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【LAD】 Gavin Lux 今季絶望、ドジャースどうなる?

どうも、こんにちは。雨宿りです。

noteを更新するのはかなり久しぶりな気がします。本来は明るい話題のnoteを書きたかったところですが、不本意ながら今回は悲しいお話です。というのも、今シーズンからドジャースの SS を守るはずであった Gavin Lux が先日のスプリングトレーニングの試合で右膝の前十字靭帯(ACL)と外側側副靱帯(LCL)の断裂で今季絶望となってしまいました。ということで今回は Lux の怪我について、そしてそれに伴う今後のドジャースの起用法や考えられる補強について書いていこうと思います。

Lux の怪我について

Lux は現地2月27日のスプリングトレーニングで負傷交代しました。試合の6回に、走者として二塁から三塁に向かって走っていた際、三塁手の送球を避けようとして転倒。転倒の際に膝を内側に捻った様子がテレビでもはっきりと映っていました。その後 Lux は膝を抱えながら三塁ベース付近に倒れ込み、球場から運び出されてしまいました。あまりにも痛々しい様子からファンの間でも重傷なのではないかと心配されていましたが、残念なことにその予想は的中、MRI検査の結果 Lux は前十字靭帯(ACL)と外側側副靱帯(LCL)を断裂したことが判明し今季絶望となってしまいました。

McDavid SPORTMED LABO - カラダとケガについて - 前十字靭帯損傷 より

前十字靭帯損傷後のスポーツ復帰は約280日と報告されており、実際2021年に Lux と同じ右膝の前十字靭帯断裂で離脱していたブレーブスの Ronald Acuña Jr. も約9ヶ月にも及ぶリハビリを経て292日ぶりにメジャーの舞台に帰ってきました。つまり今シーズン中に Lux がドジャースのユニホームを着てプレーすることはないと言えるでしょう。

ドジャースやドジャースファンにとって Lux の怪我は、一人の選手の怪我以上に辛いものがあります。Lux は2016年のドラフトでドジャースから1巡目指名され、2020年の MLB プロスペクト(有望株)ランキングでは全体2位の超有望株として大いに期待されていた選手でした。しかしデビュー後は評価の高かった打撃もあまり奮わずくすぶっていました。その背景には選手層の厚いドジャースで出場機会を十分に与えてもらえていなかったこともあるかと思います。しかしそんな Lux も昨年は出場機会にも恵まれ、ほぼ全ての打撃成績でキャリアハイを残し、着実に成長を遂げていました。Lux はもともと SS を主戦場としていましたが、ドジャースにはここ数年 Corey Seager や Trea Turner といった球界屈指の SS がいたため、Lux はポジションを 2B に移していました。ところが昨オフに Seager 、今オフに Turner が他球団に移籍してしまい、ドジャースの SS の枠が空くことになりました。Lux は守備面でやや不安のある選手だったためドジャースファンの間では今オフに FA で大物 SS を獲得するべきだと主張するファンも少なくはありませんでしたが(私自身もその一人だった)、ドジャースは大物 SS を獲得することはなく、Lux の活躍に期待するとともに彼を SS のスタメンとして起用すると表明していました。

そんなチームやファンからの期待を背負いながら望む今シーズン、Lux 本人も例年とはひと味違う思い入れがあったはずです。オフシーズンには筋肉量を約9キロ増やしたと言われており、守備の練習や打撃の練習にもいつも以上に張り切って取り組んでいる様子が SNS 上でも話題に上がっていました。

そんな矢先のLux 今季絶望のニュースはファンにとって、そして何より本人にとってもやるせない気持ちでいっぱいなはずです。ここ数シーズンは思うように試合に出ることも活躍することもできず、やっと去年になって徐々に本来のポテンシャルを発揮できるようになり、そして今年はドジャースの SS としてフルタイムで稼働することが期待されていて、本人もそのために相当な努力をしていたという背景を知ってしまうと、なんとも言えない感情が湧いてきます。

ただ起こってしまったことは仕方がないです。過去に戻ることができない以上、Lux には健康に回復してほしいですし、来季はさらにパワーアップした姿で戻ってきてほしいと思います。

ドジャースの SS はどうなる?

Lux がいなくなってしまった今、ドジャースの SS は Miguel Rojas と Chris Taylor の2人で回すことがもっとも現実的でしょう。実際 Fangraphs の予測ではシーズンの64%を Rojas 、30%を Taylor が守るとされています。そして残りの 6%には Yonny Hernandez が割り当てられています。

https://www.fangraphs.com/teams/dodgers より

残念ながら今のドジャースには、MLB Ready(MLBで通用するレベル)の SS の選手がマイナーにはおらず、唯一いた Jacob Amaya でさえもトレードで放出してしまいました。このトレードも今となってはやや悔やまれますが、結果論なのでしょうがないです。

マイナーがダメなら FA での補強やトレードでの補強というのも案としては考えられます。ただ正直 Rojas と Taylor の2人だけでも SS はなんとかなりますし、補強に焦る段階ではないと思います。それにもし補強をするのならば、Rojas にも Taylor にもないツールを持った選手を獲らなければあまり意味がありません。そうなると現在の FA 市場やトレード市場に出回っている選手ではやはり物足りないですし、無理に補強に動くべきだとは思いません。むしろ補強するなら SS を守れる MLB Ready のプロスペクトの方が理にかなっている気がします。NYY の Oswald Peraza や BAL の Joey Ortiz などは SS のトッププロスペクトではあるものの、いずれも彼らより評価の高いプロスペクト(NYY Anthony Volpe, BAL Gunnar Henderson)が同じ球団内にいるため獲得の可能性は対価によってはゼロではないかなとも考えました。可能性は限りなくゼロに近いですが。

最後に

やはり Lux の長期離脱は痛すぎます。ただこれ以上嘆いていても仕方ないですし、毎シーズン MLB では予想もしていなかったことが起きたりもします。Rojas や Taylor が私たちの想像以上に大活躍することだってあり得ますし、Taylor が SS を守る機会が増えることで、Outman、Vargas、Buschらの出場機会が増えることも考えられます。悲観的になりすぎず、希望を持って引き続きドジャースを応援していきましょう。

では今回はこんなところで失礼します。


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