートナー1着、そしてヒシアマゾンが2位入線でした。

しかし……

ヒシアマゾンは進路妨害で降着。

1着ダンスパートナー
2着フェアダンス
3着シーズグレイス
4着ホクトベガ
5着スプリングバンブー
6着シャイニンレーサー
7着ヒシアマゾン
8着エリモシック

四位騎手にとっては、皐月賞でGI初制覇を遂げた年に嬉しい2勝目となりました。
ヒシアマゾンは7着になってしまったんですね。
地味に4着になったホクトベガは本当に驚きました。何気にこの2頭って同じ中野厩舎なんですよね、凄い厩舎です。

一週前に、菊花賞を勝ったダンスインザダークの全姉ダンスパートナーが勝ってみごと二週連続GI姉弟制覇で幕を閉じました。
 兄エアダブリン(ダービー2着菊花賞3着)がダンスパートナーの1つ上で、3年連続GIを賑わす産駒を産んだ母ダンシングキイはこの後しばらく注目を集めることとなりとても親孝行な子供達ですね。

余談にはなりますが8着だったエリモシックが翌年のエリザベス女王杯を勝っています。
しつこいかも知れませんが(笑)サクラキャンドル出走していたら、5年間の同レース勝ち馬が同じレースに出走していたと言う過去にも今にもない(多分笑)、唯一無二のレースになっていたんだななんて妄想しています。

さあ、今週はエリザベス女王杯が阪神競馬場で行われます。

2020年桜花賞

5戦5勝で達成した省エネ三冠馬。オークスとかJCは誰もが認める強さだった。
アーモンドアイとコントレイルと互角に戦ったちからが発揮出来れば負けるはずないと思います。
スーパースター不在の現日本中央競馬会、デアリングタクトは応援したくなります。

デアリングタクトが先頭でゴールを駆け抜けるシーンを、もう一度見たいって日本人なら思うはず。

やっぱりGIは好きな馬を好きなだけ応援するのが、本意だと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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