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ネタバレあり感想:「殺戮にいたる病」を読みました

感想というか思い付いたこと書き殴っただけなので読みにくいです。自分の文章だし大したことない長さなのに読みにくくてキレそう。またなんか思うことがあったら書き足すかも。

最近やたらとなにかとお世話になっているかにぱん。さんからおすすめされた我孫子武丸の「殺戮にいたる病」を昨日の朝から読み始め、先ほど読み終わりました。結論から言うと叙述トリックというものに慣れ親しんでいなかったこともあり、各所に感じた違和感をあまり気に留めず読み進めたので普通に騙されてしまったし、それ以上に登場人物全員が歪んでいて最高だった。

妻や子供達(自分を止めに来た息子の信一ですら「あいつ」呼ばわりしただけ)への言及がなく、自分と実母と時々父さん(故人)で家族が完結している稔と、愛してるものが子供達でも夫でもなく、それらによって構成される家族という共同体とそれを作り上げた自分自身で、それを守る為に息子の自慰の回数まで全部把握しているのに夫のことは夫が家族にそうだったのと同じくらい無関心な雅子が夫婦だというのがもう気持ち悪くて気持ち悪くて(褒めてる)。
でも稔の表向きの夫・父親としての立ち振る舞いは今なら総叩きに合うだろうけど、当時であれば恐らくよくいるタイプだったと思われるので、「あれ、夫は割と普通だな。雅子がおかしいだけじゃないの?」となった人が結構いそうですね。だからこそラストシーンがキッッッッツってなるしそこで樋口・雅子パートで散々語られていた「家庭内における父親の不在によって、未熟なまま大人になってしまった男性」を絵に描いたような奴がこいつだったって分かった時の衝撃が今よりも大きかったんじゃないかな。知らんけど。


とりあえず、誰かに勧められてなかったら&今起きてるなんとなく本を読もう期間な気分になってなかったら手を出さないジャンルなので、おすすめしてくださり大変感謝。滅茶苦茶面白かったです。タイミングって大事ですね。
個人的に好きなシーンは稔が「そうだ膣も子宮も持って帰れば証拠隠滅出来るし、オナホとしても使えて最高じゃん!!!」って思い付いたとこと本当に使ったとこ。間違いなくグロなんだけど本当にやるやつがいるかって感じで笑っちゃった。

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