PS4のゲーム 電脳戦機バーチャロンマスターピースってどう?

はじめに

電脳戦機バーチャロンマスターピースのレビューです。
3作品が入ったコレクション的な作品になっています。良いところ悪いところなど書きます。
全作品無差別級でとりあえず戦える程度にはやりこんでいる、きじとらの個人的な所感です。

※2022年2月までの話です。2022年3月末にホロライブの方の配信により、世界線が変わった感じがするので、状況がちょっと変わっているかもしれません。

先に結論

このゲームをお勧めする人
・カトキハジメがデザインした3Dロボットを動かすことを楽しめる人。
・ネット対戦はやらない派で、たまにCPUと戦ってみるくらいで楽しいと思える人。
・過去に電脳戦機バーチャロンのいずれかの作品を遊んで、楽しめた人。
・電脳戦機バーチャロン仲間がいる人。
・電脳戦機バーチャロンをプレイしたことはないが、SNSやdiscordなどで仲間を募ってプレイすることに慣れている人。
・延々とネット対戦で強い人に負けても、練習して倒してやると思える人。そこまでの道のりと経過を楽しめる人。
・直感的ではない、複雑な操作を練習して覚える気力のある人。

このゲームをお勧めしない人
・おすすめする人に当てはまらない人。

ゲームの概要

・以下の三作品がセットになったアーケードコレクション的な作品
https://www.youtube.com/watch?v=W0_U9Wxts0Q
(初代)電脳戦機バーチャロン:1996年頃にアーケードで稼働したTPS視点でロボットが1体1で戦うゲーム
(2作品目)電脳戦機バーチャロンオラトリオタングラム:1997~2000年頃にアーケードで稼働したTPS視点でロボットが1体1で戦うゲーム
(3作品目)電脳戦機バーチャロンフォース:2001年頃にアーケードで稼働したTPS視点でロボットが2体2で戦うゲーム

・3D表示されたロボットを、2本のレバーに攻撃ボタン、ダッシュボタンが付いた、ツインスティックで操作できることが特徴的。
(※PS4のコントローラでも操作出来て、そちらの方がむしろ強い。)

・ネット対戦(ランクマッチ、プレイヤーマッチetc)に対応している。PS Plus加入が必要。

もし初心者が新規にやるなら?
全作品、操作感が違うので楽しめたものがお勧めではあるが、操作がシンプルでとっつき易く、ネット対戦で不快な思いをする可能性が最も低いのは、(初代)電脳戦機バーチャロン

このゲームの良いところ

・唯一無二の操作感が楽しめる
売ってないけど、ツインスティックに対応している。
・アーケードで沢山プレイしていた人には安い
三作品セットで定価4500円。2000円セールもよくやっている。
コミュニティの輪の中で対戦するツールとしては及第点
観戦落ちとかいろいろあるけど、すでにバーチャロン仲間がいるプレイヤーには良いもの。

このゲームのどちらでもないところ

・操作が直感的ではなく複雑
ガンダムvsシリーズなどの似たゲームで同程度に戦えるようになるまでに必要な練習量が桁違いに多い。いい意味で捉えるとやりこみ要素。

・トッププレイヤーとの距離が近すぎる
初心者でも全一プレイヤーと対戦出来るし、聞けば教えてくれることも多い。
ネット対戦や大会で活躍しようとすると、プレイ歴数十年のやり込んだプレイヤーが高い壁となって立ちはだかる。

・コミュニティが村社会化している
元々古いゲームだったり、新規参入した人が離れやすい環境になっているため、過疎化が進んでいる。
ただし、当時から現役のプレイヤーはいい歳の社会人になっているケースが多く、他ゲーと比べても攻撃的な人は少ない村。
(攻撃的な人が全く居ない訳ではない。)

・アップデートが無い
過去10年ほどバランス調整が無い。一度覚えれば、しばらく戦線を離れてても、環境はほぼ変わらず、復帰し易い。

・バグ技がテクニックとして仕様化している
最近のゲームであれば、修正されるような
「特定の状況で特定の操作をすると、予備動作を無視した攻撃が発生する」
などのバグ技が仕様化して使われている。
プレイヤーにはやりこみ要素である。一方で、ゲームをプレイしていない観戦者には、細かすぎて伝わらない高等技術であり、流行りにくさの原因になっている気もする。

・作品の裏設定やストーリーが多々存在している
ゲーム本編では全く説明されないものが、プラモデルや本などで断片的に公開されている。個人的に本編で最低限触れて欲しいと思うが、SFの設定みたいなものを、調べて読み解くことが好きな人にはプラス要素。

・逆転要素がほぼ無い
最近のゲームによくある、逆転要素がない。
ごく一部の例外キャラを覗いて、序盤から不利になっているプレイヤーはひたすら不利になり、地味な対戦になりがち。
やりこんだ実力が反映され易いため、スポーツや競技としては良いと思うものの、エンターテインメント性に欠ける。

このゲームの悪いところ

・一人プレイモード/協力プレイが充実していない
ストーリーモードなど、一人でも楽しめるモードが充実していない。
90年代~2000年代初頭のアーケードゲームによくある仕様そのままである。
(過去の移植作品で追加されていた、独自モードなども、おおむね削除されている。)
CPUの行動が作りこまれておらず、慣れてくると物足りなくなる。

アーケードのバーチャロンフォースでは協力してCPUと戦えたが、そういったモードはない。
アーケードのバーチャロンフォースに存在していた、ミッションモードなども削除されている。
(※セガのwebページにある紹介ムービーではミッションモードがあると説明されている。どういうこと!?)
トレーニングモードは入力の表示や特定行動の記録/リプレイなどが存在せず、練習が難しい。
対戦のリプレイ機能も存在しない。

・ツインスティックが2022年現在、販売されていない。
独特の操作感を味わうためには、タニタ製の中古を調達するか、他ハード用の中古品とコンバータを調達する前提となる。

・ネット対戦の品質がとても低い:マッチングシステム
ランクマッチは完全ランダムマッチングのため、初心者が適正な強さの人と対戦することが難しい。
2022年現在、活発にプレイしているプレイヤーは殆どが、無差別級で戦える上級プレイヤーのため、初心者ともマッチングしがちである。
PSIDをブロックしてもマッチングし、対戦相手のブラックリスト登録なども存在しない。

初代は試合数とポイントが表示される。
 マッチング後に対戦相手にキャンセルされることはほぼ無い。
オラトリオタングラムは戦績として〇勝〇敗が表示される。
 マッチング後に相手の戦績を見てキャンセルするプレイヤーが多い。
フォースは階級とポイントが表示される。
 マッチング後に振り分けられたペアを見てから、キャンセルするプレイヤーも居る。

・ネット対戦の品質がとても低い:ランキングシステム
ランクマッチでは、初代は勝利ポイント、オラトリオタングラムとバーチャロンフォースは勝利ポイントと階級を競う。
フォースのみ降格が存在して、最高階級を目指すプレイが楽しめる。
初代、オラトリオタングラムはランクマッチのやりこみ要素は基本的に無い。
ランキングや階級が強さを示さないため、ハンデ戦のようなイベントを開催しにくい。

・ネット対戦の品質がとても低い:通信の安定性、バグ
観戦モードにしていると、頻繁に同期切れが発生して、画面がブラックアウトする。
他のゲームでは通信品質に問題がないユーザも、ラグが発生しがち。
(回線の仕様帯域は100kbps程度のため、太い帯域は要求されない。対戦時のデータ通信の作りこみに問題があると考えられる。)
ランクマッチプレイ後にプレイヤーマッチをやると、1試合プレイ後に必ず回線が切れる。

・ネット対戦の品質がとても低い:とにかく人が少ない
同時接続は普通は1桁でピーク時にも50人程度であるため、対戦相手の選択肢が非常に狭くなる。
同時接続1桁の時に、マッチングした相手を厳選するプレイヤーが常駐していると、ランクマッチを快適にプレイすることは困難である。

では、どうなればお勧め出来るの?

ランクマッチのマッチングシステムを、改善してくれるとお勧めし易いです。それだけだと、あまり人は増えないだろうし、利益にも繋がりにくいと思うので、何かしら新規参入が増えるタイミングも作ると良さそう。

具体的には
ランキングをレーティング制にして、マッチングと獲得ポイントはレーティング基準にする
バーチャファイターe-SportsみたいにPS Plusとかで1か月間無料期間とかを設ける

PS6への移植タイミングとかでも良いので、よろしくお願いします

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