男子バレー日本代表が見せてくれた希望
1実ったサーブ強化への道
2016年現中垣内監督が全日本男子の監督に就任すると、フランスバレーの礎を築いた男、ブランコーチがコーチとして就任しました
その中でブランコーチが一番に着手したのはサーブ改革です
以前の全日本は柳田を除いたサーブの効果が全体的に低く特にジャンプフローターサーブの効果が他国に比べて大きく遅れを取りました
まだサーブを入れに行くという風潮が根強く攻めて崩すという風潮は浸透しきってませんでした
そのため、ブランコーチはサーブの全体的な底上げを図りました
サーブを攻めさせ、ジャンプフローターサーブを速く強いものへと変えました
その成果が出たのか今回のW杯では全体的にサーブが非常に効果的でジャンプフローター勢もエースを取ったり崩したりして効果的でした
特に小野寺選手のサーブが効果的で強豪国相手にも崩せていました
他には西田選手もベストサーバー賞を取るなどチームとしてのサーブ力の強化が目に見えた形で現れました
今大会強豪国相手に勝ったり善戦したりしたのはこのサーブによる部分がデカかったように思えます
2待望のOP西田
OPとはセッター対角で主にライト側からスパイクを打つ選手です
一時期はスーパーエースと呼ばれていたポジションで現代バレーでも攻撃の要です
一般的にスパイカーは自分の利き手側からくるトスの方が打ちやすいので左利きの選手はこのポジションに入ることが多いです
歴代の日本代表でも山本隆弘、清水邦広とサウスポーが務めてきました
しかし、このOPは少々難点があって攻撃力がとても大切なポジションなので国内リーグでは外国人選手が務めることが多く(1部リーグ10チーム中日本人が務めるのは2チームのみ)日本人選手がなかなか育たないというものがありました
そのため、清水選手の後継者不足が深刻化して居ました
その中で出てきたのが西田選手です
西田選手は身長こそないものの類い稀な跳躍力とパワー、スイング速度を誇り攻撃参加意識も高いなど非常に優秀なスパイカーです
また、今大会ベストサーバー賞を取るほどのビッグサーバー(ざっくり言えば連続得点が見込める強いサーバー)なのでまさに前述した通り、OPの清水の後継者不足と日本のサーブの弱さを補強してくれるまさにピンズドの存在でした
石川、柳田などのネクスト4に西田というピースが埋まりチームが大いに飛躍しました
西田選手は競ったセットの終盤などムキになると叩きつけに行って被ブロックという場面が多かったのでもう少し冷静にブロックアウトやリバウンドを取る技術が課題ですね
守備ももっと出来ると思いますから五輪までに成長して欲しい所です
3まだまだなのはブロック
全日本の一番の課題はやはりブロックでしょう
男子のスパイクスピードは優に120キロを超えてきますからブロックに当てないと中々拾えませんしコースすら絞れないならもうほぼ無理ゲーです
今のバレーボールはトスを見てから飛ぶリードブロックが世界標準になってます
しかし日本では未だにトスを推測して飛ぶゲスブロックが多々行われています
戦術的なゲスブロックなら良いんですけどブロッカーが独断で行うゲスブロックはフロアディフェンスとの連携が取れずレシーバーの配置が難しいです
リードブロックで苦しくてもついていくという我慢の姿勢が大切でしょう
高橋選手、小野寺選手辺りは比較的出来てますが山内選手はこの点において遅れをとってます
また、身長の低い関田選手が前衛の時関田選手側のブロックのコースが狙い目になってるのでそこをどうするかもポイントですね
4終わりに
今大会の男子バレー日本代表は本当に僕の想像をいい意味で超えてくれました
東京五輪を目標とした地道な強化が実った結果だと思います
ただ今回はヨーロッパ選手権がヨーロッパで直前まで行われてたので一部のチームではフルメンではないチームがあったことも忘れてはいけませんし現状ベスト8レベルでしょう
それでも大きな進歩ですがやはりここまできたら是非メダルを取って欲しいですね
ブラジルを見るとよく分かると思いますが強豪国は皆んなが皆凄く特定の選手への依存度が低いです
そのため、日本も全体的な選手の底上げが求められるでしょう
頑張れ日本!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?