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【LAD】2024 ドジャース戦力分析 【野手編】

どうも、こんにちは。雨宿りです。

遂にメジャーリーグ開幕まであとわずか(あと数時間)となりました。ということで今回は簡単にドジャースの戦力分析記事(野手編)を書こうと思います。投手編はもう一人のドジャース担当のELiさんが書いてくださっていますので、ぜひそちらの記事もご覧ください。読み応え抜群です。

さてタイトルに戦力分析とありますが、戦力分析といっても数字と睨めっこして書く分析記事はこちら側の労力が大きい割に読む側の需要もそこまで大きくない気がする(開幕直前すぎて間に合わない言い訳です。申し訳ございません( ;  ; ))ので、今回は自称ドジャースファン歴14年目の私が開幕ロースターに入った野手13人を簡単に紹介しつつ、それぞれの選手の注目ポイントと成績予想(まあまあ甘め)を掲載する感じにしたいと思います。

捕手 (2人)

Austinオースティン Barnesバーンズ #15 (34歳)

2015年にドジャースでメジャーデビューして以来、チームを陰で支えてきた最古参野手。フレーミングが上手いことで有名だが、肩の強さやポップタイムは平均を大きく下回るため守備的捕手とも言い切れない。バッティングにおいても多くは期待できない選手ではあるが、チーム内での存在感は大きく「彼こそがキャプテンだ」と公言する選手も少なくない。そんなドジャースの精神的支柱の選手を日本のテレビが「チーム関係者」と紹介していたことでも話題になった。

【注目ポイント】
外角と低めのフレーミング技術の高さ(内角と高めは決して上手くない)と打線が沈黙しているときに限って何故かホームランを打つKY打法。

【成績予想】
打率.205 / OPS.610 / 4本塁打 / 盗塁阻止率5% / 0.5WAR


Willウィル Smithスミス #16 (28歳)

今季はドジャースの4番打者を務める機会が増えるであろう球界屈指の攻撃型キャッチャー。レギュラー捕手としてはフレーミング能力がやや物足りないが、近年は守備面での成長も著しく着実に強豪球団のキャッチャーとしてステップアップしている。昨季は怪我や脳震盪の影響もあり打撃成績をやや落としたが、今年は打線が強化されたことでチャンスで回ってくる場面も増えるはずなのでより多くの打点を稼いでほしいところ。Daveデーブ Robertsロバーツ監督には「あいつは面白い奴じゃない(Funny guyじゃない)」と辛辣な評価を受けていた真面目な性格の持ち主だが、ぜひバッティングでファンを笑わせてほしい。

【注目ポイント】
追い込まれてからコンパクトなスイングで逆方向に打ったり、インサイドのボールを肘を畳んで遠くへ飛ばす器用なスイング。今年はインサイドのボールを上手く使った配球にも期待したい。

【成績予想】
打率.270 / OPS.870 / 26本塁打 / 90打点 / wRC+ 135 / 5.3WAR


内野手 (6人)

Mookieムーキー Bettsベッツ #50 (31歳)

今季はドジャースのセカンドとしてプレーするはずだったが、ショートを守る予定だったGavinギャビン Luxラックスに守備面で不安定さが目立ったことで、急遽Bettsベッツが高校3年生以来ショートを守ることになった。このムーブ自体は一時的な措置であって、状況次第でBettsベッツがセカンドにすぐ戻る可能性もある。守備面ではチャレンジングなシーズンになりそうだが、攻撃面ではドジャースのリードオフとしてとにかくたくさん出塁してほしいところ。食事に気を遣うことでも有名なBettsベッツだが、先日韓国のスーパーで辛ラーメンを買っているところをファンに目撃されていた。

【注目ポイント】
昨シーズンはChase%を改善させ、BB%でキャリアハイの数字を残し出塁率は4割を超えたが、今季もそれくらいの数字を期待したい。また中学生の頃から付き合って結婚まで辿りついた微笑ましいラブラブ夫婦の掛け合いも注目ポイント。

【成績予想】
打率.290 / OPS.910 / 30本塁打 / 100打点 / wRC+ 150 / 7.3WAR


Freddieフレディ Freemanフリーマン #5 (34歳)

ドジャースのファーストを守る Freemanフリーマンはチーム内で最も信頼できる野手。コンタクト、パワー、選球眼のすべてに優れた強打者であることに加え、直近3シーズンで欠場はわずか7試合のみという鉄人ぶり。34歳といつ衰えがきてもおかしくない年齢ではあるが、今のところはその気配もない。「ショーヘイがホームラン打ちすぎると僕に打点がつかなくなっちゃうよ笑」とも言っていたが、Bettsベッツや大谷の後ろに控える3番打者として100打点以上は稼いでほしいところ。つい先日「塁上でお喋りするときに最もフレンドリーな内野手」の1位に選出されていたほど魅力的な人柄の持ち主でもある。10歳のときに母親を皮膚がんで亡くしており、その母親に敬意を表するためにも毎試合長袖のアンダーシャツを着てプレーしている。

【注目ポイント】
ラインドライブ率は2年連続で27%を超えており、ライナー性の打球の多さはメジャーでもトップレベル。また今季は三振数を100以下にするという目標を公言(昨季は121三振)しており、その点にも注目したい。長男が選曲した登場曲も要チェック。

【成績予想】
打率.300 / OPS.920 / 25本塁打 / 115打点 / wRC+ 155 / 6.9WAR


Gavinギャビン Luxラックス #9 (26歳)

2年連続でショートを任される春を迎えながらも、再び二塁手として起用されている点は何とも言い難い状況だが、この男が活躍するか否かはドジャースの未来にも大きく関わってくる話。まずはセカンドとして守備面での不安定さを払拭して、夏前くらいにショートに復帰してくれることを願いたい。攻撃面では下位に置かれることが多くなるはずなので、強力な上位へと繋ぐ役割を全うしてほしい。ドジャースはこれまでLuxラックスへの期待を捨てきれず幾度となくチャンスを与えてきたが、流石にそれも今年でラスト。なんとかラストチャンスを掴み、メジャーリーグの舞台で輝いてくれ。

【注目ポイント】
打球に角度をつけられていない点がずっと課題に挙げられていたが、今季こそはその点での改善が求められる。怪我からの復帰もあり障壁も少なくはないと思うが、今年こそは"結果"で周りを黙らせてほしい。

【成績予想】
打率.270 / OPS.750 / 12本塁打 / 70得点 / 15盗塁 / wRC+ 105 / 3.7WAR


Maxマックス Muncyマンシー #13 (33歳)

なぜか毎年この男には期待してしまう。2022年はドジャースに加入後ワーストのシーズンとなってしまったが、昨年はキャリアハイに並ぶ36本のホームランを打ちチームの3年連続3桁勝利に大きく貢献した。今オフには減量に成功したことで、これまでで一番身体の状態が良いとも発言しており、この春には守備で好プレーを連発していた。減量が打撃面でどのような影響を及ぼすか今のところ定かではないが、春先の調子をみる感じは特に問題もなさそう。ライバル球団のジャイアンツ相手に爆発的に打つことから「ジャイアンツキラー」とも呼ばれるが、本人はジャイアンツのホームであるオラクルパークは「寒くて嫌い」と言っている。

【注目ポイント】
もともと選球眼が良くあまり積極的にスイングをするタイプではないが、今年はもう少し積極的にスイングしてもらいたい。特に縦に大きく曲がる変化球を見逃す印象を持つが、開幕戦でダルビッシュ有のカーブをスタンドに運んでくれるか注目したい。

【成績予想】
打率.220 / OPS.850 / 31本塁打 / 105打点 / wRC+ 135 / 4.0WAR


Miguelミゲル Rojasロハス #11 (35歳)

ゴールドグラブ受賞経験こそないものの、ドジャースのロースターで最も高い守備力を誇るベテランでショートでの通算DRSは現役3位と圧巻。今季はベンチスタートの機会が増える予定で、試合終盤で守備固めとして出場することが多くなりそう。リーダーシップにも定評があり、若手選手や新たにショートを守ることになったBettsベッツらに熱心に守備の指導をしたり、今季からドジャースに加入した大谷や山本らとも積極的にコミュニケーションを取っている様子が見られた。今までの野球人生で最高の出来事は「イチローとチームメイトであったこと」と語っていたが、数年後にここに大谷らが加わっているとドジャースファンとしては嬉しい限り。

【注目ポイント】
やはり一番の見どころ華麗なグラブ捌き。昨年はショートを守りながらインタビューに応じている最中に打球が飛んできて「ごめん。この打球だけ捕らせて。」と言ってゴロを処理していたが、今年もそんな芸当を披露してくれるだろうか。

【成績予想】
打率.250 / OPS.650 / 3本塁打 / 30打点 / DRS+10 / 1.5WAR


Chrisクリス Taylorテイラー #3 (33歳)

今や野手の中では捕手のBarnesバーンズに次ぐ古参選手となったTaylorテイラーだが、今季は主にデプス要員として戦力にカウントされている。レフトとサードが主戦場になると予想されており、昨シーズンの対左OPSが8割近かったことからも左腕相手のプラトーン起用がメインとなるはず。年々打撃での貢献度は下がってきているが、今季は役割がより細分化されるため打撃成績が上振れる可能性は十分考えられる。苦手な投手はダルビッシュ有と公言しており、実際に17打席対戦して未だ1本もヒットを打てていないが、今年こそは打ちたいところ。

【注目ポイント】
空振りの多さは彼の課題であり、また彼の魅力でもある。特に変化球を大の苦手としており、今年も変化球への対応には注目したい。三振すればするほどパワーがチャージされ、ここぞと言う場面で打ってくれるんだと思えばストレスフリーでTaylorテイラーを応援できる。

【成績予想】
打率.235 / OPS.780 / 15本塁打 / 55打点 / wRC+ 110 / 三振率35% / 2.5WAR


外野手 (4人)

Enriqueエンリケ Hernandezヘルナンデス #8 (32歳)

Kikeキケの愛称で親しまれているユーティリティ・プレイヤーで今季は主に対左でのプラトーンで起用される見込み。外野での出場機会が増えそう。近年は体幹部の怪我の影響もあって打撃では不振が続いているが、今年こそは打撃での復調に期待したい。ボール球に手を出さず、もう少し四球を選べるようになるとチームへの貢献度も一気に増すはず。数年前のポストシーズンでチームを盛り上げようと大声を出したところ勢い余って脱糞してしまったこともあったが、今季はポストシーズンに備えてたくさん運を拾ってほしい。

【注目ポイント】
ここぞの場面で打つ勝負強さと、変顔やダンスでチームを盛り上げるムードメイカーの一面にも注目。変顔のレパートリーは少なく、ほぼ毎回前歯を出しているが、今年は他の変顔も見たい。

【成績予想】
打率.250 / OPS.750 / 15本塁打 / 65打点 / wRC+ 105 / 3.0WAR


Teoscarテオスカー Hernandezヘルナンデス #37 (31歳)

今年のオフにドジャースと1年契約を結んだ強打の外野手。昨シーズンはキャリアワーストの成績ではあったが、3年連続で25本塁打を打つ長打力は本物。投手有利の球場で有名なTモバイル・パークを本拠地とするマリナーズから比較的ニュートラルな本拠地を持つドジャースへ移籍したことで、打撃成績は軒並み上がると予想されており、5~7番に置くには十分すぎるバッター。愛されキャラとしても知られており、早速チームに溶け込んでいる様子が日本のメディアなどでも報道されていた。「勝つためにドジャースを選んだ」と話していた彼だが、彼のおかげで世界一になれたと言えるくらい活躍してほしい。

【注目ポイント】
昨シーズンはスライダーのRun Valueがキャリアワーストの-10を記録するほどスライダーを苦手としていたが、ドジャースは昨シーズン同じ課題を抱えていたJ.D. Martinezマルティネスを魔改造した実績があるため、Teoscarテオスカーもその後を継ぐことができるかに注目したい。

【成績予想】
打率.270 / OPS.850 / 31本塁打 / 100打点 / wRC+ 135 / 4.0WAR


Jasonジェイソン Heywardヘイワード #23 (34歳)

昨年のオフにドジャースと契約を結んだHeywardヘイワードは見事にバウンスバックを果たし、このオフにドジャースと再契約。昨年は攻守にわたってチームを助けたが、今年も彼に求める役割は一緒。昨シーズンはチャンスで凡退することも多かったが、今年こそはたくさん得点に絡んでほしい。リーダーシップの高さも評価されており、カブス時代にはワールドシリーズ第7戦で雨天中断時にチームに向けてスピーチをし、世界一を呼び込んだというエピソードさえある。Freemanフリーマンとは高校生のときから付き合いがあるほど仲が良く、"Salt and Pepper"(塩と胡椒)コンビとも呼ばれている。

【注目ポイント】
それ絶対外角届かないだろ」と心配になるくらいベースから離れたところに立つが、長いリーチを活かして外角のボールも上手く飛ばす。変化球が苦手で外角低めのチェンジアップはほぼノーチャンスだが、昨季は速球への強さはメジャートップレベルだったため、今年も速球への対応には注目したい。

【成績予想】
打率.265 / OPS.770 / 13本塁打 / 50打点 / wRC+ 108 / 2.5WAR


Jamesジェームズ Outmanアウトマン #33 (26歳)

昨年の新人王投票で3位にランクインした若手外野手。打撃では長打力と選球眼の良さが強みの選手だが、昨年は球団史上ワーストの181三振を喫すなど、三振の多さは目に余る。一方で守備での貢献度は高く、名前負けしないくらいにはアウトを稼いでくれていた。イケメンとして人気急上昇中の Outmanアウトマンだが、実はお守り代わりに顔の描かれた石(名前はロッカ)をクラブハウス内に持ち込んでおり、試合前にはその石の口の部分にコーヒーをかけて飲ませるという不思議なルーティンをこなしている。日本のお菓子が好きで、CM出演も狙っているらしい。今季は2年目のジンクスを跳ね除けて昨シーズン以上に活躍してくれることに期待したい。

【注目ポイント】
昨シーズンは左投手に対してかなり苦戦しており、対右に比べ打球速度やバレル率が大幅に下がっていたが、今年のスプリングトレーニングでは左投手相手にホームランも放っており、左投手相手にどんな成績を残すかは注目ポイント。大谷の加入が彼のバッティングを後押ししてくれることにも期待。

【成績予想】
打率.270 / OPS.820 / 25本塁打 / 80打点 / wRC+ 125 / 4.5WAR


指名打者 (1人)

大谷翔平 #17 (29歳)

もはやこの男を知らない日本人もほぼいないはずなので、あまり紹介することはないが、今季ドジャースが彼に求める役割はなんといっても得点に関与すること。しばらくはBettsベッツの後ろを打つ2番バッターとして起用されるはずだが、大谷の後ろにも強打者が連なるため無理に長打を狙うバッティングよりかは、チームが勝つためのバッティングに期待したい。まあ大谷に限って、そんな心配はいらないとは思うが。また今季は投手としての出場がなく完全に打者に専念するシーズンであるため、この野球宇宙人がバッティングに専念したらどんな成績を残すのかも非常に楽しみ。

【注目ポイント】
大谷に関しては、とにかく怪我なく一年過ごせるかがポイントとなるはず。何としでもポストシーズンに進出し、ドジャースの世界一に「欠かせなかった」と言われる存在になってほしい。

【成績予想】
打率.290 / OPS1.100 / 50本塁打 / 125打点 / wRC+ 190 / 6.0WAR


<サムネ画像>

https://twitter.com/dodgers/status/1762597292782305503?s=46&t=aVHnljkhqgrGv8YdsfCLNA

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