インタビュー記事まとめ(暫定)

(最終更新2023/2/27)
過去の<ピスメ関連>での黒乃先生ご本人のインタビュー記事の掲載情報をまとめてみたページです。作成者の好みによりおもに沖田、土方に言及した記事の内容を中心に一部抜粋しておりますが、もし問題等ございましたらご指摘ください。
閲覧環境によってはスマホよりPCの方が見やすいかもしれません。発刊日の古い順から並んでいるはずです。何かしらのお役に立てられれば幸いです。

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ぱふ 2000年8月号(雑草社)

『特集 新撰組異聞PEACE MAKER』

「黒乃奈々絵いんたびう」異聞の連載開始1周年のタイミングで6ページの特集記事+インタビュー。内容はデビューまでの経緯や作品とキャラクターについてなど読み応えがあると思います。

◆ インタビュー抜粋

(掲載誌p34)

――先生はどういう資料で新撰組の勉強をされたんですか?

黒乃 書店にある歴史書ですが、まず最初に小説を読みました。

――なんですか?

黒乃 司馬遼太郎。

――「燃えよ剣」。

黒乃 です。(笑)

――じゃあ、鉄之助が土方に「沖田に似ているから」という理由で新撰組入隊の許可をもらえたエピソードは、やはりそこからなんですか?

黒乃 まさにそうです(笑)。「燃えよ剣」だけのエピソードだと思うんで、バレバレです。小説は他にはあまり読んでいないので、キャラクターの性格にもそれが出ているというか(笑)。


(掲載誌p35)

――鉄之助自身、すごく矛盾を抱え葛藤してますよね。強くなるために人を殺すということはしたくない。でも、強くなって親の敵を殺したい。

黒乃 実際にはみんなあることだと思うんです。そうやって矛盾を繰り返していって自己を確立させてやりたいです。でも「PM」で心理的に弱いのは沖田と土方かなと。


(掲載誌p36-37)

――先生に届けられるお手紙のなかで、いちばん多いものはどんなものですか?

黒乃 やっぱり「新撰組が好きで」っていうのと…あと「沖田がカワイイ」とかですね。沖田は、私としてはそんなキレイに描いてるつもりはなかったんですが、ウケがよくてありがたいです。やっぱり髪を下ろしたのがよかったのかな(笑)。

――いつも中性的な分、沖田として名乗りをあげたときのカッコよさが引き立ちました。凜々しかったですね。

黒乃 なんか、顔つきまで変わってましたしね。あらららら(笑)。沖田はキャラクターデザインの段階で担当さんとかなりもめました。顔をもっとカッコよくするかカワイくするかとかもありましたけど、髪をアップにするか、下ろしたものにするかが大きかった。私はアップ派で担当さんは下ろし髪派で、友達に両方の絵を描いて「どっちがいい?」って聞いてまわったりしたんです。でもよく考えて、普段下ろしてると、上げたときカッコイイっていうギャップも出ると思ってそうしたんですが、担当さんに感謝してます。


(掲載誌p38)

――でも先生の描きたいものは、その悲劇性のなかに出てくるものなんですよね。

黒乃 そうですね。本当は弱くて情けなくってっていう内面だから。沖田も土方も女々しくて弱くて情けない。だからもしかしたら、いちばんしっかりしてるのは鉄之助かもしれない。


余談:『EDGE 黒乃奈々絵単行本未収録短編集&「PEACE MAKER 鐵」初期設定資料集』(2004年月刊コミックブレイド12月号臨時増刊特別付録)に沖田の髪型のアンケート結果が載ってます(アップ派の方が多い!)。初期キャラクター相関図なんかも面白いです。



ぱふ 2001年5月号(雑草社)

『まんが家への道 インタビュー 黒乃奈々絵』

「先生の体験」という記事で漫画家を目指すことに関するQ&Aなど1ページ。自作品への言及はなし。


月刊コミックブレイド創刊0号 2002年1月?(マッグガーデン)

書店の無料配布用パンフレット 連載誌移籍の時期
20ページのうちピスメは2ページ、うちインタビュー1ページ
「『鐵』にいたっては、今後の展開は個人的にはR15希望なんです。」とのこと

◆ インタビュー抜粋
--意気込みをどうぞ
黒乃 (前略)正直言って果てはあまりに遠く想像の域を越えてますが、描ききる事こそを目標として頑張っていきたいと思います。(後略)


ALL ABOUT COMIC BLADE 2002年「月刊コミックブレイド4月号」応募者全員サービス(マッグガーデン)

177ページの分厚い冊子 ピスメ関連としては
「COLOR GALLERY」・・・既出カラーイラスト4ページ
「ORIGINAL SHORT STORIES」・・・『予告篇』8ページ
「Materials & Interview」・・・斎藤、坂本、腦の設定画2ページ分。インタビューは誌面1/3ほど、内容は制作上の苦労、鈴、鉄之助についてなど


ぱふ 2002年7月号(雑草社)

『コミックブレイド特集』 
「鐵」連載開始のタイミングでの特集。「筆記インタビュー」で作品の今後の方向性などについての回答。文章量は誌面1/2ほど


◆ インタビュー抜粋

――「鐵」で読者に注目してほしいキャラを教えて下さい。

黒乃 歳サン。完璧な面の皮がどんどん剥がれていきますので。それと辰兄。ただ優しいだけのお兄さんが変わっていきます。ちょっと怖いかもしれません。


ぱふ 2003年3月号(雑草社)

『巻頭特集 時代モノに萌え~♡』
「鐵」連載開始から1年のタイミングでの特集記事+インタビューで4ページ。内容は今後の展開(油小路)、土方と伊東の関係性、鈴の立ち位置と読者からの反応についてなど。「NARUTO」を語る黒乃先生が活き活きされているのが印象的。


TVアニメーション PEACE MAKER鐵 STARTER BOOK 2003年10月(マッグガーデン)

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『黒乃奈々絵 筆記答弁』アニメ版のムック本内のインタビュー2ページ
内容はアニメ化にあたってのコメント、キャラクターについてなど

◆ インタビュー抜粋
(掲載誌p54)
--アニメ化にあたって、先生のほうから制作サイドにお願いしたことはありますか?
黒乃 漫画とアニメの間やテンポは全く違うものだと思うので、原作そっくりそのままにはしないで欲しい、とお願いしました。あとは『入浴シーンとか、あからさまなサービスカット』はごかんべんを、と…(笑)。監督さんも同じ考えだったので、すごく嬉しいです。今の所、何も心配してません!

(掲載誌p55)
--これからまんがだけでなく、アニメでも活躍する各キャラにエールを送ってあげてください。
黒乃 (教師風に)
・沖田総司
先生、頭ではアナタの事男性と分かっていますが、たまについつい女性としてあつかってしまいます。ごめんなさいね。声も、男性っぽいですが女性の方です。ごめんなさいね。でも先生は、そんなアナタを素敵だと思っていますよ。

・土方歳三
近藤さんと同じく、とても30ちょいには見えないアナタが先生とってもお気に入りです。黒乃新撰組セクシー委員長として、これからも頑張って下さい。

余談:
アニメ版監督平田さんのインタビュー(掲載誌p58)沖田総司へのコメント「乙女でしょう。(略)いちばん最初に描きました。すぐにムービー作ってみんなに見せたら『こんな女の子出るんですか!』って(笑)」

アニメ版構成長谷川菜穂子さんのインタビュー(掲載誌p63)沖田総司へのコメント「沖田さんは仕草もそうですが、見た目にはまるっきり女性に見える(笑)。それが人斬りの眼になって表情が変わるところのギャップが魅力ですね」


ダヴィンチ特別編集4 土方歳三 副長「トシさん」かく描かれき 2003年10月(メディアファクトリー)

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「土方歳三」特集の書籍
『描きおろしイラストエッセイ 私の土方歳三』コーナーに1ページ

(掲載誌p97)描き下ろし洋装姿の土方イラストとともに土方へのラブコール、「歳サマ大好きっコクロノナナエ 本気でLOVE!!♡♡」とあります。
※描き下ろしイラストの一部は『PEACE MAKER鐵 東下覚書』の表紙に使用されています。


ぱふ 2003年12月号(雑草社)

アニメ化記念で表紙、巻頭特集がピスメ 史実年表やキャラ紹介、インタビューなど12ページに渡る特集。
黒乃先生がイメージする各キャラクターの漢字四字があります。鉄之助《猪突猛進》、土方《後悔人生》、沖田《存在意義》など
インタビューは各キャラに関する内容のみ2ページ分でキャラクターファンは読み応えがあると思います。

◆ インタビュー抜粋

(掲載誌p18)

・沖田総司 
黒乃 (前略)初め出したキャラデザではもっと小さくてかわいい感じで、女の子にしか見えないものだったんですけど、担当さんと一緒に話して、もっと大人っぽくしようと思いました。でも一番悩んだのは髪型です。髪を下ろすか上げるかなんですけど。(後略)

――読者の反応はどうでしたか?

黒乃 自分は普段女性っぽい顔とか仕草のキャラクターは好みじゃない方なので、かっこいいと言われると「うーん?えー?」とは思います。かえって引かれるんじゃないだろうかというくらいに女性っぽくしたのに、そうでもなかったのが意外でした。


PEACE MAKER 鐵 江戸覚書 2004年1月(マッグガーデン)

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アニメ化決定時期に刊行された、新撰組ゆかりの関東地方の史跡や史実を紹介する書籍 
『黒乃奈々絵特別寄稿』2ページ分で多摩川や日野の風景、土方歳三資料館を訪れた際の話などを自筆で書かれてあるのと描き下ろし四コマ+宗次郎イラストがあります。

PEACE MAKER 鐵 龍馬編 月刊コミックブレイド 2004年2月号臨時増刊(マッグガーデン)

アニメ化記念の約300ページまるまるピスメの増刊号 鐵1~9話と『予告篇』再収録
インタビューは3ページ分 内容はアニメ収録現場での話、NHKの取材の話、プライベートについて(オフィシャルなインタビューでは珍しい?)など


ぱふ 2004年4月号(雑草社)

雑誌「ぱふ」の読者投票にてPM鐵が2003年まんが長編賞3位、キャラクター賞男性部門に沖田(1位)、土方(4位)、山崎(9位)らが入賞した際のインタビュー。誌面1/3程度の文章量で内容はアニメの感想や今後の展開についてなど

◆ インタビュー抜粋

(掲載誌p12)

――ベストパートナー賞上位(※5位)に土方と沖田が入っていますが、先生は「PM鐵」のベストパートナーは誰と誰だと思いますか?

黒乃 やっぱり土方と沖田かな…?理由はよくわからないんですが、新撰組を知ったときからセットだったので…。(後略)



ぱふ 2004年6月号(雑草社)

『巻頭特集 新選組に燃えよ』
新選組特集は16ページ、うちピスメは2ページ。インタビューの文章量は誌面1/3程度、先生の回答よりインタビュアーの質問の方が長い…

◆ インタビュー抜粋

(掲載誌p11)

――(前略)先生が現在の沖田を描く上で気を付けていることがあれば教えて下さい。

黒乃 内面を出来るだけ見せない様に、見せない様に。でも決して割り切った表現にならない様に描きたいんですけどね…。(決して強い訳では無いので)


余談:この号に斎賀みつきさんのインタビューが2ページ掲載されています。「(PM沖田役について)人気作品の人気のある役ということで賛否両論あったと思いますが、黒乃先生が『まんがでも沖田のセリフは斎賀さんの声で聞こえてくるんですよ』と言ってくださって…それで自信を持てました」(一部抜粋)


アニメイト限定版 PEACE MAKER鐵 油小路篇 2010年7月(マッグガーデン)

https://amzn.asia/d/c0PMCys

連載再開特別企画『黒乃奈々絵特別インタビュー』誌面2ページ分
内容は「油小路篇」のストーリー、藤堂、永倉、原田、市村、斎藤、鈴などのキャラクター、今後についてなど

◆ インタビュー抜粋
(掲載誌p186)
黒乃 (前略)頂いた長い期間を経て、キャラクターの死という「絶望を描く作品」に対して自分の考えに変化が見られました。今回の平助の死は勿論、これから描いていくであろう新撰組の悲しい顛末に、読む方によってはそれなりのダメージを負うかもしれません。でもその頁を閉じた後、さめざめとした、しかし前向きな色を帯びた力強さの様なものが沸き起こってくれたなら、これ以上の喜びはありません。(後略)


別冊spoon 2Di vol.19 2012年5月(プレビジョン)

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『PEACE MAKER 鐵』黒乃奈々絵インタビュー 誌面4ページ分
休載5年→6巻発売→その2年後のタイミング(2012年)にピスメが記事にされた理由がよく分かってないんですが(舞台化?ドラマ化関係…?)作品後半の方向性や主要キャラに関してお話しされていて読み応えはあると思います

◆ インタビュー抜粋

(掲載誌p73)

――斎藤一について

黒乃 (前略)史実をご存知の方は是非”斎藤の目線”で新撰組の行く末を一緒に見て頂きたいです。

――沖田が山南を一人で探しに行くシーンについて、黒乃先生は沖田の気持ちをどう考えますか?

黒乃 (前略)沖田は大人の面と子どもの面の2面性を持ったキャラクターですから、表向きは凜とした態度をとりつつも、本音を言えば、生きていてほしいという思いがあったのだと思います。そう考えると沖田が行くのは自然な流れというか。(後略)


――沖田の結末については

黒乃 沖田の最後をどう表現するかは、すごく重要なポイントだと思います。ある意味、一つの時代の終わりを告げる大きな衝撃といいますか。そこをどう表現するかはもう考えてはあるので、丁寧に描いていきたいです。

――血を吐く沖田を見た土方の衝撃は相当なものでしたね

黒乃 歳さん自身、お母さんやお姉さんなどの身近な人を結核で亡くしていますよね。自分も体が強いわけではなかったから、小さい頃から漠然と“自分も結核で死ぬんじゃないか”と思っていた設定にしています。現代の方にとっても結核は治る病気だし、当時の方も実際は“ありふれた不治の病”としてもう少し達観していたのかもしれません。でも漫画表現として現代の方にもわかりやすいよう“歳三にとって大事な者たちを奪っていく恐ろしい悪魔”としてオーバーに結核を描いています。なのであれほど取り乱させてみました。(後略)。

――すべての物語を10としたら、鐵6巻の時点でどれぐらいの位置にいますか

黒乃 うーん…7くらいですかね。(中略)これからはだんだんと崩れていく歳さんと、それを支えていく鉄之助、そしてすべてを見守っている斎藤の3人がメインで話が進んでいく予定です。


時代活劇画伝 斬 2013年12月(マッグガーデン)

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ピスメと「曇天に笑う」のコラボ雑誌の第一弾。
ピスメ関連では、北上篇 序(鐵31話)、インタビュー2ページ、特別読切「イタズラと笑顔」(単行本未収録)、鐵×曇コラボ漫画、連載再開応援メッセージなどが掲載
インタビュー内容は北上篇への意気込み、キャラクターや洋装についてなど

◆ インタビュー抜粋
(掲載誌p73-74)
・土方歳三について
(前略)今後の歳さんには、主人公さながらの荒波が待ち受けているので大いに苦しんで頂く予定です。いっそ”世にあまたある新撰組漫画の中で一番苦しむ土方歳三にしよう!!”という心持ちで。(後略)

・沖田総司について
(前略)もっと一緒に戦わせてあげたい、せめて一緒にいさせてあげたいと思うのに、史実が現実がそれを許してくれない。そういう描き手の気持ちも込めて悔しさ全開に表現しても良いのだけれど、もう少し違った表現も取り入れてみようと考えています。(後略)


劇場版「PEACE MAKER 鐵」前篇~想道~ パンフレット 2018年6月

劇場版アニメのパンフレット コメントは誌面1/4ほど

◆ コメント抜粋・要約
「再アニメ化の話を頂き『今これを観る人いるの!?失敗すんぞ・・・』とマイナスイメージしか浮かばなかったけれど、制作の方々の熱意や技術力に触れて私の気持ちも変わっていきました。」
「かつては”義務感”ばかりが先走っていたピスメ本編の制作にも”使命感”とも呼べるような高揚感を持って携われるようになったほどです。」
「実在された方々のお名前と人生の一部を拝借し『幕末維新百五十周年』のこの年にこうして新作アニメーションを公開していただける作品となれたことを心の底から光栄に思います。」


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上記、抜粋に問題ありましたら削除いたします・・・。もし記載に誤りなどありましたら/他にピスメ関連での先生のインタビュー記事の情報ありましたらご教示願います。(2023.2)


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