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山脇町とDR-55 moriyou


「山脇町とDR-55」2023年10月30日リリース


ライナーノーツ

 このアルバムの元になっているのは、中学高校生のときから山脇町の実家で録りためたカセットテープ音源の山だ。作曲を始めたキッカケを思い出してみると、中学時代のバイブルだった矢沢永吉の「成り上がり」によるものだと思う。お決まりのガットギターからフォークギター、そして中学3年では初めてのエレキギターとアンプをローンで買った。母は渋っていたがバンドネオン奏者だった父は快く保証人になってくれた。バイト代と小遣いでローンを返済しながらMaxonのディストーションも買った。何てカッコいい音なんだ!そして我が家には針式のメトロノームがあったから、それをリズムにしてリフをたくさん作った。ちょっとした歌のメロディなんかもすぐにラジカセで録音した。手元にメトロノームがない時は、あぐらの足を叩いてデッドなスネアの音を出していた。そしてついにRolandリズムボックスの初号機である「DR-55」を中古で手に入れる。BD(バスドラム)、SD(スネアドラム)、HH(ハイハット)の簡単なリズムが打ち込めるマシン。TVのチャンネルみたいなのをグイッとひねってプログラムを変えるアナログライクな使い方とサウンドがたまらなかった。でれでもまだ多重録音はできなくて一発録りの頃。今聴いてもゾクゾクする青春のほとばしりだ。

 時は流れて60歳目前になった。カセットテープの山は全部デジタル化してiTunesに入れて聴きたいときにすぐ聴けた。大人になればなるほど「あの頃」の純粋な自分が愛おしく思えてくる。「いつやる?今でしょ!」というのはけっこう真実で、2023年の正月に「9月にCDリリースする」ことを宣言して制作に取り組む。DAW(デジタルでの録音編集機材)は大学時代のバンドのオリジナルアルバムをセルフプロデュースで2021年にCDリリースしたから段取りは分かってる。ただ決定的に違ったのは、バンドとして何度も演奏したアレンジが完成している曲を演奏・録音するのと違い、まず鼻歌だけの曲のカケラを楽曲に仕上げる作業が必要だったことだった。

 録音されているのは5秒くらいのAメロだけ、サビだけ。歌詞も冒頭数行だけ…。でもこの5秒を繰り返しずっと聴いていると「あの頃」の自分が置かれていた環境や考えていた事が不思議と蘇ってくる。すると続きが出てくるんだなあ。ストリングスやホーンアレンジなどの音も頭の中で一緒に鳴っている。40年が経過してるというのに、ついさっき考えたアイディアをもう一度考え直すみたいな感覚で。曲にもよるが、どちらかというとメロディはあるけど歌詞がない、というものが多かった。中学高校生だと音の感性はあっても、歌詞づくりに関しての実体験も少ないしボキャブラリーも極度に限られてる。そこで、今やっている塾講師のアルバイトの通勤電車の中で歌詞を書くことにした。これがなかなか良い。電車の中のいろんな人をながめていると物語が浮かび上がってくる。

 そして今回のオリジナルアルバム制作で忘れてはならないのが、音楽仲間であり素晴らしいミュージシャン達。そして高校時代の同窓生たち。「宅録」というと自宅で一人でコソコソやってるイメージがあって、まあ間違ってないんだけど、今回はリモート録音で、また実際に顔を合わせてレコーディングしたりして、「みんなで創り上げた感」がスゴイ。

 こうして「10代のオレ」と「もうすぐ60歳の僕」による時間を超えたコラボレーションが完成しました。どうぞお聴きください!


歌詞と解説


01. ビートルズが近所に越して来る ヤァ! ヤァ! ヤァ!

作詞・作曲/moriyou



信じられるかい 僕がドアを叩けば
金色の髪は何気なく 手の届くとこにある
君と僕なら うまくやれるさ
離れていたって 君の寝言も聞こえる

もう聞いたかい? クラスの奴ときたら
英語の授業抜け出して 「Welcome to my town!」と騒いでた
君がいなけりゃ いつだって土砂降り
いつか二人でお茶をごちそうになろうよ
Ah~

ビートルズが近所に越して来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
ビートルズが近所に越して来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
僕はリンゴにドラム 教えてもらうさ

(間奏)

ホントなのかい? パパがそう言ったんだね
夢みたい!ってよく言うけど こんな気持ちなのかな
外は青空 君を待っているよ
今から行けば ジョンの散歩に間にあう
Yeah~

ビートルズが近所に越して来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
君の家も近所に越して来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
君はジョージのシタールを聴かせてもらいな

ビートルズが近所に越して来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
君の家も近所に越して来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
僕とポールの間に 君を乗せて

ビートルズが近所に越して来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
君の家も近所に越して来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
みんなが歌うこの街も にぎやかになるね



<guests>
E.Piano, Keyboard / Shigetoshi Kobayashi
Drums solo / Ringo Fnattarr
Chorus / Minooru, Spike, Ringo Fnattarr, Akiko Kawana, miki

この曲だけはメロディ・歌詞と完璧に仕上がっていた。それにしても、何という可愛らしい歌詞だろう。これぞ10代の感性。アレンジでは「ビートルズのフレーズを散りばめよう」と思いついたら結構凝り始めてしまった。さああなたは何曲見つけられますか?



02. 憧れのキミ

作詞・作曲/moriyou


憧れのキミ パリ生まれのキミ
明日汽車に揺られ 遠い街へ

何もできない 手をめちゃくちゃ振る
青い目に涙 映したい

閉ざした心の隙間から キミを見つめていた
2人が大人になった時 会いに行くよ
 
だから叫びたい キミが大好き
きっと僕のこと 忘れないよね?

憧れのキミ ヒールを履くキミ
飛行機に乗って 飛んで行くよ

生まれて最初の恋だから 夏の雲のように
大人の切符を手に入れて 旅に出るよ

だから叫びたい キミが大好き
きっと僕のこと 忘れないよね?

微笑むしぐさが やけに切ない 
話してるのは だあれ
手と手が触れたよ もう見てられない 
僕の秘密のラブストーリー

だから叫びたい キミが大好き


<guest>
Piano, keyboard / Shigetoshi Kobayashi

初期のムーンライダーズ風なコミカルラブロマンス。作詞家の松本隆は「100%フィクションじゃなく、ほんの少し実体験を入れるとリアリティが出る」と語ったが、この曲は小学校時代の僕の実体験が形を変えてほんの少し入れてある。相手は仲の良かった男の子の友達だったけど。サウンド的にも初期ムーンライダーズのようなコーラスが右から左から後ろから取り囲むような全員合唱のサウンドをやってみたかったのだと思う。エンディングは名曲「スカンピン」の影響大。



03. 僕はSea Gang

作詞・作曲/moriyou


僕はSea Gang ボルネオ船の舳先
空にSeagull 揺られ揺られて眠りにつくだけ

(あー すがる想いは)君とお揃いのタトゥ 肩に
(あー 母の手 うぉううぉう)僕たちはただの いとこ同士さ

赤い血と血 心ざわめき(赤い血と血わめき)
灼けた素肌 瞼焼き付く(灼けた素肌きつく)
遠い記憶 今日もどしゃ降り(遠い記憶しゃぶり)

波に揺れてりゃ(揺れてりゃ 腕の中)
ハッと目が合う
  
僕はSea Gang スマトラ島の西へ
母はShe knows 流れ流れて糸をつなぐだけ

(あー 秘めた言葉は)目元も鼻も口も似てない
(あー 好きだよ うぉううぉう)僕らこの先ずっと いとこ同士さ

細い手と手 指を絡めて(細い手をからめて)
胸のほくろ 3つかぞえて(胸のホックかぞえて)
夢の記録 明日もどしゃ降り(夢の記録しゃぶり)
 
肩を寄せてりゃ(寄せてりゃ 抱きしめて)
ハッと目を見る

僕はSea Gang ボルネオ船の舳先
ただのSea Gang 君に隠れて恋に落ちるだけ

君が望むなら 僕は探さないよ
他人同士の証



曲は全部あって、歌詞は最初の1行だけ出来ていた。通勤電車の中で「いとこ同士」の恋愛ものを思いつく。左右で後から来るコーラスがメインボーカルと微妙に違う歌詞を歌っているが、それぞれが別の意味の歌詞として完成されているところが少し自慢。年齢を重ねたならではのテクニック。



04. ジョジョルディーノ

作詞・作曲/moriyou


Oh ミゼラブルな夜 別に何にもしないで
街の明かりに釣られて ひとり顔を出す

Oh 愛しきかな夜 それで何とかなるなら
今宵は好きなボトル入れて 気持ち煽りましょう

Oh 乙女心に酔っ払って
Oh 他人の謎に立ち入って
Oh わけもなく冷たくするって

それは恋でしょう

ジョジョルディーノ 初めてあなたを見た
ジョジョルディーノ 横顔が素敵みたい
ジョジョルディーノ 仕草にグッと来たみたい
ジョジョルディーノ あなたと私
 

Oh 付け焼き刃な夜 何も心配しないで
断りには慣れてるから 背伸び続けましょう

Oh 男心に付け込んで
Oh 孤独な胸に立ち入って
Oh いつになく腰に手をやって

すぐに踊れば

ジョジョルディーノ 初めてあなたを見た
ジョジョルディーノ 横顔が素敵みたい
ジョジョルディーノ 仕草にグッと来たみたい
ジョジョルディーノ また会えたら夢みたい
ジョジョルディーノ あなたの猫見てみたい
ジョジョルディーノ あなたの嘘あばきたい
ジョジョルディーノ あなたとお昼寝したい
ジョジョルディーノ あなたの私


<guests>
Clarinet / Miya
Piano / Shigetoshi Kobayashi
Sub Vocal / Merrow (AI)
Voice / Ma-ru master

何でこんな大人びた曲を書いたのか記憶がない。桑田佳祐の歌い方に影響受けたかな。そして「ジョジョルディーノ」という謎の言葉だけがテープ録音に残されていた…。イメージを膨らませてバーでの男女の物語に。シゲさんのピアノにMiyaさんのクラリネットが何とも言えない小粋な雰囲気!イントロのドアチャイムは池袋のミュージックバー「Ma-ru」にて生録音。歌詞では男性目線なのか女性目線なのかをワザと分からなくしてある。そしてAI歌声合成「Merrow」がサビでこっそり活躍してる。エンディングでハモっているクラリネットのフェードアウトはRCサクセションの「体操しようよ」の梅津和時っぽく。



05. ココはアイランド

作詞・作曲/moriyou


オレンジの まぶしいシャワー
連れてこい 白い雲
波しぶき かがやく海
ここはアイランド 二人きりの島よ

誰も知らない南の島 
あなたが連れてきてくれた
わたしビキニを枕に いま少し夢の中

浜で揺れるココヤシの樹が
空に届きそうに見える
わたし少しひざを立て 目を閉じてるだけよ

Summer island island 抱きしめて
Island island このまま
Island island 空で海鳥が鳴いてる

広がるサンゴを指さして
あなたわたしの手を引くの
優しい目 灼けた腕が
たまらなく素敵なの

雲がそろそろ赤く染まり
海は金色にきらめく
あなたに身体まかせて 少し甘えるの

Summer island island 抱きしめて
Island island このまま
Summer island island 波のうた遠く聴こえる

オレンジの まぶしいシャワー
連れてこい 白い雲
波しぶき かがやく海
ここはアイランド 二人きりの島よ



<guest>
Vocal / miki

おそらく作曲を始めたかなり初期の曲。歌詞も当時書いたママ。僕も最初はロックじゃなく歌謡曲に影響を受けていた。音楽にうつつを抜かし過ぎて大学受験に失敗。1年間の予備校時代は修行僧のようだったけど自分にとってとても大切な時間だった。お弁当屋さんから流れてくるアイドル歌謡曲は別の世界の出来事のように思えたなぁ。当時のノートに南の島の妄想イラストが残っている。mikiさんの透き通る声がとても気持ちいい。

当時の妄想イラスト①


06. 夢の珊瑚礁

作詞・作曲/moriyou


片手で覆いきれないくらいの陽射しが
頬を横切るの

突然きた スコールが
水着のまま 濡らしてくの

あー 海の彼方に見た
あー 白いカモメの群れ
夏の浜辺で いつまで恋してるの私

夢の珊瑚礁まで あなたと走ってゆく
いつの日か裸足で見てる
 

両手で抱えきれないくらいの秘密を
海に捧げるわ

昨日の夢が 気になって
電話の声 確かめるの

あー 恋の隙間に見た
あー 甘く切ない人
夏が来たのに どうして迷ってるの私

夢の珊瑚礁まで 誰かと走ってゆく
いつの日か素肌で感じるわ

(Guitar solo)

子供のころ 泣き虫で
朝までずっと 海を見てた

あー 恋に恋する今
あー うまく生きてるかな
夏が来るたび 心もまぶしくなるの私

夢の珊瑚礁まで ひとりで走ってゆく
いつの日も裸のままで



<guests>
Vocal / Yuiko Ito
Guitar / Tommy Yalma

この曲も「夏の島歌謡曲」シリーズ。歌詞は大人になってから書いたので、「くらい(cry)」の部分など韻を踏ませたり少し手が込んでいる感じ。いい歳の自分が少女の気持ちになって物事をとらえるのは、とても奇妙で新鮮な体験。Yuikoさんの元気いっぱいなボーカルで元気の出る曲になりました!

当時の妄想イラスト②




07. 君の声になって

作詞・作曲/moriyou



机のピンナップ 眺めて
春の海 思い出したくない 今も

バイトの帰りに 聴くのは
君がまだ お気に入りだった バンドソング

Ah 僕は後ろ向くから 泣いてもいいんだぜ
波となって

いつもの防波堤 もたれて
あの日から 変わりたくないよ 君と

二人で買ったレコード 
海の底 見つけ出せないよ だから

Ah 君の声になるから 歌ってもいいんだぜ 僕の中で
ずっと笑ってて

(Sax Solo)


Ah 僕が生まれる前から 決まってたみたいだね だから君は
そこで待ってて



<guest>
Saxophone / Miya

曲と共に「机のピンナップ眺めて」の歌詞だけがあった。その後数十年を経て歌詞を一気に書き上げたのが、ちょうど2023年の3月11日。朝から過去映像としての震災・津波のニュースが流れる中、小さな幸せがいくつも壊されたんだと想いを馳せる。自分が書いた詩で泣けた。ボーカル録音では務めて感情的になり過ぎないよう気を付けたはずなんだけど、やっぱり気持ちが高ぶってしまう。MiyaさんのSaxが最高過ぎて鳥肌が立つ。



08. ピッカピカの自転車

作詞・作曲/moriyou



街はずれだった
今はもう無いかもしれない
崖に突き出した青い屋根の家
自転車を漕いで坂を上がったね

遠回りだった
君はそう言うかもしれない
今もあの頃の悲しさ
訳も分からずに離れた

ピッカピカの自転車 ホームに残し
発車ベルで飛び乗って 君と出会うのさ

ここで ふたり 
またやり直せると思うかい

季節はただ過ぎて
もはや言い出せなくなっても
崖に登れば朝もやに立つ街
自転車駆け降りて夢中で向かうよ

先回りすれば?
僕はそう上手くはやれない
今もあの頃の優しさ
胸に響いて痛いよ

ピッカピカの自転車 ホームに残し
発車ベルで飛び乗って 君を見つめるさ

いつも ふたり 
またやり直してみようか

ピッカピカの自転車 ホームに残し
発車ベルで飛び乗って 君を抱きしめる



<guests>
Piano / Akiko Kawana
Piano / moriyou (teenager)

テープに残っていた「ピッカピカの自転車ホームに残し」というフレーズだけを頼りに作った曲。どういう世界観の歌詞にするのか結構悩んだ。最初フォーク調の曲だったけど、ねえさんに無理を言ってピアノアレンジを丸投げしたら素晴らしいオブリガードが返ってきた。イントロとエンディングのこもったピアノの音は、山脇町の実家にあったDIAPASONのピアノをまさに10代のオレが弾いた録音そのもの。この甘くチューニングが少しずれた音が僕にとっての「ピアノの音」。



09. アマチュアバンド

作詞・作曲/moriyou


アマチュアのバンドが ミニチュアのボトルを
空けるとき 奴ら

ステージの上では スポットを浴びながら
歌うだけ 今は

昨日までの悲しさ

ヘヴィなリズムに乗って シャウトして転がせ
ギターをデカく鳴らせば どこまでも飛んでく

人知れぬ歌よ

アマチュアのバンドが スペシャルなバラードを
魅せるとき 奴ら

オルガンのレガートが 静寂を包んでく
夢みたい 今は

明日からは誰より

泣かせるぜシャイなメロウ 宿るぜ言霊
ブギーのテンポはオーケイ 天国に連れてく

君だけの歌

(間奏)

今日に生まれた あの娘の

未来を語り紡げば 宇宙にまで聴こえる
マイクを強く握れば 魂が震える

ヘヴィなリズムに乗って シャウトして転がせ
ギターをデカく鳴らせば どこまでも飛んでく

泣かせるぜシャイなメロウ 宿るぜ言霊
ブギーのテンポはオーケイ 天国に連れてく

アマチュアの歌



<guest>
Organ / Hitoshi Endo

高校時代のオレはRCサクセション狂いだったので、このアルバムでも随所に影響が出まくっている。これは「BLUE」というアルバムの「Johnny Blue」のアレンジをかなり意識した。そしてオルガン弾きと言えばこの人、大学の後輩Endo君にサクッと一発録りで参加してもらった。世界中すべてのアマチュアバンドのテーマソングにして欲しい。マジで。



10. 泣かないでBaby

作詞・作曲/moriyou


踊り続けたら ベンチで休んで
曲が途切れても このまま行くんだ
Oh Yeah

泣かないでBaby もうこの調子だから
そうさ何はなくても 今はこれで良いのさ 
朝まで飲まれちまおうゼ
Oh Yeah

幕が開いたら 星まで見える
Beautiful
踊り続けたら 木陰で深呼吸
Oh Yeah

泣かないでBaby もう気付いてるんだろ
君がそれでいいなら 何も文句言わない
ダンスフロアで暴れまくろうゼ
Oh Yeah

(Guitar Solo)

走り続けたら 誰でもコケる(ダメだこりゃ 逃げろー)
明日数えたら 泣く泣く消える
Oh Yeah

泣かないでBaby もう夜が明けてくから
今にツキが戻れば 奴らタダじゃおかない
死ぬまで付き合ってやるゼ
Oh Yeah



<guests>
Guitar / Johnny Kosagi

これもRCサクセション「STEP」からの影響。16beatのドラムとかホーンセクションの入れ方とか。ついでにドリフも登場!間奏のスライドギターソロは盟友Johnny Kosagiの熱いプレイ。エンディングは2人で掛け合い。



11. プレゼント

作詞・作曲/moriyou


クリスマスには必ず
心からのプレゼント

次の休みは二人で
街に出かけよう オシャレして

僕が選んだ君の
デコレーションケーキを包むのさ
角のお店で見つけた
小さいダイヤのあるイヤリング
もっとお金があったら
ブランドバッグも買い占めるさ

でも、僕が君に贈るのは
プレゼント
プレゼント

夏休みにはバイトして
貯めた貯金のプレゼント

派手な水着はやめにして
映画のような背伸びしよう

君が選んだ僕の
ジャケットを試着して一回り
リボンをかけた箱を
周りに見せびらかし歩くのさ
もっとお金があっても
こ、こ、こんな素敵なことはできない

ね、君が僕に贈るのは
プレゼント
プレゼント
プレゼント


青春時代の甘い「記念日」を歌った曲。大人になってからこんな「青い歌詞」が書けるのは素晴らしい事だと思った。実体験も少し入ってるかな。




12. ハイブリッド24

作詞・作曲/moriyou


アナタは見たのか
オリオン第五惑星のレアメタル鉱山

その耳で聞いたか
無限に続く過酷な労働の呻きを
ヒューマノイドは万能?

No no no…

オレタチ 何やら悪い事しようって言ってるんじゃない
ただ今夜だけは みんなで踊るのさ

ハイブリッド24
歳は二十歳で
NexasとHALのハーフ
Raspberry piとJava coffee

アナタは知ってか
High ハイウェイの下にあるデジタル娼婦街

匂いまで嗅いだか
暗号通話で交わすよ エグい欲望の中身を
ヒューマノイドは最高?

No no no…

ワタシタチ 何でも明るみに出そうって言ってるんじゃない
ただ今夜だけは みんなで歌うのよ

ハイブリッド24
歳は二十歳で
DangerとSexyユース
Raspberry piとJava coffee

ハイブリッド24
歳は二十歳で
NexasとHALのハーフ
Raspberry piとJava coffee

ハイブリッド24
歳は二十歳で
DangerとSexyユース
Raspberry piとJava coffee



<guests>
Chorus / Mak & Sonia, Mark & Mei, Akiko Kawana, miki, Johnny Kosagi

これまた謎の「ハイブリッド24」と歌いながら膝を叩く音源が残されていたので、どうなるか先が見えない中で曲作り。シンプルなリフを生かして歌詞のエッジを立たせることにして、「ヒューマノイドが人類に対して権利を主張するささやかな反抗」を世界観にすることにした。リドリー・スコットの「ブレードランナー」の影響大。Nexus-6は同映画に登場するレプリカント、HALは2001年宇宙の旅でおなじみ。Raspberry Pi は学習工作用のマイクロコンピュータでJavaはコンピュータ言語などなど…。ジャパネスクらしさを出すため、中盤から神楽坂盆踊りの生録を重ねてみた。注意深く聴くと「盗撮・暴力行為などの…」というアナウンスが聴こえる。最後のコーラスは急きょの依頼に快く応えていただいた音楽友だちの傑作。みんな訳が分からないなりに楽しんでいて本当に良かった!Thanks !



13. 瑞陵高校 校歌

作詞/丸山薫、作曲/下総皖一、編曲/moriyou


陽は昇る 瑞穂の丘に
朝雲の かがやき満てば
ポプラの葉 そよぎて若し
ああ若し みどり永久に
ここに映ゆ 学びの庭は
その名瑞陵 われらが母校

(Guitar Solo)

愛と知の花咲く郷里に
築け高く われらが栄えを

その名瑞陵 われらが母校



<guests>
瑞陵高校 校歌合唱隊(1983年卒) / 大野和茂、川村新吾、林桂三、福見安子、別所一朗、細見純子、前畑秀樹

在校時からこの校歌はとても良い曲だと感じていた。10代のオレがそう感じたのだから、60近くの今ちゃんと曲として残しておきたかった。で、ロックバージョン。これまた急きょ同窓生に声掛けしたら意外に多くの友人たちがリモート録音で参加してくれた。みんな懐かしいね!瑞陵高校時代!



14. お前のワンマンショー

作詞・作曲/moriyou


England beachの手前 PopなMersey Beat
Midnight Partyに出掛け FlashとShutterのRush

お前のいかにもファッションめいてる仕草だけだぜ
イカれた奴らが世界を変えるゼ

ワン・ツー
ロンドンブーツで踊れ
カーリーヘアーで
まるでワンマンショーで
これがボクの夢だから

Central Parkの隣 DakotaでYokoとスキップ
ロールスロイスに落書き CatchyでPeaceなスタイル

お前のいかにもアクションぶってるリズムだけだぜ
イカした奴らが未来を創るゼ

ワン・ツー
ロンドンブーツで踊れ
カーリーヘアーで
まるでワンマンショーで
そうさボクの夢だから

お前のとぼけた笑顔 アハハン
サングラスはもう要らない

ワン・ツー
ロンドンブーツで踊れ
カーリーヘアーで
まるでワンマンショーで
お前とボクの夢さ

地味なコットンパンツで踊れ
テクノカットで
まるでワンマンショーで
僕らみんなの夢さ

ゴツい安全靴で踊れ
ポニーテールで
まるでワンマンショーで
世界中の夢さ

ワン・ツー
ロンドンブーツで踊れ
カーリーヘアーで
まるでワンマンショーで
お前とボクの夢さ


「England Beach」という地名があるのか知らないけど、当時の僕はラジカセに向かって確かにそう歌っていた。歌詞の言葉を紡いでいくうちに、JohnがYokoに対して思う憧れの気持ちを歌にしたくなってきた。あれだけのスーパースターになってもJohnの中ではYokoの生き方そのものが最高だと感じているのだと。




15. 浜辺(Instrumental)

作曲/moriyou


先にも出てきたDIAPASONのアップライトピアノを10代のオレが弾いている。ミスタッチはあるし上手くはないけど味がある。この「間」は今では出せないと思う。敷かれたレールなど何もない、まっすぐ将来だけに夢を馳せている若者の弾くタッチ。今の僕はこういう音にとても憧れを感じてしまう。





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