【コミュ術番外編】うまくいかないときの開き直り方

ここまでコミュニケーション術を紹介してきました。
それでもうまくいかない時は多々あります。

人と人とのやりとりですから、想定外のことばかり起きますし、誤解が生まれたり、意図した内容ではないことが伝わってしまったりということは無くなりません。

こんな時はどうしたらいいのか。表題の通り、開き直ることが大事です。
開き直り方についていくつかご紹介します。


ケース1 相手の言っていることがわからない場合

傾聴のスタンスを崩さず、適切に言い換えながら話を聞いていても相手の言っていることがわからない場合もあります。

もちろん、自身の傾聴のスタンスや言い換えに何らかのバイアスがかかってしまっていたり、こちらが何らかの答えありきで話を進めようとしていれば相手の言っていることとかみ合わないということはあります。

相手の発言の背景が見えているはずなのに見ようとしていない場合、説得を試みて、相手の考えを変えようとしている場合は、今まで紹介してきたコミュ術は絵にかいた餅になります。

ただ、本当に相手の言っていることがわからない場合もあります。
この場合は、「相手も相手自身で答えが出ていない」のだと思います。

あなたに話をしながら整理をしたいと思っていたり、そもそも相手自身が整理をすることをあきらめていたり、いくら傾聴し言い換えをしていても矛盾があるということは往々にしてあります。

だとすれば、相手のことを自分のフィルターで理解をしようとせず、相手が混乱しているということをそのまま受け止めさえすればいいのです。

いわゆる理解ではなく、相手の言っていることから相手が何かに気づくのを待ちさえすればいいと開き直れればかなり楽になります。

相手の言っていることがわからない場合には相手も相手自身で何が言いたいのかわからずに話している

そんな風に開き直りましょう。

ケース2 自分の価値観にどうしても合わない場合

相手によっては自分の価値観や常識にどうしても合わないことがあります。
合わないと考えるのは主に以下の項目です。

1.考え方の内容
2.   意見の伝え方
3.   相手のスタンス

1.考え方の内容


考え方の内容が合わない場合には、開き直らずに向き合うことをお勧めします。

一人ひとり考え方は異なります。

それは一人ひとりの人生が違うため当然なのです。私の常識はみんなの非常識かもしれませんし、今の常識は時代が変われば非常識になります。

違う考え方に触れる経験は貴重であり、取捨選択の余地があります。

あの人がこんな風に考えるのはどうしてだろう

対話を適切に重ねることでその背景が見えてきます。もしかしたら背景は同じでアプローチが違うだけかもしれません。

考え方の内容が自分と異なる場合は、食わず嫌いをせず向き合うと意外な発見があるかもしれません。

2. 意見の伝え方


考え方はともかく、意見の伝え方が合わない場合、たとえば高圧的な態度で
強い言葉を使って、大声で、皆の前で個人攻撃のようになど、対話以前の部分で生理的にもまた自身が傷つけられる可能性がある場合には、対話を始める必要はありません。

環境を変えるために第三者に話をする、あるいは逃げられるなら逃げてしまうことも一つの手段です。

意見の伝え方には、その人の人となりがすべて出ます。

相手に配慮できる人かどうかが意見そのものの精度よりも重要です。

正論というのは正しい考えという意味ではありません。
正しいだけで人の心を動かさない考えのことを正論と言います。

意見の伝え方が生理的に無理な場合には、相手にその伝え方を改善してもらうか、改善が不可能であれば第三者に入ってもらうべきです。

3.相手のスタンス

相手のスタンスとは相手が人の意見を聞く姿勢があるかどうかです。

会話において苦痛なことの一つに、「でも」「だって」の多用があります。

何を言っても否定されるようなかかわり方をする相手との会話はストレスが
かかります。

このデモデモダッテの状態の場合にはあいづちを適当に打って合わせることが大事です。
どう思う?と聞かれた場合には、逆に「どうしたいと思ってる?」と聞いてあげればいいのです。

「それがわからないから質問してるのに」と言われたなら、2択・3択の形で考え方を提示し選ばせるようにすればこちらのストレスは少し減るかと思います。

絞りだしたアイディアを「でも」「だって」で簡単に否定されるからイライラするのです。

その場合には相手の話から2択・3択にして質問をすることをおすすめします。

その時にどんな結論になってもいいやという姿勢を貫くことが大事です。

その人の人生はその人のものです。
そしてデモデモダッテを繰り返す人はあなたのことを大事には思っていません。
あなたが心を砕いて解決してあげようなんて思わなくていいのです。

そんな風に開き直れると楽になります。

最後に

ここまでコミュ術を紹介してきました。

大事なことはコミュニケーションで相手のことばかり大事にする、自分のことばかり大事にするということを絶対にしないことです。

自分を大事にする
相手を大事にする
この場(みんな)を大事にする
それを同時に行う

上記はグループワークの鉄則として言われていることです。

この鉄則から外れている場合には見直しが必要ですし、この鉄則が守れないと思えば一人で抱えずに誰かに適切に助けを求めるべきなのだと思います。
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?