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Vリーグ2019/2020ファイナル

今更感ありますけど暇なので書いてみます
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1セット目

まずは1セット目です
両チームの大まかな戦略について書いていくと

まずはパナソニック

サーブ→カジースキをとにかく狙ってプレッシャーをかける

ブロックはラオが前衛の時はミドルとカジースキを重点的にケアし西田と藤中には結果的に1枚になっても構わないから反応で飛ぶ
金丸、前衛の時は西田とOHをケア

という戦略だったように思われます

次にジェイテクトですが

サーブ→クビアク狙い、ジャンプサーブ勢は西田はとにかく強く打つことを徹底、カジースキは強く打ちつつ久原を狙う、ジャンプフローター勢はクビアク狙い

ブロック→ミドル、久原は完全に反応で飛ぶ、クビアクと清水をケアする
中根が前衛の時は中根が飛ぶ側からの攻撃は捨てる

という戦略だったように思えます

1セット目は終始パナソニックペースでした

まずはレセプションが全く崩れない

クビアク、久原、永野とレセプションに長けた選手が揃ってるんですけどそれにしても崩れなかった

ジェイテクトは元々サーブが強いチームですし1セット目からしっかり攻められてたんですけどパナソニックのレセプションが上回った形です

崩されなかったので途中までスパイク決定率が100%という異常な数値になっていました

ジェイテクトは元々ディフェンスのシステムがしっかりとはしてない上にブロックで中根という身長が低い明確な穴があるのでサーブで崩せないないと回らないチームなんですよね

また、サーブでカジースキを崩せていました

特にこの日はフローター系が効果的でカジースキを崩してプレッシャーをかけ相手の攻撃をしっかりブロックにかけられていました

ジェイテクトとしては武器のサーブで崩せなかった上カジースキが崩されてはお手上げで自分たちがやりたかった事を相手にやられた形でしょう

ただ大型の連続得点を許したS1ローテーで西田と藤中の打つ位置を入れ替えて対応するなど突破口を開きかけたセットではありました

これ以降のセットの話にはなりますがパナソニックはこのローテーションの時のサーブは山内ですが山内はフローター系よりスピードが出るドライブ系のハイブリッドサーブでここは攻めたかったです

逆にジェイテクトとしては1セット目の段階で素早く対応出来たのは大きかった

間違えなく勝敗の分岐点の一つでした

ジェイテクトは藤中と西田を入れ替えるために殆どの範囲をカジースキと本間でとり、藤中は正面だけ守るという風に切り替えていたので

2セット目

2セット目、ここでようやくジェイテクトのサーブが効いてきました

1セット目よりも更に厳しいコースを狙うようになりパナソニックのレセプションとジェイテクトのサーブの我慢比べはジェイテクトの方に軍配が上がり始めていて清水あたりの決定率をかなり落とすことに成功しました

また、1セット目にパナソニックのbickの本数が少なくなかったので恐らくbickを捨てることでミドルの攻撃への反応を速くすることに成功し、ミドルの攻撃を反応でブロックにかけることが出来てきました

レセプション面ではカジースキが大分持ち直し崩されても自分で決めていました
ここら辺の修正力は流石の一言です

ちなみにカジースキは1セット目取られた時に「俺の責任だから気にしなくて良い」ってチームメイトに言ったそうです
カッコいい、、、、

こうして1セット目から上手く修正したジェイテクトが2セット目を取り返しました

3セット目

3セット目は序盤にパナソニックがbickを日本使ったことでミドルの風通しも大分良くなりパナソニックペースで試合が進んでいきました

しかし、西田、カジースキといったビッグサーバーで崩して徐々に追い上げていきピンチサーバー袴谷の活躍で一気にジェイテクトが流れを掴みひっくり返しました

サーブが強いチームってのはこうして多少のビハインドをビハインドにしないっていう強さがあるんですよね


清水に対してしっかりブロックのタイミングがあってきたことや西田が乗ってきたことも大きかったです

パナソニックとしてはラオが前衛の時は使いにくいかも知れませんが終盤、もう少し真ん中を通していきたかったです

4セット目

4セット目も互角の攻防が繰り広げられましたがジェイテクトがやや優勢といった状態で進んでいきました

この時点で西田とカジースキが手がつけられない状態になっており、クビアクも膝を痛めてプレーの質が落ちてきたりしてパナソニックが徐々に不利になっていきましたが最終的にはクビアクの気迫でなんとかデュースの末セットを取ることができました

西田もちょっと勝ち急いでしまったのか最後の最後でパフォーマンスを落としてしまいました

4セット目で個人的におお!っと思ったのが西田がクビアクにブロックアウトを取られた時ワンタッチがあったんじゃないかと主張して揉めたんですがその時クビアクが西田を挑発したんですよね

これはクビアクの常套手段で結構これに乗って熱くなって自滅する選手多いんですけどそこに金丸が間に入って西田を宥めたんですね

ここで西田をヒートアップさせなかったのかデカかったですしプレーではないですけど試合の中で大きなファインプレーだったと思います

5セット目

しかし、膝を負傷してクビアクが精彩を欠いた中でパナソニックには突破口も開けず更にここに来てブロックが崩壊しつつありました

また、西田も持ち直しカジースキも全く落ちる気配がない

そのため、5セット目はジェイテクトのペースで進みました
そして最後までパナソニックは最後まで主導権を握れないまま試合終了
ジェイテクトの優勝となりました

総括

非常にレベルの高い試合でした
ビッグサーブでぶん殴るのが正義とばかりにしっかりと両チームが攻めたサーブで崩せていましたしクビアク、カジースキと言った選手のエンジン全開のプレーもかなり見応えがありました

マクロで見て勝敗を分けた要因はビッグサーバーの数なのかなと
パナソニックはクビアク以外ビッグサーバーがいないため終盤自チームのサーブの場面で中々西田やカジースキに対してハイセットに持ち込めず突破口を開けませんでした

あと、パナソニックは一本目の返球が低くて全体的バタバタしてるなという印象はありました

ジェイテクトは勝ちはしましたがサーブで狙われていたとはいえ、もう少しカジースキのbickを多用していったらもう少し楽に勝てたかもしれませんね

あとは西田とカジースキの左右二枚の爆発力がとにかくエグかったなと
セッターの中根もこの二人を中心に他のスパイカーの打点を全く殺さず決定率を引き上げていました
本当に素晴らしいセッターだなと再確認、引退するなんて惜しい、、

ただほぼ互角で素晴らしい試合でした



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