仕事でも身近な「企画」を立てて実践する
小山薫堂氏(放送作家)に学ぶ仕事を輝かせるためのヒント・・・
以前、僕の会社に入社を希望した新卒の男の子がいました。
しかし、当時僕の会社では新卒を採用していなかったので、履歴書が来た時点ですぐに不合格通知を出したんですね。
そうしたら、後日、「落とされた者ですが、ご挨拶に来ました」と会社にやって来た。
聞けばその後、テレビ局を受けて入社することができたといいます。
それから5年経ちますが、彼はその間もちょくちょくうちに顔を出しては、「小山さん、僕はまだ雇ってもらえませんか?」と売り込みに来るんです。
そんな彼は、最近、コマーシャルをどの順番で放送するかを決める部署に移ったようですが、本来希望していた現場ではないこともあって仕事がおもしろくないらしいのです。
ただ、そこで彼はどうしたかというと、その部署にいる、普段まったく笑わないおばちゃんを笑わせる、ということをひとつの目標として自分に課したそうです。
その人がちょっとでもニヤッとした時に「よし、勝った」と思う。
これも、立派な企画ですよね。
誰か身近な人をターゲットにして、いつかこの人を少しでも幸せな気持ちにさせ、自分に「ありがとう」と言わせてみせる、というのをひとつのゴールにする。
彼にとっても、相手の人にとっても普通の一日が特別な一日になるのではないでしょうか。
(小山薫堂幸せの仕事術/NHK出版)
例えば今あなたが会社の中で総務部という部署に配属されているとします。
これからは総務部のメンバー一人ひとりローテーションを組んで喜ばせることを日課にしてみてはどうでしょう。
いつかあなたは総務部においてなくてはならない存在になることでしょう。
またその後は、総務部以外の部署の人たちに喜ばれることを考えてみてはどうでしょう。
会社というのは様々な部署で成り立っています。
営業部や企画部や財務部など・・・。
それぞれの部の人たち、もしくはその部が更なる発展を遂げられるような企画を密かに考えてみるのです。
そしてそれをタイミングを計ってさりげなく発信していく・・・。
いつかあなたは一部署ではなく、会社にとって欠かすことの出来ない存在となることでしょう。
社内においていつも自分の得のことばかり考えている人、そうではなく同じ部署のメンバーや他部署のことまで考えて仕事をする人・・・、どちらが仕事の神様から応援されるでしょう。
誰かを喜ばせるという与える道は、ある意味、損する道でもあります。
しかし、損から入って一生懸命働く人はどのような時代になっても重宝されることでしょう。
まずは一番身近な人を喜ばせる企画創りを日課にし、実践していきたいものです。
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